「ご参加ありがとうございます(ごさんかありがとうございます)」は、参加ありがとうという意味です。ビジネスシーンでイベントや会議などに参加してもらったお礼を伝えるときに「お忙しい中ご参加ありがとうございます」などと使います。
「ご参加ありがとうございます」は「ごさんかありがとうございます」と読みます。 「ご参加ありがとうございます」は「参加ありがとう」という意味です。 「ご参加」の意味は「団体や活動に仲間として加わること」です。 「ありがとうございます」は感謝の気持ちを表す敬語表現です。
「ご参加ありがとうございます」は、品詞分解すると「ご」+「参加」+「ありがとう」+「ござい」+「ます」です。 「参加」についている「ご」は、尊敬を表す接頭辞です。
接頭辞「ご(お)」敬語の種類は文脈によって尊敬語・謙譲語・丁寧語のどれにもなります。
この場合の接頭辞「ご」は、相手の動作に対してつけているので尊敬語です。 「ござい」は「ある」の丁重語「ござる」の連用形です。 丁重語とは、謙譲語Ⅱともいわれ自分をへりくだることで相手に敬意を示す点で謙譲語と同じですが、通常の謙譲語とは違い聞き手・読み手に敬意を示す敬語です。 「ます」は丁寧語です。
「ご参加ありがとうございます」は、イベントなどに参加してもらったお礼を伝えるときに使います。 例えば、ビジネスシーンでは会議に出席してもらったお礼を述べるときなどに使うことが多いです。 口頭や電話だけではなく、ビジネスメールで使うこともできます。
【件名】 イベント参加のお礼 【本文】 株式会社あいうえお 営業部 尾白大志様 平素よりお世話になっております。 株式会社かきくけこの大山春代です。 先日はお忙しいなか弊社主催「○○○」にご参加ありがとうございます。 至らない点も多かったと思いますが、皆様のご支援ご協力により大盛況で終えることができました。 まずは略儀ながらメールにてお礼申し上げます。 今後とも変わらぬお付き合いのほどよろしくお願い申し上げます。 大山
【件名】 懇親会のお礼 【本文】 営業部 小林部長 お疲れ様です。営業部の大谷です。 昨日はお忙しい中、懇親会にご参加ありがとうございます。 懇親会で小林部長の貴重なお話が聞けて、大変有意義な時間を過ごすことができました。 他の社員も、小林部長のお話が聞けたことを大変喜んでおりました。 伺ったお話を今後の仕事にも生かしてまいります。 今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。 大谷
【件名】 お打ち合わせのお礼 【本文】 株式会社有頂天 総務部 青木様 お世話になっております。 本日イベントについてお打ち合わせをさせていただきました、株式会社幸福感の長谷川です。 本日はお打ち合わせにご参加ありがとうございます。 月末のお忙しい時間を頂戴してしまい、大変恐縮です。 詳細が決まりましたら、改めてご連絡いたします。 本日ご提案いたしました内容について、ご不明点などがあればお気軽にご連絡くださいませ。 引き続き、よろしくお願い申し上げます。 長谷川
「ご参加いただきありがとうございます」は「参加してもらいありがとう」という意味です。 「ご参加いただき」は、「参加」に尊敬を表す接頭辞「ご」をつけて「もらう」の謙譲語「いただく」をつけています。 「ご参加ありがとうございます」に謙譲語の「いただく」をつけることで、より丁寧な敬語表現になります。
「ご参加いただきましてありがとうございます」とすると、より丁寧になります。 「ご参加いただきましてありがとうございます」の「ご参加いただきまして」は、「参加」に尊敬を表す接頭辞「ご」をつけて、「もらう」の謙譲語「いただく」と丁寧語「ます」をつけています。 「ご参加いただき」を「ご参加いただきまして」とすることで、尊敬語+謙譲語+丁寧語になるのでより丁寧な敬語表現になります。
「ご参加くださりありがとうございます」は「参加してくれてありがとう」です。 「ご参加くださり」は、「参加」に尊敬を表す接頭辞「ご」をつけて「くれ」の尊敬語「くださり」をつけています。 「ご参加くださりありがとうございます」と上述した「ご参加いただきありがとうございます」は、どちらも丁寧に感謝の気持ちを伝えることができる敬語表現です。 「くださり」は尊敬語であり「いただき」は謙譲語であるという違いがありますが、謙譲語と尊敬語に敬意の度合いの違いはありません。 自分の動作に対してなら謙譲語を、相手の動作に対してなら尊敬語を使います。 また、「くださり」は「くれて」、「いただき」は「もらい」という意味の違いもありますが、これもどちらが丁寧ということはありません。 しかし、「くださり」が「くれ」の尊敬語を使用した命令形であるため「いただき」の方が丁寧な響きがあります。
「ご参加くだりありがとうございます」は「ご参加くださいましてありがとうございます」とすると、より丁寧になります。 「ご参加くださいましてありがとうございます」の「ご参加くださいまして」は、「参加」に尊敬を表す接頭辞「ご」をつけて「くれ」の尊敬語「ください」と丁寧語「ます」をつけています。 「ご参加くださりに」に丁寧語「ます」をつけることで、尊敬語+尊敬語+丁寧語になるので、より丁寧な敬語表現になります。
「ご参加賜りありがとうございます」は「参加してもらいありがとう」という意味です。 「ご参加賜りありがとうございます」の「ご参加賜り」は「参加」に尊敬を表す尊敬語「ご」をつけています。 「賜る」は「もらう」の謙譲語です。 「賜る」は同じく「もらう」の謙譲語「いただく」よりも一段と恐れ多い気持ちを込めて使う謙譲表現です。 したがって、「ご参加いただきありがとうございます」よりも「ご参加賜りありがとうございます」のほうが丁寧でかしこまった表現です。
「ご参加賜りありがとうございます」は「ご参加賜りましてありがとうございます」とすると、より丁寧になります。 「ご参加賜りましてありがとうございます」の「ご参加賜りまして」は、「参加」に尊敬を表す接頭辞「ご」をつけて、「もらう」の謙譲語「賜る」と丁寧語「ます」をつけた敬語表現です。 かなりかしこまった表現なので、社外の人に対して使うのに適しています。
「ありがとうございます」は、「感謝申し上げます」または「お礼申し上げます」とするとより丁寧になります。 「感謝申し上げます」は、「感謝」に「する」の謙譲語「申し上げる」と丁寧語「ます」をつけた敬語表現です。 「申し上げる」は、本来「言う」の謙譲語ですがこの場合は「する」という意味の補助動詞として使われています。 「感謝」は、ありがたく感じている謝意を表す言葉です。 「感謝申し上げます」で、「感謝します」という意味になり丁寧に感謝の気持ちを伝えることができます。 「お礼申し上げます」は、「礼」を丁寧に言い表すためにつける美化語「お」をつけて、「する」の謙譲表現「申し上げる」と丁寧語「ます」をつけた敬語表現です。 「お礼」は、感謝の気持ちを表す言葉や金品を指す言葉です。 「お礼を申し上げます」で、「感謝します」という意味になり丁寧に感謝の気持ちを伝えることができます。 ちなみに、補助動詞は平仮名で表記するという決まりがあるので、本来は「もうしあげます」と表記するのが正しいですが、慣例的に「申し上げます」と漢字で表記されることが多いです。 感謝の気持ちを伝える表現には「拝謝いたします」もあります。 「拝謝」は「礼を述べること」の謙譲語です。 「拝謝」はお礼状や手紙など書き言葉として使われることがほとんどで、話し言葉としては使いません。 ちなみに「拝謝申し上げます」は謙譲語の「拝謝」に、さらに「する」の謙譲表現「申し上げる」をつけているので二重敬語で誤用です。
「ありがとうございます」を、「恐縮です」「恐れ入ります」に変えるとお詫びのニュアンスになります。 「恐縮です」は、「恐縮」に丁寧語「です」をつけた敬語表現です。 「恐縮」は、相手からの厚意に対して恐れ多い感謝の気持ちや迷惑をかけたときの謝罪の気持ちを表します。 「恐れ入ります」は、「恐れ入る」に丁寧語「ます」をつけた敬語表現です。 「恐れ入る」は、相手の厚意に対して恐縮するという意味で、相手の厚意に対して恐縮する気持ちを表します。 自分の事情で相手に迷惑をかけてしまった場合には、「ありがとうございます」よりも「恐縮です」「恐れ入ります」のほうが適しています。
「ありがとうございます」の前に「誠に」「大変」などをつけることで、感謝の気持ちを強調することができます。 「誠に」は「本当に」という意味です。 本心からそう思う様子を表す副詞として使われます。 「本当に」ということもありますが、ビジネスシーンではより堅い表現である「誠に」を使う事が多いです。 「大変」は「非常に」「とても」という意味です。 程度のはなはだしいことを表します。
「ご参加ありがとうございます」は、クッション言葉と併用して使うことも多いです。 クッション言葉とは、相手に何かを依頼したり、お断りをする場合などに言葉の前に添えて使用する言葉のことです。クッション言葉を使うことで直接的な表現をさせることができ、丁寧で柔らかい印象を与えることができます。
「ご参加いただきありがとうございます」と併用できるクッション言葉