「要は」の意味は「大切なことは」「結局のところは」です。文章の結論部分でこれまでに述べた話の内容をまとめて、大切な要点を伝えるときに使用します。類語に「要するに」がありますが、意味と使い方は全く同じです。
「要は」の読み方は「ようは」です。 「要」は音読みで「ヨウ」と読みます。 「要は」の意味は「大切なことは」「結局のところ」です。 これまでに述べた話の内容をまとめて、大切な要点を伝えるときに使用します。 「要は」は、方言ではなく、全国共通で使用されている言葉です。
「用は」「様は」は誤用です。 「要」という漢字には「かなめ・大切なところ」「いる」「まとめる」という意味があります。 「要は」は、大切な要点を伝えようとするときに使用する言葉なので、漢字表記は「要は」です。
「要は」の例文
ウザい口癖ランキングで「要は」は常に上位です。 「要は」がむかつく理由は下記の2つが考えられます。
「要は」はまとめるために使うのにもかかわらず、何度も使ってしまったら、まとまっていませんよね。 つまり「要は」を連発する人は要せていないわけです。 「要は」は話の要点を簡潔に伝える1回のみ使用するのが基本です。 いきなり「要は...」と話しはじめるなどただの口癖になってしまっている人も多いので注意しましょう。
「要は」は使い方によっては上から目線で相手に不快感を与えることもあります。 例えば、相手が話したことに対して「要は何が言いたいのでしょうか?」と言ってしまうと、相手の言っていることを否定しているように思えますし、威圧的に結論を急かしているようにも思えます。 また、相手が話している途中で「要は○○ということですよね?」などとぶった切って勝手に簡単にまとめてしまうのも上から目線で失礼です。 使い方や使うタイミングには十分注意しましょう。
「要するに」と「要は」に意味の違いはありません。 「要するに」が敬語のわけでもないので、「要は」と同様に使い方には注意をする必要があります。 ただし「要するに」の方が丁寧な印象を与えます。 目上にはこちらを使いましょう。
「要すれば」も「要は」と意味の違いはありません。 ただし、「要すれば」は俗語です。 俗語とは、口語として使用されるもので書き言葉としては使用されません。 また、かしこまった場面にも適さないので注意しましょう。
「要はですね」は「要は」に「です」をつけた丁寧語です。 ただし、「要は」を丁寧に言っただけなので、「要は」と同じく不快感を与える可能性が大です。 また「要はですね」も口語的で、かしこまった文章には適しません。
「つまり」は、
という二つの意味があります。 一つ目の意味では、「私を産んでくれた人、つまり母は」単に前に述べた事柄を言い換えるときに使用されます。 二つ目の意味では「AにBを足すとはつまりCになる」というように、「論理がおちつくところ」という意味で、話の論理展開を集結させるときに「つまりは」「つまるところ」と使用します。 「要するに」は、前に述べた事柄をまとめ、結論を導く際に用いられる言葉です。 単に言葉を言い換える場合には用いることはできません。 「私を産んでくれた人、つまり母は…」という文で、「要するに」を用いると不自然です。 したがって、「要するに」よりも「つまり」のほうが広い意味で使用されるということがわかります。
「すなわち」は、
という意味で使用される言葉です。 一つ目の意味は、つまりと同様に「私を産んでくれた人、つまり母は」というように単に前に述べた事柄を言い換えるときに使用されます。 二つ目の意味は、「学ぶことはつまり生きること」というように、次に述べることが同一であることを言い表すときに使用されます。 三つ目の意味は「戦えばすなわち負ける」というように当然として成り立つことを言い表すときに使用されます。 「つまり」と「すなわち」は「単に前に述べた事柄を言い換える」という使い方ができるという共通点があります。 ただし、「つまり」には、「前に述べたことと、次に述べることが同一である事をいい表す」「前に述べたことを条件として、以下のことが当然として成り立つことを表す」意味はありません。 また、つまりの「ある一つの論理展開を終結させる結論を導く」意味はすなわちとは全く違うものになります。 「要するに」は「つまり」の「ある一つの論理展開を終結させる結論を導く」と同じ意味で使用される言葉です。
「一口に言えば」は、「簡単にいうと」という意味です。 「一口」は、「まとめると」「手短に」という意味があります。 きちんと説明するべき部分を省いて簡単に言うときに「一口に言えば」という言葉をつかいます。 「一口に言えば」は簡単に言い換えるだけであり、「要するに」のように、話の要点をまとめる言葉ではありません。 「平たく言えば」「簡単に言えば」「簡潔に言えば」「かいつまんで言えば」「一言でいうと」「わかりやすく言うと」などと言い換えることが可能です。
「結局」は「いろいろな経過を経て、最後にいきつくところ」という意味です。 最終的な結果、結論に至ることを表すときに使用されます。 したがって、「結局」を使用する場合は、結末にいたるまでの過程が必要になります。 「結局」は、結論の部分を述べる場面で使用される言葉であり、「要は」は話の要点を述べる場面で使用する言葉です。
「所詮」は「しょせん」と読みます。 「所詮」の意味は「望ましくはないが、結果としてそこにいきつくさま」です。 「結局」と同様に最終的な結果、結論に至ることを表すときに使用されます。 ただし、その結論にたいしたことがないという否定的な意味合いをもちます。
「畢竟」は「ひっきょう」と読みます。 「畢竟」の意味は「つまるところ」「結局」です。 「さまざまな経緯があっても最後に到達するところ」という意味で使用されます。 したがって「要は」は、「話の要点をまとめるとき」に使用する言葉であり、「畢竟」は結論を述べるときに使用される言葉であるという違いがあるといえます。 また、「畢竟」は口語的で使用されることの少ない言葉で、ビジネス文書などかしこまった文章で使用されます。
「要は」を意味する最も一般的な英語は「in short」です。 「in short」は文字通り「手短に言えば」「一口に言えば」という意味です。 これはフォーマルな表現で、ビジネスシーンでも使うことができます。 日常会話で使うなら「anyway」「in a word」「in other words」などとなります。
「What I'm trying to say is」は「私が言おうとしていることは」という意味で、「要は」の英訳として使うことができます。 「What I'm trying to say is this.」と「this」を使って、一回文章を切ることもできます。その後にまた文章を続けます。
日本人で誤用している人が多い「basically」ですが、「基本的には」という意味ではありません。 「basically」も「要は」「簡単に言うと」という意味です。 「基本的には」の英語は「usually」が適切です。