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「原因」と「要因」の意味の違いと使い分け

「原因(げんいん)」の意味は、物事を引き起こすもとです。例えば「脇見運転が原因の事故」などと使います。「要因(よういん)」の意味は、主な原因・主な因子です。例えば、「寝不足も体調不良の最大の要因になりえる」などと使います。

「原因」と「要因」の違い

原因(げんいん)
物事を引き起こすもと
要因(よういん)
①主な原因 ②主な因子

「原因」の意味は、物事を引き起こすもとです。 「要因」は意味が2つあります。 1つ目の意味は「主な原因」です。この意味では「原因」とほぼ同義です。 例えば「事故の要因」「決定的な要因」などと使います。 この意味の「要因」の類語には「主因」があります。 「要因」の2つ目の意味は「主な要素。主な因子。主な条件」です。 この意味は「原因」にはありません。 例えば「成功の要因」「体調不良の要因」などと使います。

「原因」の意味と使い方

「原因」は「げんいん」と読みます。 「げいいん」は誤りなので注意しましょう。 「原因」の意味は「物事を引き起こすもと」です。 「原」には「もと。おおもと。はじめ。おこり」という意味があります。 「因」には「もと。事の起こり。由来」という意味があります。 ある物事や状態を引き起こすもとになったものを表すときに「○○の原因」「原因は○○」などの形で使用します。 例えば、機械を水没させて故障させてしまった場合「水没が原因の故障」などと表すことができます。 「原因」は上の例のように良くない物事のもとになったものを表すときに使用することが多いです。 「目標達成の原因」のように良いことに対して使用することはまれです。 また、「原因」は必ずしも一つとは限りません。複数ある場合もあります。

「原因」の例文

  • 働きすぎが原因で過労死してしまうケースも少なくない。
  • 落としたことだけではなく、毎日酷使していたことも故障の原因になっているのだろう。
  • お金の貸し借りは揉め事の原因になるので絶対にやめたほうが良い。

「要因」の意味と使い方

「要因」は「よういん」と読みます。 「要因」の意味は

  1. ある物事を生じさせた主な原因
  2. ある物事を成立させる主な要素・条件

です。 「要」には「かなめ・大切なところ」という意味があり、 「因」は、「もと・事の起こり・由来」という意味があります。 一つ目の「ある物事を生じさせた主な原因」という意味では、例えば「事故の要因」などと使います。「事故の要因は居眠り運転」であれば、事故を引き起こした一番の原因が居眠りということになります。 二つ目の「ある物事を成立させる主な要素・条件」という意味では、例えば「成功の要因は〜」「体調不良の要因は〜」というように使います。 「結果的にそうなることになった要素」に対して使用しています。 また、「人的要因」「環境要因」などと人事用語としても使われます。 「人的要因」とは人事用語で、ビジネスシーンでよく見聞きする言葉です。

「要因」はよい意味でも使う?類語「理由・原因・要素」との違いは?

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「要因」の例文

  • 成功の要因は、社員一人一人を評価するなどモチベーションの維持に努めたことだろう。
  • 体調不良の要因には、寝不足や不摂生など生活習慣の乱れがあげられます。
  • 利用者増減の要因分析を徹底的にする必要があるでしょう。

まとめ

「原因(げいいん)」は、物事を引き起こすもとを指す言葉です。多くは良くない物事のもとになった場合に使い、良かった場合に使うことはできません。 「要因(よういん)」は、ある物事を成立させる主な要素や条件を指す言葉なので、一つであるとは言えず、良い事に対しても使えるのが特徴です。複数の要因が重なることでひとつの原因を作ると頭に入れておくとわかりやすいです。

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