「一同」は、「御一同様」や「有志一同」など様々さ言い回しでも使用される言葉ですが、「一同」の意味と正しい使い方をご存知でしょうか。今回は、「一同」の正しい意味と使い方を紹介します。また、ビジネスにおける「社員一同」の使い方や、「一堂」との違いも解説します。ぜひ参考にしてください。
「一同」は、「いちどう」と読みます。 「一」は、音読みで「いち・いつ」訓読みで「ひと・ひとつ」と読みます。 「一」は、「ひとつ・はじめ」という意味の他に「ひとつにする・ 全部」という意味があります。 「同」は、音読みで「どう」訓読み「おなじ」と読みます。 「同」の意味は「おなじ・ひとしい」「なかま・みな」です。
「一同」の意味は「居合わせた全ての人・全員」です。 「そこにいる人全員」という意味合いで「社員一同」「スタッフ一同」というような使い方をします。 例えば、部や課でご祝儀やお香典袋をまとめるというような場面で、「社員一同」というように使用することで、社員全員からのものであるということがわかります。 また、「一同」には「心を一つに」という意味も含まれており、「そこにいる人全員同じ気持ちである」ということを伝える言葉でもあります。
宛名が複数である場合、2名までは「〇〇様」「〇〇様」と連名にすることができますが、2名以上の家族である場合、会社や部署など組織である場合、「一同」となり、宛名で「一同」を使用するときの敬称は「御一同様」となります。 つまり、「御一同様」は、「~の皆様へ」というような意味です。 「御一同様」を使用するケースは、宛名が同じ部署や事務所、家族などまとまった各人のときです。 例えば、「スタッフ全員へ」といった場合は「スタッフ御一同様」となり、年賀状など「家族全員へ」としたい場合は、「〇〇家御一同様」という使い方になります。
手紙などの差出人で「一同」と使用する場合は、「〇〇一同」というように、「一同」という言葉の前に、どんな人たちの集まりであるのかを説明する「名詞」が入ります。 例えば、「そこにいる人たち全員の感謝の気持ちを込めてお礼の品を贈る」といった場面で、「〇〇一同」というように所属団体や部署名を入れます。
「勇志一同」は社内にいる全員ではなく「感謝や祝う気持ちを持った全員」という意味です。 「勇志」とは、「ある事に関心を持ち、それに関わろうとする志がある人」という意味です。 つまり、「勇志一同」とは、一緒に物事を行おうとする気持ち・その気持ちを持っている人々を表しています。 例えば「退職する人へ贈る者をしよう」となった場合、「スタッフ一同」とすると、面識のないスタッフや、あまり関わりのないスタッフも含まれますが、「有志一同」とすると、「贈りものをすることへ賛同した人・お世話になった特定の人」という意味になります
冠婚葬祭のご祝儀や、お香典などの差出人を記入する場合、連名は3名までとされています。 4名以上の連名の場合は、代表者氏名と「他一同」または、「外一同」と書きます。 代表者氏名は、目上の人から書きます。 連名で、ずらずらと名前を書いてしまわないよう注意しましょう。 しかし、「家族全員」からであるからといって「山田太郎 他一同」というような使い方をすることは誤用になりますので注意してください。 そういった場合は、家主の名前を書くことで「その家族全員」という解釈になります。
「一同に会する」は、「一堂に会する」の誤変換です。 「いちどうにかいする」と読みます。 「一堂」という言葉については、後述します。
「一同驚愕」は、YouTubeで使われている常套句です。 YouTubeでは、見る動画を選ぶ際に、「サムネイル」というどのような動画であるかをアピールする画像を見て、興味をもった動画をクリックし再生をします。 そのサムネイルに、「一同驚愕」といった言葉を入れて、視聴者の興味を引くという方法をとるクリエイターが非常に多く、YouTubeでは多く見かける常套句となっています。 「一同驚愕」とは「全員が驚いた!」というような意味です。 例えば「衝撃の事実に一同驚愕!涙がとまない・・・」といったタイトルを入れて再生回数を稼いでいったケースが多くみられます。
「社員一同」は社長も含むすべての社員のことです。 ビジネスシーンなどで「社長を含む、会社全員より」という意味で「社員一同」と表記します。 しかし、ご祝儀やお香典の場合は、上記でも説明したように「社長など代表者氏名」に「他一同」というような書きかたをしますので注意してください。
ご祝儀やお香典の差出人の「社員一同」には、役員は含まれません。 ご祝儀やお香典の「社員一同」金額に差がでるため、基本的にご祝儀袋やご香典は役員は別に用意ます。 同じ金額を包んだ社員を「株式会社〇〇社員一同」としてまとめて出すことがほとんどですので覚えておきましょう。
▶「一同」・・・「居合わせた全ての人・全員」 ▶「一堂」・・・「一つの堂・同じ建物・同じ場所」
「一同」と「一堂」の違いは、「一同」は「全ての人」というような意味合いがあり、「一堂」は、「同じ建物や場所のこと」という「場所」意味している言葉であるということです。
「一堂」の意味は「ひとつの堂・同じ建物・同じ場所」です。 何かの理由や目的の為にある一つの場所に集まるというのが「一堂」です。 例えば、「同じ場所」というような意味合いで「一堂に集結する」「一堂に会する」というような使い方をします。
「全員」は「ぜんいん」と読みます。 「ぜいいん」と読み間違るパターンが多いので注意しましょう。 「全員」は「所属しているすべての人・総員」という意味です。
「みんな」は漢字で表記すると「皆」となります。 「みんな」の意味は「そこにいる人全て・全員・あるもの全部」です。 「そこのいる人全員」ということ言葉を「そこにいるみんな」と言い換えることができます。 「みんな」を丁寧な言い方にするを「皆様」とすると、そこにいる人・関わる人に対する敬意を示すことができ、かしこまった場面でも使用することができます、
「共々」は「ともども」と読みます。 「共々」の意味は「一緒に同じことをする様・どちらも同じ状態であるさま」です。 「共々」は、2人以上の人が同じことを表す言葉で、2人以上であれば、3人、4人の場合でも使用することができます。 「共々」は、「親子共々」や「夫婦共々」のように、身内を含めた自分のことに対して使用できる言葉です。
「一座」は「いちざ」と読みます。 「一座」は「同じ席・場所に座ること・同席の物全部」という意味のある言葉です。 「一座」は、歴史民俗用語で「芸能・歌舞伎などの興行者の一団体」という意味でも使用されます。
「満場」は「まんじょう」と読みます。 「満場」の意味は「会場全体・その場にいる人すべて」です。 例えば、「満場の拍手」とすると、「その場にいる人すべての拍手」という意味になります。 「満場一致」や、「満場の~」のような使い方をします。
「一同より」のように手紙やメールの終わりに書く場合は「from all of us」となります。 「スタッフ一同」なら「from all of the staff」「from the whole team」「from all the team」「などになります。
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「一同」という言葉について理解していただけましたでしょうか? ✓「一同」は「いちどう」と読む ✓「一同」の意味は「居合わせた全ての人・全員」 ✓「社員一同」は「社長を含むすべての全員」 ✓「一同」の類語は「全員」「皆」など
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