「水を差す」という言葉をご存知でしょうか。「話に水を差す」「水を差すようで悪いが」などと使います。なんとなく「水を差す」と聞くと良い印象を受けませんが、一体どのような意味なのでしょうか。日常会話でも比較的よく使う言葉ではあるので、しっかりと意味を理解しておく必要があります。また、「横槍を入れる」という言葉がありますが、何か違いはあるのでしょうか。そこで今回は「水を差す」の意味や使い方、類語、「水を差す人」の心理について解説していきます。「水を差す」を正しく知って、上手く使えるようにしましょう!
「水を差す」の意味は、 1.水を加えることによって味を薄めること 2.上手くいっている物事に邪魔をして不調にすること です。 仲の良い人たちや、スムーズに進んでいる物事にわきから邪魔に入って混乱させることを表します。 「邪魔する・茶々を入れる」というニュアンスのため、マイナスなイメージを伴います。 「水を差す」は「水を注す」と書くこともできます。ただ、「水をそそぐ」とは言いません。
「差す」は「嫌気が差す」「醤油を差す」などと使われているように、「入れる。注ぎ込む」を意味します。 熱い紅茶に水を入れると一気に冷えたり、ポン酢に水を注ぐと味が薄くなってしまいますよね。 このように「水を差す」は「熱いお湯に水を入れたら冷めたり、味の濃いものに水を入れると薄まること」を意味しています。 「水を差す」は「料理に水を加えると味が台無しになること」から「温まっていた場に茶々を入れたり、邪魔をすることによって一気に冷めること」を表すようになりました。
上手く進んでいることを邪魔する、二人の仲を邪魔するという場合に「水を差す」を使います。 例えば、仲の良い友人とある話題で盛り上がっているときに、特に仲の良くない人が『ねえねえ、昨日のテレビ見た〜?』などと話を遮ってくることを「水を差す」と言います。 この状況は「Aさんが二人の仲に水を差した」と表現することができます。 このように、盛り上がっている時に全く別の話を出すことで場を白けさせる場合は「水を差す」を用いるのが適します。 主に、「水を差す」は悪口・皮肉・文句として使います。 空気が凍りついたときに「水を差す」を使うことが多いですが、脱線した話を元に戻すときに「水を差す」を使うこともあります。 『◯◯△△〜』と急に話を変えるよりも、『水を差すようで悪いですが、◯◯△△〜』と言った方が丁寧で周りの人たちの反感も買いにくいです。この場合の「水を差す」は良いイメージを伴って使われます。 言い回しとしては、
などとなります。
例文 「水を加える」という意味
「邪魔に入る」という意味
「横槍を入れる」は<よこやりをいれる>と読みます。 「横槍を入れる」の意味は「相手の話や行っている物事に、第三者が口を出して邪魔すること」です。 「水を差す」は「上手くいっている物事や人に邪魔をして不調にすること」 「横槍を入れる」は「人の話や上手く進んでいる物事に口出しして妨害すること」 「水を差す」と「横槍を入れる」はほぼ同じ意味ですが、使い方が少々異なります。 「水を差す」は話に割り込んできたり、別の話をし始めるという場合に使います。 「横槍を入れる」は物事について文句を言ってきたり、ケチをつけてくるという場合に使います。 「横槍を入れる」の方が、悪質なイメージとなります。
例文
口を出す (意味:相手の話に割り込んでくること) 「あいつは口を出してくるから嫌いだ」 茶々を入れる (意味:相手の邪魔をする) 「盛り上がっているのに茶々を入れてくる」 腰を折る (意味:途中で邪魔をする) 「話の腰を折るなんて本当に最低だ」 出鼻をくじく (意味:相手が始めることを邪魔をする) 「面白い話をしようとしたのに出鼻をくじかれた」 機先を制する (意味:相手よりも早く物事をすることで、有利な立場に立つ) 「機先を制することによって、物事が成功した」 くさびを打ち込む (意味:相手の仲を引き裂けようと邪魔すること) 「彼女はくさびを打ち込むことを得意としているから気をつけな」 芽を摘む (意味:育つ可能性があるものを小さいうちに取ってしまうこと) 「あいつは芽を摘む悪趣味な野郎だ」 干渉する (意味:相手に無理に立ち入って、こちらに従わせようとすること) 「あの人は子供に干渉しすぎている」 阻む(はばむ) (意味:相手の行動を抑えようと邪魔すること) 「言動を阻まれてしまう」 遮る(さえぎる) (意味:邪魔することで相手に行動を抑えること) 「途中で遮られたため、上手くいかなかった」 妨げる(さまたげる) (意味:相手の邪魔をすること) 「良いところまできたのに妨げられてしまった」 足かせとなる (意味:相手の行動を邪魔すること) 「彼の意見が足かせとなった」
「水を差す」はそのまま英語でも慣用句として同じ意味で使います。
で「水を指す」「人が何かをすることを妨げる」という意味になります。
Pay cut throws cold water on employees' plan to stick with the company.
給料削除は従業員が会社で働き続けるという計画に水を差すことになる。
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盛り上がっている時に別の話題を出してきたり、スムーズに進んでいるのに邪魔する「水を差す人」って結構いますよね。 では、「水を差す人」の心理はどのようになっているのでしょうか? ◯とにかく注目されたい! 良いところで邪魔をしてくる人というのは、注目されたい願望が強いです。邪魔をするというのは決して良いことではありませんが、何もしないよりかは自分が注目の的となります。 『とりあえず、私を見て欲しい!』という欲求の強さが「水を差す」行動に繋がります。 ◯単に鈍感で何も考えていない 鈍感な人は何も思っていないため、話の流れを遮るような発言をしがちです。ただ、鈍感な人というのは悪意を持ってやっているわけではありません。ですので、こうした人にはきちんと指摘すれば改善する可能性があります。 ◯嫉妬深い 仲良くしている人たちを引き裂くために「水を差す」ことがあります。これは仲が良かったり、楽しそうにしている姿に嫉妬しているだけです。妬みが強い人というのは非常に自己中心的で、相手のことを考えていません。 こうした人は意図的にやっているため、相手にせずに無視するようにしましょう。 ◯相手を不快にして優越感に浸る 随分と悪趣味ですが、邪魔することによって仲が悪くなったり、ギスギスしているのを見て快感を覚える人がいます。 こうした人は自分に満足していなく、相手に八つ当たりをすることを楽しんでいるだけです。
「水を差す」について理解できたでしょうか? ✔︎「水を差す」は「仲の良い人たちや、スムーズに進んでいる物事にわきから邪魔に入って混乱させること」を意味 ✔︎「水を差す」はマイナスなイメージを伴っているので、悪口・皮肉・文句として使う ✔︎「話に水を差す」「水を差す発言」「二人の間に水を差す」などと使う ✔︎「水を差す」の類語には、「口を出す」「茶々を入れる」「阻む」などがある