「柔らかい」と「軟らかい」は、どちらも「やわらかい」と読む同訓異字です。「柔らかい」の意味は、しなやかで弾力性があるさまです。「軟らかい」の意味は、中身がしっかりしておらず手応えや歯ごたえがないさまです。例えば、「やわらかい犬の毛並み」であれば、「柔らかい」を使います。
「柔らかい」と「軟らかい」はどちらも、ふんわりしている状態・性質を表します。 「柔らかい」は、力を加えても変形して元に戻るやわらかさ、つまり、しなやかで弾力性があることを意味します。 主に、布地や動物の体毛などが穏やかな感触をもっているという意味で使います。 例えば「柔らかい毛先」「柔らかい布団」という使い方をします。 転じて、物事や態度が穏やかで心地よい感じを与えるという意味でも使います。 例えば「柔らかい音色」「柔らかい声」という使い方をします。 「柔」を使った熟語には「柔和(にゅうわ)」「柔毛(じゅうもう)」「柔順(じゅうじゅん)」などがあります。 対義語は「剛い(こわい・つよい)」です。 「軟らかい」は、力を加えると変形して元に戻らないもろさ、つまり、中身がしっかりしておらず手応えや歯ごたえがないことを意味します。 例えば「軟らかい肉」「軟らかい鉄」「軟らかい砂」という使い方をします。 転じて、表現などがしなやかでこわばったところがない、また、考え適応力があり、融通がよく利くという意味で使います。 例えば「軟らかい文章」「軟らかい頭」という使い方をします。 「軟」を使った熟語には「軟弱(なんじゃく)」「軟体(なんたい)」「硬軟(こうなん)」などがあります。 対義語は「硬い(かたい)」です。 「柔」と「軟」の両方を使った熟語に「柔軟(じゅうなん)」があります。 「柔軟」には①やわらかくしなやかなこと②適応性に富むことの2つの意味があります。 1つ目の意味は「柔らかい」と同じで、2つ目の意味は「軟らかい」と同じです。 「やわらかい」の漢字にはもう一つ「和らかい」があります。 「和らかい」の意味は「柔らかい」と同じです。 小説などで使用されることが多い文語表現で、「和らかい月の光」のように使われたりします。
「柔らかい」は「やわらかい」と読みます。 「柔らかい」の意味は
です。 「柔」には「やわらかい。しなやか。おだやか」という意味があります。 「柔」の対義語は「剛」です。 「剛」は「つよい。かたい。かたくて強い」です。 一つ目の「固さの程度が小さく、力のままに変形したり壊れたり曲がったりするさま」という意味では、「柔らかい紙」という使い方ができます。 この意味で使用する場合は「軟らかい」を使うことも多いです。 二つ目の「力のままに変形するが、すぐに戻る性質がある」という意味では、柔軟で弾力性があることを表すときに使用します。 例えば、「柔らかいクッション」という使い方ができます。 三つ目の「体がしなやかに曲がったり滑らかに動いたりする」という意味では、例えば「たこの体は柔らかい」という使い方ができます。 四つ目の「布地や動物の体毛などが穏やかな感触をもっている」という意味では、触った感覚を表すときに使用します。 例えば「柔らかくて手触りがいい」という使い方ができます。 五つ目の「物事や態度が穏やかで心地よい感じを与える」という意味では、見たり聞いたりして穏やかで優しい感じがしたことを表します。 例えば「フルートの柔らかい音色」という使い方ができます。
「柔らかい」の例文
「軟らかい」は「やわらかい」と読みます。 「軟らかい」の意味は、
です。 「軟」は、「中身が軟弱で手ごたえや歯ごたえがない」という意味です。 「軟」の対義語は「硬」です。 「硬」は、「かたい、かたいもの」という意味です。 一つ目の「固さの程度が小さく、力のままに変形したり壊れたり曲がったりするさま」という意味では、例えば「軟らかいグミ」のように歯ごたえのない食べ物に対して使用することが多いです。 二つ目の「表現などがしなやかで、こわばったところがない」という意味では、例えば「軟らかい 表現」という使い方ができます。 三つ目の「内容が娯楽・世俗的なさま」という意味では、本の中身や論文などの内容に対して使用します。 四つ目の「考え適応力があり、融通がよく利く」は、「頭が軟らかい」というようにどんな状況でもすぐに対応できたり適応することができるなど柔軟性があることを表すときに使用します。
「軟らかい」の例文
「柔らかい(やわらかい)」と「軟らかい(やわらかい)」は、辞書などでも、「柔らかい」を力 を加えて変化しても元に戻る場合に使い、「軟らかい」は「硬い」の対義語で、力を加えると 変化しやすく元に戻らない場合に使うと説明しています。