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「話の腰を折る」の意味と使い方、語源、類語「水を差す」との違い、英語を解説

「話の腰を折る(はなしのこしをおる)」の意味は「話しを途中でさえぎること」です。日常会話では人の特徴を述べる時に使い、ビジネスシーンではクッション言葉として意見を述べる時に使います。

「話の腰を折る」とは

「話の腰を折る」の意味は「話しを途中でさえぎること」

「話の腰を折る」は「はなしのこしをおる」と読みます。 「話の腰を折る」の意味は「話しを途中でさえぎること」です。 相手が話ている途中で、別の話題を持ち出すなどして話の流れを妨げてしまうことをいいます。

「話の腰を折る」の語源

「話の腰を折る」の語源は「腰を折る」という慣用句にあります。 「腰を折る」の意味は

  1. 途中で邪魔をして、続ける気をなくさせる
  2. 腰を折り曲げる

です。 「話の腰を折る」の場合の「腰を折る」は一つ目の意味で使用されています。 「腰」は人体の胴体の下部で、脊椎(せきつい)が骨盤と連絡している部分を指します。「腰」は体を回したり、曲げたりする起点となる重要な部分です。 つまり「腰を折る」は「重要な部分を折ってしまう」ということを「腰を折ってしまうこと」にたとえた慣用句です。 この「腰を折る」が語源で「相手の話の重要な部分をダメにする」という意味で「話の腰を折る」という言葉が使用されるようになりました。

「話の腰を折る」の使い方と例文

日常会話では人の特徴を述べる時に使う

「話の腰を折る」は、日常会話では人の特徴を述べるときに使用します。 例えば、いつも人が話している横から必ず関係のない話しをふって話の流れをおかしくしてしまうような人を「あの人は話の腰を折る癖がある」などといいます。

「話の腰を折る」の例文

  • 彼はいつも茶々をいれて話の腰を折る。
  • 彼女は会議中に関係のない質問をして話の腰を折るので注意したほうが良い。
  • 話の腰を折る人はどうも苦手だ。
  • 子供の話の腰を折るような親にはならないようにしよう。

ビジネスではクッション言葉として意見を述べる時に使う

「話の腰を折る」はビジネスシーンでは、相手が話しているときに何か意見を述べるときや、脱線した話を元に戻すときのクッション言葉になります。 クッション言葉とは、相手に何かを依頼したり、お断りをする場合などに言葉の前に添えて使用する言葉のことです。 クッション言葉を使用することで、相手に失礼な印象を与えることなく伝えることができます。 急に話題を変えたり、戻したりするよりも「話の腰を折るようで申し訳ないですが〜」と言ったほうが印象が良いです。

クッション言葉として使う「話の腰を折る」の例文

  • 話の腰を折って申し訳ないのですが、その情報は事実とは異なる点があります。
  • 話の腰を折るようで申し訳ありませんが、議題とは違う方向へ話が進んでしまっています。

「話の腰を折る」の誤用に注意

「話の腰を折る」を話を中断するの意で使うのは誤り

「話の腰を折る」を「話を中断する」という意味で使用するのは誤りです。 例えば、「話の腰を折って昼食をとる」という使い方はできません。 「腰を折る」は、「途中で邪魔をして、続ける気をなくさせる」という意味であり、単に「中断する」という意味ではないので注意しましょう。

「話の端を折る」は間違い

「話の端を折る」は誤用です。 「話の端を折る」は、「話を端折(はしょ)る」や「言葉の端をとらえる」と混合してしまっていることが考えられます。 「話を端折(はしょ)る」は、「重要でない部分を省いて話を短くする」という意味です。 「言葉の端をとらえる」は、「ちょっとした言葉をとらえる」「言葉じりを掴む」という意味です。

「話の腰を折る」の類語

入言・中言

「入言」は「にゅうごん」と読みます。 「言(ごん)」は、「言」の呉音です。 呉音とは、漢字到来以前の漢字音の総称で、朝鮮半島を経由して伝わったものです。 「入言」の意味は「言葉をはさむこと」です。 「中言」は「ちゅうげん」と読みます。 「中言」の意味は

  1. 両者の中に立って告げ口すること
  2. 他人のことばの途中に口をはさむこと

です。 2つ目の意味で「話の腰を折る」の類語になります。

話に水を差す

「話に水を差す」は「はなしにみずをさす」と読みます。 「話に水を差す」の意味は「話の邪魔をする」です。 例えば、盛り上がっている時に全く別の話を出すことで場を白けさせることを「話に水を差す」といいます。 「水を差す」は「じゃまをする」という意味です。 「水を差す」単体だと意味が広く、例えば二人の仲を邪魔することに対しても「二人の仲に水を差した」というように使用することができます。

「水を差す」の意味と使い方、類語、例文、「横槍を入れる」との違い

WURK

嘴を容れる・横槍を入れる

「嘴を容れる」は「くちばしをいれる」と読みます。 「嘴を容れる」の意味は「他人のすることに対して、あれこれ言って口出しをする」です。 自分とは関係のないことに横から口出しをすることをいいます。 他の鳥が餌をつばんでいる横からくちばしを突っ込むことにたとえた慣用句です。 「嘴を入れる」と書くことも可能です。 「横槍を入れる」は「よこやりをいれる」と読みます。 「横やりを入れる」の意味は「他人の話や仕事などに横から口をさしはさむ」です。 差し出口をしてじゃまをすることをいいます。 「横槍」は、じゃまをすることを両軍が合戦中に別の一隊が横合いからやりで突きかかることにたとえています。 「嘴を容れる」も「横槍をいれる」も「邪魔をする」という意味で「話の腰を折る」の類語であるといえます。

茶々を入れる

「茶々を入れる」は「ちゃちゃをいれる」と読みます。 「茶々を入れる」の意味は「ひやかしの言葉をかけて相手の話を妨げる」です。 横から余計な言動をはさみ、邪魔な発言をすることをいいます。 横から口を挟んで邪魔をするという意味で「話の腰を折る」の類語になります。

「話の腰を折る」の英語

interrupt

「interrupt」は「〜をさえぎる。中断させる。割り込む」などの意味があります。

When I speak, he always interrupts me.

私が話すと、彼がいつも話の腰を折る。

I wish you would stop interrupting.

話の腰を折るのをやめていただきたい。

cut in

「cut in」も「遮る」という意味です。 「cut in on us」「cut in on our conversation」などの形で使います。

I was talking to Bill, when Steve cut in on us.

スティーブが話の腰を折ったとき、私はビルと話していた。

まとめ

「話の腰を折る(はなしのこしをおる)」の意味は「話しを途中でさえぎること」です。 相手が話ている途中で、別の話題を持ち出すなどして話の流れを妨げてしまうことをいいます。 「腰を折る」の意味は「途中で邪魔をして、続ける気をなくさせる」です。 「腰」は体を回したり、曲げたりする起点となる重要な部分で、重要な部分を折ってしまうことをたとえた慣用句が「腰を折る」です。 これが語源となって「話の腰を折る」という慣用句が使用されるようになりました。

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