「併せて」と「合わせて」という言葉をご存知でしょうか。どちらも「あわせて」と読みます。では、それぞれの意味についてしっかりと理解しているでしょうか。ビジネスシーンでも「あわせてご検討してください」などと使います。この場合は「併せて」と「合わせて」のどちらを使えばよいのでしょうか。そこで今回は「合わせて」と「併せて」の違いについて解説していきます。正しく覚えて、上手く使えるようにしましょう!
▶「併せて」・・・二つ以上あるものを、同時に進めていくこと。接続詞的に使う ▶「合わせて」・・・二つ以上あるものを、一つにまとめること。副詞的に使う
並行して何かを行うことを表す場合は「併せて」を使い、一つにまとめることを表す場合は「合わせて」を使います。 「併せて」は接続詞的に使い、「合わせて」は副詞的に使います。 例えば、「併せて」は「平素のご無沙汰を謝し、併せて皆様のご健康をお祈り申し上げます」などと使います。 「同時に」と置き換えが可能で、文と文を繋げる接続詞的な働きをしているのが分かります。 また、「料金は合わせて三万円になります」などと使います。 「合わせて」は「なる」という動詞を修飾しており、副詞的な役割であることが分かります。
「併せて」の意味は、
です。 「併せて」はある物事とある物事が並行して、一緒になることを表す場合に使います。 「◯◯と△△を併せて」という形で使い、「◯◯」と「△△」には違う事柄が入ります。
「併せて」はビジネスシーンでよく使われる言葉です。 同時に何かをしてもらいたい時に、「併せてご検討ください」「併せてご確認ください」などと使います。 このように「併せて」は副詞としても接続詞としても用います。
例文
「合わせて」は「複数あるものを一つにまとめること、二つ以上のものをくっつけること」を意味します。 いくつかあるものを一つにまとめたり、基準となるものと一致することを表す場合に「合わせて」を使います。 例えば、「私が買ったものと妹が買ったものは合わせて一万円だった」と使います。これは「私が買ったものと妹が買ったものを一つにまとめると、一万円になる」という意味になります。 他にも、「シャツとスカートを合わせる」「スケジュールを合わせる」「時間を合わせる」などと使うことができます。
例文
「併せて」か「合わせて」、どちらを使えば良いか迷ったら、「あわせて」と書きましょう。 公用文で使うときはしっかりとしたルールがありますが、普段使う場合にわからなくなってしまったら「あわせて」を使うようにしましょう。
「併せて」は常用漢字ではありますが、訓読みで使われることは少なく、読みにくいと感じる人もいます。 意味的には「合わせて」ではなく「併せて」のみが正しい場合でも、分かりやすくするために「あわせて」と記入される場合もあります。