「お二方」は「おふたかた」と読みます。「お二方」は「二人」を敬っていう語です。今回は「お二方」の正しい意味と敬語表現、使い方を例文付きで解説します。また、類語表現や英語表現も合わせて紹介しますのでぜひ参考にしてください。
「お二方」の読み方は「おふたかた」です。 「二」は音読みで「二」、「方」は訓読みで「かた」と読みます。
「二方」には2つの意味があります
です。 「お二方」とした場合は、2つ目の意味になります。 二人一組でいる人を「お二方」といいます。 「方」は「他人を高めていう語」であり、「お二方」で二人を敬っていうことができます。 人に対してのみ使えます。法人に対しても使いません。 会社を敬う時は「御社(話し言葉)」「貴社(書き言葉)」を使いますが、「二社」を表す敬語は存在しません。
「一人」を敬っていうときは「お一方(おひとかた)」となります。 「三人」を敬っていうときは「お三方(おさんかた)」になります。 ただし、「四人」を敬って「お四方」ということはできません。 四人以上を敬っていいたいときは「四名様」もしくは「皆様」「ご一同様」が正しいです。
「お二方」は「二方」に接頭語の「お」をつけた言葉です。 「二方」の「方」には相手を高める意味がありますが尊敬語ではありません。 目上の人など敬意を示すべき相手に使用する場合は敬語表現にする必要があります。 接頭語の「お(ご)」の敬語の種類は文脈によって尊敬語・謙譲語・丁寧語のどれにでもなりえます。 「お二方」は、相手を高めていう言葉であるため接頭語の敬語の種類は「尊敬語」です。 目上の人に対して使用することができます。
「お二方様」とはいわないので注意しましょう。 「様」は「尊敬を表す語」です。 「お二方」についている接頭語の「お」は尊敬語であるため、「お二方」に「様」をつけると二重敬語になってしまいます。 二重敬語とは、一つの語に対して同じ種類の敬語を二つ以上重ねて使用してしまうことです。 過剰に敬語を使用することは逆に失礼であるとして、二重敬語は誤用とされています。 したがって「お二方様」は誤用です。
ビジネスシーンでは、主に接客をする場面で使用します。 例えば飲食店などの接客業で「お二方のご来店をお待ちしておりました」という使い方です。 二人一組で予約をしてもらっているときなどには、二人に敬意を示して「お二方の...」といいます。 また、「お二方のご意見をお聞かせください」「お二方にぜひご覧いただきたいです」などという使い方をすることもできます。 ただし、複数人いる場合やメールなど文章で使用する場合、「お二方」では誰を指しているのかわからないこともあります。 そういう場合は「○○様、○○様のお二方」という使い方をします。
例文
「お二方とも」の形で、目上の存在である二人に挨拶をしたりお礼したりする時に使うこともできます。
という形で使用します。
例文
「お二人」は「二人」に尊敬語の接頭語「お」をつけた言葉です。 したがって「お二人」は「二人」を敬っていう語であり「お二方」と同義です。 「お二方」は「お二人」に言い換える事が可能ですが、「お二方」のほうがかしこまった表現でありビジネスシーンなどかしこまった場面で使用するのに適しています。 尊敬を表す接頭語の「お」と、尊敬を表す「様」を使用している「お二人様」は二重敬語で誤用なので注意しましょう。
「二名様」も「二人」を敬っていう語で「お二方」と同義です。 「二名様」は「二名」に尊敬を表す「様」をつけて敬意を示すことができます。
「ご両人」は「両人」に尊敬を表す接頭語の「ご」をつけた言葉です。 「両人」は「両方の人」という意味です。 「両方」は、二つあるもののどちらもという意味です。 したがって、「ご両人」は二人を敬って言う語であり「お二方」と同義です。 「両者(りょうしゃ)」「両名(りょうめい)」「両所(りょうしょ)」も、「両方の人」という意味であるため「お二方」と同義です。 結婚式などフォーマルな場面では「ご両人」「ご両者」「ご両名」「ご両所」を使用することが多いです。
「各位」は「大勢の人を対象にして、その一人一人を敬って言う語」です。 「各位」は複数人を相手にする際、一人一人に敬意を込めるために使います。 「皆様」のかしこまった語が「各位」です。 「各位」は文語的でかしこまった文章で使用されることが多く、口語では「皆様」を使用することがほとんどです。
「ご一同」は、「一同」に尊敬を表す接頭語の「ご」をつけた言葉です。 「一同」の意味は「居合わせた全ての人・全員」です。 四名以上を敬っていうときなどに「ご一同」といいます。
「彼ら。彼女ら」を意味する「they」と、「両方。二人とも」を意味する「both」を組み合わせて使えば「お二方」の意味になります。 「both」の代わりに「together」を使うこともできます。 日本語の敬語の接頭辞のような概念は英語にはないので、そこはスルーでOKです。
They were both present.
お二方とも出席していた。
「あなたたち二人」を意味する「お二方」は、「you two」または「you guys」などがあります。
Nice to meet you guys.
お二方ともはじめまして。