メールや手紙を送る際に、「◯◯各位」という表現がよく使われます。「各位」はビジネスシーンで使用されることが多いですが、意外にも意味をしっかり理解しているという人は少ないのではないでしょうか。「各位」を適切に使うには、正しい意味を知る必要があります。そこで今回は「各位」の意味や使い方、類似表現「様」「御中」との違いを解説していきます。もし、「各位」の使い方に不安があるという方は、以後間違わないためにもしっかりと確認しておきましょう。
「各位」は「かくい」と読みます。 主に書き言葉で使われています。
「各位」は「大勢の人を対象にして、その一人一人を敬って言う語」です。 「各位」は複数人を相手にする際、一人一人に敬意を込めるために使います。 一人に対しては使わないので、注意してください。
「各位」は敬意を表す言葉ですので顧客や社外の取引先、社内の上司など、様々な目上の人に対して使用して問題ありません。 「◯◯各位」と使います。複数の人の中に数名だけ目上の人が含まれているときは、「◯◯部長 △△課長 及び 関係者各位」などと表記することもできます。
違いとしては、「皆様」は手紙・アナウンス・挨拶で使われて、「各位」は案内状・お知らせ・改まった場所での挨拶などで使われています。 「各位」の方が、かしこまった言葉となります。 「皆様」は書き言葉として、「各位」は話し言葉として使うこともありますが、「皆様」は口語的、「各位」は文語的に使うことが多いです。
「各位」は書類の宛先になります。 書類における順番としては1番最初に右上に日付、次に左上に各位など宛名(個人宛の場合は社名と個人名)、そしてその次に右に送り主(自分自身の社名や個人名)を記載します。
2019年4月10日 関係者各位 株式会社アイウエオ 代表者名 大沢葉子 本文・・・・・
上記のようになります。 基本的に各位など宛先のみ左上になりますので、覚えておきましょう。
「各位」は複数人の名前を書くのが難しかったり、大変なときに使える表現です。 「◯◯様、△△様、××様」と一人ずつ書くとあまりにも多いため「各位」を使用します。「皆様」と書くよりも「各位」をした方が丁寧です。 あくまでも「各位」は大勢の方へ宛てる場合に使うので、個人に宛てる場合は使いません。 「各位」は複数の人にメールや手紙を送ったり、案内状やお知らせ、改まった場所での挨拶などに使われます。封筒の宛名ではなく、「各位」は文章の冒頭もしくは文中で用います。 主に、書面にて使われることが多いですが、卒業式やセレモニーなど、特別改まった場所では話し言葉として「各位」が使われます。しかし、やや堅い印象になるので、普段使われることはほとんどないです。
言い回し
「◯◯各位様」「◯◯様各位」は二重敬語なので誤用です。 「各位」には「様」という敬称が含まれているため、「お客様各位」や「お得意様各位」も厳密には二重敬語ですが、「お客様」「お得意様」で1つの名詞と捉えることができるので、そこまで不自然ではなくよく使われています。そもそも二重敬語を顧客などに使うことで「丁寧すぎて気分が悪いなあ」とはならないので、そこまで心配しなくても大丈夫でしょう。
「各位」は「役員各位」「保護者各位」といったように、「人+各位」で使われています。 ですので、人名ではない「関係」よりも「関係者」の方が適切であると言えます。 ただ、「関係各位」も通例として使われていることがあるため、使用しても問題ありません。少なくとも「関係者各位様」「関係者各位殿」よりかは適切な表現です。 他の「各位」の例としては、
などがあります。
「様」は、年齢・性別・職業・社会的地位どれも関係なく使える敬称で、個人名の後に付けます。 「氏名+様」といった形で使い、相手が鈴木だったら「鈴木様」、山田だったら「山田様」になります。 組織や団体に属している個人に宛てる場合は、「会社→部署名→氏名→様」の順に書きます。 ただ、すでに敬称が含まれている役職名、例えば「課長」や「社長」に「様」を付けることは間違いになります。肩書きや役職名を書く際は「課長 ◯◯様」といったように書くのが最も正しい使い方になります。 個人が対象の場合は「◯◯様」、2人以上が対象の場合は「◯◯各位」とします。
使用例
「御中」は<おんちゅう>と読みます。 「御中」は”個人宛ではない郵便物を出すとき、その宛名の下に添える語”です。 「御中」は、企業・学校・病院・役所など組織や団体が宛先の場合に使います。 「御」は「御歳暮」や「御挨拶」といったように、名詞を飾るための接続語で、下につく「中」を丁寧に表現する役割があります。「中」には「会社や組織の中にいる人」という意味が含まれるので、「御中」はあくまでも組織や団体などの宛先を敬っている訳ではなく、正確には人に向けられた敬称になります。 「御中」は会社名や団体名の下に添えられ、「◯◯御中」という使い方をします。宛先に部署名や課名なども書く場合は、「会社名→部署名・課名→御中」の順に書きます。 「株式会社◯◯ 御中」と書いた場合、「株式会社◯◯の方だったら誰でもいいので読んでください」といった意味になります。 「御中」と「各位」は同時に使うことはできません。 組織・団体が対象の場合は「◯◯御中」、複数人が対象の場合は「◯◯各位」とします。 また、「各位」はできれば全員に読んでもらいたい、「御中」はその中の誰かが読めばいいというニュアンスになります。
使用例
(正)株式会社◯◯ 御中
(正)株式会社◯◯ 経理部 御中
「殿」は<どの>と読みます。 「殿」は”他人の氏名・官名の下に添えて敬意を表す語”です。 「殿」は「様」よりも敬意が軽いので、主に目上の相手が目下の相手に対して使います。 公用や商用の場合は「殿」を使うのが決まりとされているため「◯◯部長殿」や「◯◯専務殿」といった使い方ができます。しかし、目上の相手に使うと見下している捉えられる可能性もあるので、ビジネスシーンでは「様」で統一するのが無難です。 「殿」は文書内で書き言葉として使うので、口語では基本的に使いません。 「各位殿」も意味が重複していて、二重敬語なので誤用です。間違って使用しないように気をつけましょう。
英語で「関係者各位」を意味する表現は、 To whom it may concern, というのがあります。これはビジネスシーンなどで非常によく使われる表現です。 メールなどのタイトルで「Dear ...., 」などの代わり使うことができます。
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「各位」について理解できたでしょうか? ✔︎「各位」は、大勢の人を対象にして、その一人一人を敬って言う語 ✔︎「各位」は「皆様」「皆様方」と同じ意味 ✔︎「各位」は複数人に宛てる場合に使うので、個人に宛てる場合は使えない ✔︎「お客様各位」「お得意様各位」は厳密には二重敬語だが、そこまで不自然ではない