「かませ犬」の意味は「やられ役」で、主役を引き立てるために、一方的に負ける役目の人を指す俗語です。例えばスポーツの世界では自信をつけさせるために格下の相手と対戦させることがあります。この時の格下の相手が「かませ犬」です。その他にも恋愛、アニメのキャラなどでも「かませ犬」が存在します。
「かませ犬」の意味は「やられ役」です。 主役を引き立てるために、一方的に負ける役目の人を指す俗語です。 漢字表記は「噛ませ犬」「咬ませ犬」です。
「かませ犬」の語源は闘犬用語です。 闘犬用語で「かませ犬」は「練習のために、噛み付く相手となる犬」のことをいいます。 日本では鎌倉時代から、土佐犬などを闘犬として育てるため、その頃から「かませ犬」が使われていたといわれています。 そこから転じて「主役を引き立てるために一方的に負ける役目の者」という意味で使用されるようになりました。
スポーツの世界では、自信をつけさせるために格下の相手と対戦させることがあります。 この時の格下の相手が「かませ犬」です。 例えば、ボクシングはかませ犬を使うことが多いスポーツです。 ボクシング映画で有名な『ロッキー』の主人公「ロッキー」も、実はかませ犬のボクサーです。
「かませ犬」という言葉は恋愛においても使われます。 本命の相手にアピールするのは精神力が要りますよね。相手にされず、時には傷つくこともあることもあります。。。 そういった場合に求める、本命ではなく、ワンランク下の自分をちやほやしてくれる相手が「かませ犬」です。 自己肯定感を高めたり、寂しさを紛らわせるために利用をする恋愛相手を指します。
アニメにおいても「かませ犬」となるキャラクターは必ずといってよいほど登場します。 特に戦う場面の多いアニメでは、主人公の強さを強調するために出てくるキャラクターが「かませ犬」です。 例えば、『ドラゴンボール』では「ヤムチャ」、『ワンピース』では「バギー」が「かませ犬」に当てはまります。
ビジネスにおいても「かませ犬」が使われる場合があります。 ビジネスシーンでも他人を引き立てるためにあえて負ける人を「かませ犬」といいます。 例えば、営業部のAさんが、自分の上司を立てるために、自分の業績をあえて下げた場合、Aさんは「かませ犬」です。 「かませ犬」は基本的に人に対して使いますが、法人に対して使うこともできます。 ある会社が競合相手の業績を抜かさないように努めている場合、その会社は「かませ犬」といえます。 競合相手なのに気を使わなくてはならないシチュエーションとは、親会社であったり、以前に融資してもらった場合などがあたります。
「かませ犬」と「負け犬」はどちらも「犬」が使われていますが、意味が違います。 「負け犬」はもともと「けんかに負けて、しっぽを巻いて逃げる犬」を指します。 犬は集団生活をすることから、そこから転じて人間関係において、また社会生活において、惨めな生活を送っている人を「負け犬」といったりします。 「負け犬の遠吠え」「負け犬根性」などと使います。 「かませ犬」と「負け犬」は全く意味と使い方が違います。
「当て馬」の本来の意味は、「メス馬にオス馬を近づけて、発情の有無を確認すること」です。 転じて「仮に表に出された人」という意味でも使用されます。 「仮に表に出された人」という意味では、
など複数のニュアンスがあります。
「練習台」は「れんしゅうだい」と読みます。 「練習台」の意味は「練習の相手となる人」です。 技術の向上のために対戦する格下の相手などを言い表す言葉です。 「かませ犬」は人を指す言葉ですが、「練習台」は物に対しても使用することができます。
「八百長」は「やおちょう」と読みます。 「八百長」の意味は「あらかじめ示し合せて勝負をつけること」です。 勝負事などで、表面は真剣に争っているように見せかけながら、どちらが勝つか打ち合わせておいてうわべだけの勝負をあらそうことをいいます。 「かませ犬」も必ず負けると決まっているので、「八百長」は類語になります。
「強敵」は「きょうてき」と読みます。 「強敵」の意味は「てごわい相手」です。 戦いをするときなどに、なかなか勝つことができない強い相手のことをいいます。 「かませ犬」は弱い相手を意味する言葉なので「強敵」は対義語です。
「引き立て役」という意味の英語は「foil」です。 「フォイル」と読みます。 日本では料理に使う「アルミホイル」の「ホイル」の由来が英語「foil」です。 必ずしも「試合などで負ける」という意味はありません。
I am always the perfect foil for my sister.
私はいつも姉の完全なる引き立て役だ。
同じ「犬」を使った、似た意味をもつ言葉に「underdog」があります。 「underdog」は「あらかじめ負けることが予想される人・チーム」という意味です。 必ずしも「引き立てる」という意味合いはありません。 英語「foil」と「underdog」を足して二で割ったニュアンスの言葉が日本語の「かませ犬」です。 「かませ犬」の完全なる英訳はないので、文脈によってこの2語を使い分けましょう。
She went into this game as the underdog.
彼女はかませ犬として試合に臨んだ。
「かませ犬」の意味は「やられ役」です。 「かませ犬」の語源は闘犬用語です。 闘犬用語で「かませ犬」は「訓練のために噛み付く相手となる犬」のことをいいます。 日本では土佐犬などを闘犬として育てるために、鎌倉時代からかませ犬が使われていて、そこから転じて「主役を引き立てるために一方的に負ける役目の者」という意味で使用されるようになりました。