「引く手あまた」の意味は「求める人が多い」です。「多くの人から受け入れられている」「高い評価をうけている」という人に対しての褒め言葉として使います。特に就職や恋愛に対して使います。漢字は「引く手数多」です。
「引く手あまた」の意味は「求める人が多い」です。 あちこちから誘いかける人の多いことを「引く手あまた」と表現します。 「ごはん行こう」と誘われるという意味ではありません。 「多くの人から受け入れられている」「高い評価をうけている」という人に対しての褒め言葉として使い、事物に対しては使用しません。 「引く手」とは「自分の方へ来るように誘う人」を指します。 「あまた」は、数が多いことを意味します。 「引き手あまた」は誤りなので注意です。
「引く手あまた」の漢字は「引く手数多」です。 「あまた」を「数多」と書くようになったのは、奈良時代です。 「数多」は当て字です。 「あまた」の「量が多い」という意味を表すために「数多」という漢字が当てられました。 「多」は「数」に添えて「た」の音を表したもので、「あまた」の「た」に「多い」という意味があるわけではありません。 一般的に「引く手あまた」の「あまた」は平仮名で表記されることが多いです。
「引く手あまた」は、ビジネスシーンでは就職口・需要についていうときに使用されます。 多くの強みや魅力があり「自分のところへ来てほしい」と、多く就職先から求められるなど需要の高い人材であることを言い表します。 例えば、
という言い回しで使用されます。
例文
「引く手あまた」は、縁談・恋愛において使うこともできます。 多くの人から、お付き合いをしたい・結婚をしたいと求められるような人を「引く手あまた」といいます。 男女どちらに対しても使うことが可能です。
例文
「引っ張りだこ」は、「多くの人から所望されること」です。 人気があって、多くの人が争って求めることを「引っ張りだこ」といいます。 「多くの人から求められている」という意味で「引く手あまた」と同義語です。 ただし、人に対してだけではなく「引っ張りだこ」は商品に対しても使うことができますが、「引く手あまた」は商品など物に対して使用することはできないという違いがあります。
例文
「モテモテ」は、「異性からおおいに人気があること」です。 また、人気があってよい待遇を受けたり、もてはやされることを「モテモテ」といいます。 「多くの人から求められる」という意味では「引く手あまた」と類語ですが、「モテモテ」は、恋愛においてのみ使用する言葉です。 さらに「モテモテ」は俗語であり、ビジネスシーンなどかしこまった場面で使用するのには適さないので注意しましょう。
例文
「ニーズ」は「必要。要求」という意味のカタカナ語です。 ビジネス用語では、必要とされていることを「ニーズがある」といいます。 例えば、「色々な業界から引く手あまただ」を「色々な業界からのニーズがある」と言い換えることができます。 ただし、「ニーズ」も商品に対しても使うことができるという点で、「引く手あまた」とは異なります。
例文
「大人気」は、「世間の多くの人々から好まれ、もてはやされること」です。 「多くの人から受け入れられている」「高い評価をうけている」という意味で、「引く手あまた」と類語であるといえます。 「大人気」は、人はもちろん物など広く使うことができます。
例文
「黒山のひとだかり」は、「その場所を囲むように大勢が群がっている様子」です。 人の頭が黒いことから、人がおびただしくむらがっている様子をたとえて「黒山」といいます。 例えば、町中に人気俳優が表れて多くの人が集まってしまう様子を「黒山のひとだかりができた」などといいます。 ただし「黒山のひとだかり」は、人が集まっているという状況を言い表すときに使用する言葉であり、必ずしも「多くの人から受け入れられている」「高い評価をうけている」というわけではありません。 ただの人混みを言い表しているということもあります。
例文
「猫の手も借りたい」の意味は、「忙しくて手不足であること」です。 非常に忙しくて、誰でもいいから手伝ってほしいという状態であることです。 「猫の手もかりたい」は「多くの人から受け入れられている」という意味ではなく、「忙しい」という状態を言い表すときに使用します。 多くの人から求められているからこそ忙しくなるという意味では「引く手あまた」の類語であるといえます。
例文
「鳴かず飛ばず」は「なかずとばず」と読みます。 「鳴かず飛ばず」の意味は、「ひと目につくような活躍をしないでいること」です。 これといって仕事で活躍をすることもなくパッとしない状態であることを言い表す慣用句です。 「引く手あまた」は、反対に多くの人から求められて活躍できる状態を言い表す言葉なので対義語であるといえます。
「閑古鳥が鳴く」の意味は「人が集まらずものさびしい様子」です。 特に商売などが流行らない時にさびれている様子を指します。 なぜ「閑古鳥が鳴く」と「さびしい様子」という意味になるかというと、
などが挙げられます。
「うだつが上がらない」の意味は「地位や生活がさっぱり向上しない」です。 なかなか出世することができずぱっとしない状況や、人物のことを言い表すときに使用するネガティブな言葉です。 「引く手あまた」は、「多くの人から求められている」「高い評価をうけている」というポジティブな意味で使用される言葉なので、「うたつが上がらない」は対義語であるといえます。
「冷や飯を食う」は「ひやめしをくう」と読みます。 「冷や飯を食う」の意味は「冷遇をうける」です。 例えば、職場で雑用係しか任せてもらえないなど、冷淡な待遇をうけることを「冷や飯を食う」といいます。 「冷や飯を食う」ということは、「人から求められていない」「評価されていない」ということです。よって、「引く手あまた」の対義語であるといえます。
ビジネスや就職において「引く手あまた」の時は「demand」です。 「be in great demand」「be much in demand」で「引く手あまたである」の意味になります。
The demand for soft engineers is very high even in recession.
不景気でもソフトウェアエンジニアは引く手あまただ。
He got a lot of job offers.
彼は引く手あまただった。
タレントが引く手あまたの場合、または恋愛や縁談において「引く手あまた」の場合の英語は「popular」です。 「be popular with...」で「...から人気」という意味です。
He is popular with girls.
彼は女子から引く手あまただ。
「引く手あまた」の意味は「求める人が多い」です。 「多くの人から受け入れられている」「高い評価をうけている」という人に対しての褒め言葉として使い、事物に対しては使用しない言葉です。 ビジネスシーンでは就職口・需要についていい、縁談・恋愛においても使われます。