「今日日(きょうび)」の意味は「今どき。今日このごろ」です。耳にしたことはあっても意味がわからないという人は多いのではないでしょうか。今回は「今日日」の正しい意味と語源、使い方を例文付きで紹介します。また、類語や英語表現も合わせて紹介しますのでぜひ参考にしてください。
「今日日」の読み方は「きょうび」です。 「今日」は「こんにち」「きょう」と読みますが、この場合は「きょう」と読みます。 「きょう」は熟字訓(じゅくじくん)という読み方で、漢字1字に読み方を当てるのではなく、熟字(二つの漢字)に訓読みのあてた読み方のことをいいます。 したがって、「今日」は「今」を「きょ」、「日」を「う」と読むわけではありません。 「日」は訓読みで「ひ(び)」と読みます。 「きょうにち」「こんにちび」などと読まないように注意しましょう。 「今日び」と表記する場合もあります。
「今日日」の意味は「今どき。今日このごろ」です。 また、「今の時代」「この節」を表し、現在の状態や物事と比較して、昔を懐かしむ文脈で使用されることもあります。 元々は、過去を比べて、現在の状況を批判する意味合いで使用されていた言葉で、現在でもこのように使われる場合があります。 「今日日」は、書き言葉よりも、話し言葉で使用されることが多い言葉です。
「今日日」の語源は明確にはわかっていません。 「今日日」は「今日」を強調するために「日」を付けたのではないかともいわれていますが、実際には「今日日」は「今日」を強調した意味ではないので、この説は信憑性が低いです。 強調するためではなく意味的に組み合わせただけと解釈するのが自然です。 「今日」の意味は「現在過ごしているこの日」です。 「日」には「ひごと。ひび」という意味があります。「日常」「日用」 などと使う「日」はこれにあたります。 これらを組み合わせて「現在過ごしているこの日々」という意味で、「今日日」です。
「今日日」は、死語ではありません。 日常生活であまり耳にすることがない言葉ですが、川柳や小説などでは現代でも使用されている表現の一つです。 また、大阪の人が日常的に「きょうび」を使用するため、関西弁だと認識している人も多いですが、辞書にも掲載されているため、「方言」というわけでもありません。
「今日日」は、「今日日の若者」「今日日の子」「今日日の学生」などと使います。 「今日日の若者」は、「今どきの若者」「この頃の若者」という意味です。 この場合、過去の若者と比べて、現在の若者を批判するような意味合いで使用されていることが多いです。 「今日日の天気」という表現は存在しません。これは「今日の天気」の間違いなので注意しましょう。 「今日日付」という言葉もありません。これは「今日の日付」のことです。
「今日日」の例文
「今日日」は、「今日日聞かない」「今日日言わない」というように、副詞的にも使うことができます。 ビジネスシーンなどでも、会話をするときに「そういった話は今日日聞かないですよね」などと使用することも可能です。
「今日日」の例文
「今日日」は、「近頃」「最近」「今節」と言い換えることが可能です。 「近頃」は「ちかごろ」と読みます。 「近頃」の意味は「近いころ」です。 明瞭な時期の区別意識なしに、現在からあまりへだたらない過去の時期を漠然とさして用いる語です。 「最近」は「さいきん」と読みます。 「最近」の意味は
です。 「今節」は「こんせつ」と読みます。 「今節」の意味は「このごろ。いまどき」です。 「この頃」の漢語的表現です。
ビジネスでは、「現代」「現下」「時下」「当世」などと言い換えることが可能です。 「現代」は「げんだい」と読みます。 「現代」の意味は「今の世。現今。」です。 われわれが現に今生きている時代を指します。 「現下」は「げんか」と読みます。 「現下」の意味は「ただいま。目下」です。 現在当面している状況を指します。 「時下」は「じか」と読みます。 「時下」の意味は「近ごろ。このごろ。」です。 多くは手紙文の冒頭で副詞的に使用されます。 「当世」は「とうせい」と読みます。 「当世」の意味は「今の世。いまどき」です。
日常会話では「ここんとこ」と言い換えられることも多いです。 「ここんとこ」は「ここのところ」の口語で、「最近」「近ごろ」と同義です。
「今日日」を意味する英語には、
など数多くあります。 これらはすべて使い方が違います。 「最近」を意味するこれらの英語の使い分けに関しては下記の記事を参考にしてください。