「文字」を意味する英語を紹介します。「文字」の英語といえば「letter」と「character」がありますが、これらは明確な違いがあり使い分けが必要ですので、徹底的に解説していきます。
「文字」を意味する英語は「letter」です。 厳密には「letter」は「表音文字」を指します。 「表音文字」とは「一つ一つの字が意味をもたず、音のみを表す文字」です。 例えば、「あ」や「a」などがそれにあたります。 「文字」の英語として「word」が最初に思い浮かべる方もいるかもしれませんが、「word」は「単語」の意です。 「赤い」や「apple」などが単語です。 「letter」は略して「ltr」です。 「letters」とすれば複数形です。 「大文字」は「capital letter」「uppercase letter」、「小文字」は「small letter」「lowercase letter」です。 「頭文字」は「initial letter」です。 「letter」を使った例文を見てみましょう。
Which English letter has the most number of words?
単語で最も多く使用されている英字はどれですか。
What does the letter "x" mean?
「X」という文字が意味することは何か。
The English alphabet consists of 26 letters.
英語のアルファベットは26文字で構成されている。
「文字」を意味し、「letter」と混同される単語に「character」があります。 「character」は「letter」よりも意味が広く、表音文字だけではなく、表意文字や数字、記号なども含めた全ての文字を指します。 「表意文字」とは「表音文字」の対義語で、「一つ一つの字が一定の意味をもっている文字」を指します。我々が日々使用する漢字はまさに「表意文字」です。 「あ」は「letter」、「赤」は「character」、「赤い」は「word」です。 表音文字は「letter」で表すため、表音文字を「character」で表すことはあまりしません。(しても意味的には正しいが、混同を防ぐためにしません) 例えば「漢字」は英語で「Chinese characters」ですが、「Chinese letters」とはいいません。 アルファベットにおいては「表意文字」という概念はありませんので、欧米では単に「letter」に加えて「!」「@」などの記号(symbol)や「1」「2」などの数字(number)を加えたものを「character」といいます。 数字は「number」以外にも「numeric character」ということもできます。「alphabetical characters」なら「英字」、「alphanumeric characters」なら「英数字」という意味になります。 これらの表現から「character」が数字も含むことがわかるかと思います。
Your password must be between 8 and 30 characters long.
パスワードは8文字から30文字の長さでなければない。
Twitter limits the number of characters to 140.
ツイッターは140文字までしか書けない。
パスワードやツイッターはローマ字や数字、記号を含みますので、「letter」ではなく「character」を使います。
「alphabet」は「文字体系」という意味です。 「alphabet」は「a」「b」「c」などの個別の文字(letter)を指すのではなく、文章を書くための文字体系全体(a set of letters for writing)を指します。 また、「alphabet」=「ローマ字」と解釈するのは誤りです。 「ローマ字」の正しい英語は「Latin alphabet」「Roman alphabet」です。 「ローマ字」以外でも、ヘブライ文字を「Hebre alphabet」、キリル文字を「Cyrillic alphabet」などといいます。 ちなみに英語で使うアルファベットは「English alphabet」といいます。 なぜなら、ローマ字の中でも英語やスペイン語、フランス語、ドイツ語で使う文字が微妙に違うからです。 「alphabet」の形容詞に「alphabetical」があります。 「in alphabetical order」で「ABC順で」という意味になります。
I had to sort every book into alphabetical order.
すべての書籍をアルファベット順に整理しなければならなかった。
「alphabet」の同義語に「script」があります。 使い方は「Latin script(ラテン文字)」「Arabic script(アラビア文字)」などと限定的です。 これらは「Latin letters」「Arabic letters」と言い換えることも可能です。
「文字通り」の英語は「literally」です。 「literally」は形容詞「literal」を副詞化したものです。 「literal」の語源は「letter」です。
I didn’t mean it literally.
文字通りの意味で言ったわけじゃないよ。
「literally」には多くの意味があるので、下記の記事を参考にしてみてください。
「文字化け」の英語は「garble」です。 「garble」は「(文字やメッセージ)を不明確で分かりづらくする」という意味の動詞です。
Your e-mail is garbled so I can't read it.
メールが文字化けしていて読めません。
「絵文字」はそのまま「emoji」です。 日本語が英語になった一例です。 「emoticon」という場合もありますが、最近では「emoji」が一般的です。
「象形文字」の英語には「hieroglyph」「ideogram」などがあります。 これはかなり難しい英語なので、特に覚える必要はないでしょう。