「伺う(うかがう)」と「窺う(うかがう)」の違いをご存知でしょうか。「伺う」と「窺う」は読み方は同じですが意味が違います。今回は「伺う」と「窺う」の意味と違いを紹介しますのでぜひ参考にしてください。
「伺う」と「窺う」は、どちらも「うかがう」と読みますが、意味の違う言葉です。 「伺う」は、「聞く・尋ねる」「行く・訪問する」の謙譲語です。 謙譲語とは、自分の動作をへりくだることで相手に敬意を示す敬語表現です。 「聞く・尋ねる」の謙譲語としては、「お話を伺う」「○○について伺います」などと使います。 「窺う」は、様子をそっと探ることを表します。 例えば、「中の様子を窺う」「相手の顔色を窺う」などと使います。 また、時機が来るのを待ち受けることを表すこともできます。 例えば「言い出すタイミングを窺う」「やり返すチャンスを窺う」などと使います。 ただし、「窺う」は常用漢字ではないため新聞などでは「うかがう」と平仮名で表記されます。 ちなみに、「うかがう」と読む漢字には「覗う」もあります。 「覗う」は、様子をそっと覗いてさぐることです。 「窺う」と意味は同じですが「覗う」は「無断で見る」ということを強調したいときに使われる事が多く、例えば「小さな穴から外の様子を覗う」などと使います。 「覗う」も常用漢字ではないので新聞などでは使われません。
「伺う」は「うかがう」と読みます。 「伺う」は、
です。 「伺」には「うかがう。たずねる。たずねていく」という意味があります。 謙譲語とは、自分の動作をへりくだることで相手に敬意を示す敬語表現の一つです。 一つ目の「聞く・尋ねるの謙譲語」として使うときは、目上の人に自分が何かを聞くことを表します。 例えば「○○様のお話を伺う」などと使います。 また、目上の人に何か質問をしたいときに使うことができます。 例えば「社長に1点お伺いしたいのですが〜」などと使います。 二つ目の「行く・訪問するの謙譲語」として使うときは、目上の人の家や会社などにに自分が出向くことを表します。 例えば「社長の自宅に伺う」などと使います。
「聞く・尋ねるの謙譲語」の例文
「行く・訪問するの謙譲語」
「窺う」は「うかがう」と読みます。 「窺う」の意味は
です。 「窺」には「うかがう。のぞく。ねらう」という意味があります。 一つ目の「様子をそっと覗いて探る」という意味では、ちょっとした変化も逃すまいと観察することを表します。 例えば、「物陰から相手の様子を窺う」などと使います。 二つ目の「推定して知る・察知する」という意味では、多くは「窺われる」「窺える」の形で、自然に察知することができることを表します。 例えば「表情から彼の覚悟が窺える」などと使います。 三つ目の「時機の来るのを待ち受ける」という意味では「言い出すタイミングを窺う」などと使います。これは、何かを言うのに良いタイミングが来るのを待ち受けることを意味します。 四つ目の「位置にあって、しかるべき地位・成績・数値などの獲得をねらい待ち受ける」という意味では、「大会優勝を窺う」などと使います。 これは、新聞などで見られる比較的新しい使い方です。
「窺う」の例文