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「ご案内ください」の意味と使い方、敬語、類語を例文つきで解説

「ご案内ください」は「案内してくれ」という意味です。敬語表現ではありますが、「ください」が命令形「くれ」の尊敬語であるという点で丁寧さに欠けます。目上の人に使う場合やビジネスメールで使う場合は「ご案内くださいますようお願いいたします」などより丁寧な敬語表現に言い換えられることが多いです。

「ご案内ください」とは

「ご案内ください」の意味

「ご案内ください」は「ごあんなあいください」と読みます。 「ご案内ください」の意味は「案内してくれ」です。 「ご案内」には、

  • 内容・事情などを知らせること
  • 不案内の人を導いてある場所に連れてゆくこと

という意味があります。 「ください」は「くれ」という意味です。 したがって、「ご案内ください」は「案内してくれ」という意味の命令文になります。

「ご案内ください」の敬語

「案内」についている「ご」は尊敬を表す接頭辞です。

接頭辞「ご(お)」敬語の種類は文脈によって尊敬語・謙譲語・丁寧語のどれにもなります。

  • 相手の動作を高めて敬意を示すためにつける接頭辞「ご」は、尊敬語
  • 自分の動作をへりくだって相手に敬意を示すためにつける接頭辞「ご」は、謙譲語
  • 言葉をただ丁寧にいうだけにつける接頭辞「ご」は、丁寧語

この場合の接頭辞「ご」は、相手の動作に対してつけているので尊敬語になります。 「ください」は、命令形「くれ」の尊敬語です。 「ご(お)〜ください」の形で、相手に〜してくれと要望・懇願することについて相手を高めることができます。 「ご案内ください」は正しい敬語表現ですが命令文なのでやや上から目線で、目下の人や同等の立場の人に対して使うのは問題ありませんが、親しくない上司や社外の人に対して使うのは避けた方がよいでしょう。 「ください」は、漢字で「下さい」と書きますが、漢字表記にできるのは「物をもらう」という本動詞として使うときです。 例えば、「お水を下さい」などの場合は漢字で書きます。 「ご案内ください」のように補助動詞で使う場合は、平仮名で表記するのが正しいです。

「ください」と「下さい」の違いと使い分け

WURK

類似表現との違い

案内してください

「案内してください」は「案内」に「する」の連用形「し」と、接続助詞「て」、「くれ」の尊敬語「ください」をつけた敬語表現です。 「案内してください」も正しい敬語表現ですが、「案内」に尊敬を表す接頭辞「ご」をつけた「ご案内ください」のほうが敬意の度合いが高いです。

ご案内くださいませ

「ご案内ください」を「ご案内くださいませ」とすると、柔らかい印象になります。 「ご案内くださいませ」は、「案内」に尊敬を表す接頭辞「ご」をつけて、「くれ」の尊敬語「ください」と「ませ」をつけた敬語表現です。 「ませ」は「丁寧な気持ちを込めて、相手にある動作を要求する意」を表します。 「くださいませ」は、柔らかい響きがあるので男性は使えないと認識している人も多いですが、男性も使うことができます。 どうしても気になる人は「ご案内いただきますようお願いいたします」などの敬語表現を使いましょう。

「ご案内ください」の丁寧な言い換え

ご案内いただきたく存じます

「ご案内いただきたく存じます」は、「案内」に尊敬を表す接頭辞「ご」をつけて、「もらう」の謙譲語「いただく」と「思う」の丁重語「存ずる」、丁寧語「ます」をつけた敬語表現です。 「ご案内いただきたく存じます」で、「案内してもらいたいと思う」と柔らかくお願いをする表現になります。 「ご案内いただければと存じます」とするとより丁寧です。 「いただければ」は、「してもらえたら〜」という仮定の表現で願望を表す丁寧な依頼表現です。

ご案内くださいますようお願いいたします

「ご案内くださいますようお願いいたします」の意味は、「案内してくれるようお願いする」という意味です。 「ご案内くださいますようお願いいたします」の「ご案内くださいますよう」は、「案内」に尊敬を表す接頭辞「ご」をつけて、「くれ」の尊敬語「ください」と丁寧語「ます」、婉曲表現の「よう」をつけています。 「くださいますよう」で、直接的な表現を避けることができるので、ただ「お願いします」とお願いをするよりも柔らかい表現になります。 「ご案内くださいますようお願いいたします」の「お願いいたします」は、「お願いする」の謙譲語+丁重語+丁寧語です。 「お」は謙譲語で、動作の対象を敬う接頭辞です。 「いたす」は丁重語で、聞き手・読み手を敬う補助動詞です。 丁重語とは、謙譲語Ⅱともいわれ、へりくだることで相手に敬意を示すという点で通常の謙譲語と同じですが、動作の対象ではなく聞き手・読み手に敬意を示す敬語です。 「お願いいたします」の「ます」は丁寧語です。 「お願いいたします」の「いたす」は補助動詞なので、平仮名で表記するのが正しいです。

ご案内いただきますようお願い申し上げます

「ご案内いただきますようお願い申し上げます」の意味は、「案内してもらうようお願いする」です。 「ご案内いただきますようお願い申し上げます」の「ご案内いただきますよう」は、「案内」に尊敬を表す接頭辞「ご」をつけて、「もらう」の謙譲語「いただく」と丁寧語「ます」、婉曲表現「よう」をつけた敬語表現です。 「お願い申し上げます」は、「お願いする」の謙譲語「お願い申し上げる」に丁寧語「ます」をつけた敬語表現です。 「お〜申し上げる」で、動作対象を敬う謙譲表現になります。 「申し上げる」は本来「言う」の謙譲語ですが、この表現では「する」という意味の補助動詞です。 「申し上げます」は、補助動詞なので本来は「お願いもうしあげます」と平仮名で表記するのが正しいですが、慣用的に「お願い申し上げます」と書かれることが多いです。 「お願いいたします」と同様に、依頼をする場面で使われるフレーズです。 「お願いいたします」と「お願い申し上げます」は、どちらも敬意の度合いは同じですが、「お願い申し上げます」のほうが意味合い的に謙虚で丁寧なので「お願い申し上げます」が使われることが多いです。

ご案内いただけますか

「ご案内いただけますか」は、「案内」に尊敬を表す接頭辞「ご」と、「もらう」の謙譲語「いただく」に丁寧語「ます」と疑問の終助詞「か」をつけた敬語表現です。 「ご案内ください」では丁寧さに欠けますが、「案内してもらえますか?」と疑問形にすることで、柔らかい依頼の表現になります。

ご案内のほど

「ご案内のほど」は、「案内してくれるよう」という意味です。 「案内」に尊敬を表す接頭辞「ご」をつけて、断定を避ける「〜のほど」をつけた敬語表現です。 「〜のほど」とすることで、柔らかい依頼表現になり相手に強制することなくお願いをすることができます。 「ほど」は漢字で書くと「程」ですが、漢字にはしません。 「程」の本来の意味は、「物事の経過に伴う様子、程度」です。 そこから転じて断定を避ける表現として用いられています。 このように、本来の意味とは違う使い方をする場合は、漢字ではなくひらがな表記にします。

ご案内いただければ幸いです

「ご案内いただければ幸いです」は、「案内」に尊敬を表す接頭辞「ご」をつけて「もらう」の謙譲語「いただく」と、仮定を表す接続助詞「れば」、「幸い」、丁寧語「です」をつけた敬語表現です。 「幸いです」は、そうしてもらえれば自分にとって嬉しいことだという気持ちを表します。 「ご案内いただければ幸いです」で、「案内してもらえれば嬉しいです」という意味の丁寧な表現になります。 「ご案内いただければ幸いです」と似た敬語表現には「ご案内いただけると幸甚です」があります。 「ご案内いただけると幸甚です」は、「案内」に尊敬を表す接頭辞「ご」をつけて、「もらう」の謙譲語「いただく」と、接続詞「と」、「幸甚」、丁寧語「です」をつけた敬語表現です。 「幸甚です」は「幸いです」のよりかしこまった表現で、「ありがたく思う」「非常に嬉しい」という意味があります。 「ご案内いただけますと幸甚に存じます」という敬語表現もあります。 「ご案内いただけますと幸甚に存じます」は、「案内してもらえると非常に嬉しく思います」という意味です。 「ご案内いただけますと幸甚に存じます」の「ご案内いただけますと」は、「案内」に尊敬を表す接頭辞「ご」をつけて、「もらう」の謙譲語「いただく」と丁寧語「ます」をつけて、「幸甚」に「思う」の丁重語「存ずる」と丁寧語「ます」をつけています。

ご案内賜りますようお願い申し上げます

「ご案内賜りますようお願い申し上げます」の「ご案内賜りますよう」は、「案内」に尊敬を表す接頭辞「ご」をつけて、「もらう」の謙譲語「賜る」、丁寧語「ます」、婉曲表現の「よう」をつけた敬語表現です。 「賜る」は、同じく「もらう」の謙譲語「いただく」よりも一段と恐れ多いという気持ちを込めた敬語表現として用いられます。 「ご案内賜りますようお願い申し上げます」は非常に丁寧な敬語表現ですが、社内の人に対して使うにはかしこまりすぎた印象を与えます。 社外の人に対してやフォーマルな場面で使うのに適しています。

「ご案内ください」の使い方と例文

案内を依頼するときに使う

「ご案内ください」は、電話や口頭で手案内してほしいとお願いするときに使います。 例えば、施設内の案内をお願いするときや、お客様を会議室まで案内してほしいなどとお願いをするときなどです。

  • お忙しいところ恐縮ですが
  • ご多忙中お手数をおかけしますが
  • ご迷惑をおかけしますが

などのクッション言葉と併せて使うとより丁寧になります。 クッション言葉とは相手に何かを依頼したり、お断りをする場合などに言葉の前に添えて使用する言葉のことです。ビジネスシーンでは様々な状況で使われます。 クッション言葉を使うことで直接的な表現をさせることができ、丁寧で柔らかい印象を与えることができます。 ビジネスメールなど文章で使う場合は「ご案内いただきますようお願い申し上げます」などより丁寧な敬語表現にして使われることが多いです。

ビジネスメール例文

【件名】 弊社製品に関する説明会に関して 【本文】 営業部 各位 お疲れさまです。営業部部長 橋本です。 弊社製品の取り扱いについて、私どもから直接ご説明させていただくことになりました。 日程は下記の通りです。 日時: 9月8日(水)11:00〜12:00 場所: 弊社 15F会議室 当日、受付を済ませたお客様から会議室にご案内ください。 お手数をおかけいたしますが、ご協力のほどよろしくお願い申し上げます。 橋本

【件名】 営業時間変更のお知らせ 【本文】 株式会社アイウエオ 芦戸真那様 いつもお世話になっております。 株式会社タチツテトの営業部桐島です。 このたびは、弊社営業時間変更のご連絡でメールをいたしました。 弊社営業時間(平日9:00〜19:00)につきまして、以下の通り変更します。 〈変更後の営業時間〉 平日8:00〜18:00 〈対象店舗〉 平塚店 藤沢駅前通り店 平戸店 緑谷駅東口店 ご迷惑をおかけしますが、お客様からお問い合わせいただいた際は上記の時間でご案内いただきますようお願い申し上げます。 桐島

【件名】 商品資料発送のご案内 【本文】 株式会社MELON 総務部 佐野千冬様 平素よりお世話になっております。 株式会社ITIGOの千堂です。 早速ではございますが、ご依頼いただきました新商品資料を本日配送いたしましたのでお知らせいたします。 発送日:10月6日(火) 到着予定日:10月7日(水)午後 送付内容:商品資料一式 サンプル品 お客様からのご質問などございましたら、千堂までお気軽にお問い合わせくださいませ。 なお、新商品の予約開始時期は8月中旬頃を予定しております。予約していただいた方を対象にキャンペーンを行う予定ですので、お客様にもそのようにご案内いただければ幸いです。 今後ともよろしくお願い申し上げます。 千堂

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