「鬼」の英語表現を解説します。「鬼」とは日本の民謡の怪物なので、英語で表現するのは難しい日本語の一つです。たくさんある「鬼」の英語表現を一つずつ解説していきます。
「鬼」は日本民謡に登場する伝説上の妖怪なので、英語で直訳するのは難しいです。 「鬼」に一番近い英語は「ogre」です。 「オウガー」と発音します。 ただし「ogre」はいわゆる日本の鬼とは見た目が少し違います。 シュレックのモデルになっているのが「orge」で、下っ腹が出ていてどす黒い緑色をした巨人をイメージするネイティブが多いでしょう。 したがって、「Japanese ogre」といった方がより近いかと思います。
「鬼」は「Japanese demon」ということもできなくないでしょう。 「demon」は「悪魔」「悪鬼」という意味です。 「demon」は日本語でも「デーモン」といいますが、アメリカ英語の正しい発音は「ディーマン」です。 「demon」は悪に転じた(闇落ちした)元天使を指し、世の中にたくさんいるとされています。 「demon」とよく混同される語に「devil」「satan」があります。 「Devil」はこの世界に一人しかおらず、「demon」たちの親玉です。一人しかいないので「Devil」と「D」は大文字にされることが多いです。 「Satan」は「devil」の呼び名です。 「Devil」=「Satan」は、キリスト教やユダヤ教の神の最大の敵とされています。 よって、「Devil」「Satan」を「鬼」の英訳として使うのは不適切です。 「Japanese demon」は説明としては分かりやすいですが、英訳としては「Japanese ogre」の方がベターといえます。
日本の「鬼」は英語圏の「orge」と違うと上述しましたが、実際に「鬼」を英語版ウィキペディアで調べると「Oni」と出てきます。 つまり、日本の「鬼」を表現する英語はなく、「鬼」がそのまま英語になった形です。 よって、厳密には「鬼」の英語は存在せず、「oni」というのが正しいです。 しかし、「oni」と言って理解できる英語圏の人はかなり稀ですので、上記で紹介した「ogre」「Japanese orge」「Japanese demon」などというのがよいでしょう。
「鬼」を「evil」という単語を使って表現することも可能でしょう。 「evil」は「邪悪な」を意味する形容詞です。 「evil creature(邪悪な生き物)」「evil monster(邪悪な怪物)」「evil beast(邪悪な野獣)」などと形容して使うことができます。 これらの表現は「鬼」を説明する英語であり、「鬼」以外を指して使うこともできてしまうので注意です。
「goblin(ゴブリン)」はヨーロッパの民間伝承に登場する伝説の生物です。 ファンタジー作品で登場したりしますよね。 「goblin」は「ogre」を小さくしたような、邪悪な精霊です。 厳密には「鬼」と違いますが、「小鬼」の英訳として使うことが可能でしょう。
「troll(トロール)」も、ヨーロッパ、特にノルウェーなどの北欧の妖精です。 当初は悪意に満ちた毛むくじゃらの巨人として描かれ、それがやがて小さい身長として描かれるようになりました。 変身能力があるのでどんな姿でも変身できます。 「troll」はネットスラングとしても使用されているので、気になる方は下記の記事を参考にしてみてください。
「鬼ごっこ」の英語は「tag」です。 「tag」は「付札」や「貼り付ける」を意味します。 「鬼というラベルを貼り付ける」という意味で、「鬼ごっこ」は「tag」といわれます。
Let's play tag!
鬼ごっこしよう!
「鬼ごっこ」の「鬼」の英語は「it」といいます。 「タグを付ける人」という意味で「tagger」ということもできます。
Tag! You're it!
タッチ!きみ鬼ね!
若者用語で「鬼」は「とても」という意味の副詞としても使います。 「鬼かわいい」「鬼すごい」などいったりします。 英語圏でも若者は「とても」という意味で「so」を好む傾向があります。 ティーンネイジャーにとっては「very」は堅い語で、「really」は少し古臭い表現のように感じます。 「鬼ヤバい」は英語でいうと「so fire」です。 「cool」は今の若者にとってはクールな語ではありません。
より汚い語では「fucking」です。 これは放送禁止用語でありますので、日常会話でもあまり使わないようにしましょう。