「はす向かい」の意味は「斜め前。正面の隣」です。今回は「はす向かい」の意味と使い方を例文付きで解説します。「はす向かい」の類語なども合わせて紹介しますのでぜひ参考にしてください。
「はす向かい」の意味は「斜め前。正面の隣」です。 斜め右前、斜め左前のどちらも「はす向かい」と言い表すことができます。 「はす向かい」の漢字は「斜向い」と書きます。 ただし、「斜」の「はす」は常用外読みです。 「常用外読み」とは「常用漢字表」に載っていない読み方のことで、新聞や公的文章では使用されない読み方のことをいいます。 よって、「斜」は平仮名で「はす向かい」と表記されるのが一般的です。 「はす向こう」ともいいます。
「はす向かい」の語源はわかっていませんが、「はす向かい」の「はす」は、平安時代に使われていた大和言葉「なのめ」という言葉が語源なのではないかと言われています。 「なのめ」は「斜め」と書き、「傾いている」という意味で使用されていました。 これが「斜め(ななめ)」の語源となり、斜め前を意味する「はす向かい」という言葉が生まれたのではないかと言われていますが、定かではありません。 「斜」は、上述したように常用外読みで「はす」と読みます。 よって、「斜に構える」は「しゃにかまえる」だけではなく「はすにかまえる」も正しい読み方です。
「はすむかい」のことを一部の関西では「はすかい」といいます。 「はす」は「斜め」、「かい」は「向かい」を意味する方言です。 なお、「斜交い(はすかい)」は辞書に載っている言葉で広く使われている言葉です。 「斜交い」の意味は「ななめ。ななめに交わること」です。
「はす向かい」は、建物の位置関係を言い表すときに使用します。 例えば、「はす向かいの家」で、現在地点から道路を挟んで斜め前に位置している家を指すことができます。 交差点の場合は、交点をまたいで反対側を指します。
例文
「はす向かい」は、テーブルの席の位置を説明するときにも使用されます。 例えば「はす向かいに座る」で、「斜め前に座る」という意味になります。
例文
「筋向かい」は「すじむかい」と読みます。 「筋向かい」の意味は「斜めに向かい合うこと」です。 道路などを挟んで、斜めに向かい合っていることをいいます。 例えば、家や店に対して使った場合、扉が向かい合っている斜め前を指します。 「はす向かい」よりも意味が狭く、使用場面は限定されます。
「対角線」は「たいかくせん」と読みます。 「対角線」の意味は「多角形で、同じ返上になり二つの頂点を結ぶ線分」のことです。 互いに、向こう側の斜めに位置していることを「対角線上」といい表すことができ、「はす向かい」と同義になります。 例えば、「はす向かいの席」は「対角線上の席」と言い換えることが可能です。
「diagonal」で「対角線の」という意味の形容詞です。 「diagonally opposite」で「対角線上の反対側」という意味になります。
Her house is diagonally opposite ours.
彼女の家は私たちの家のはす向いです。