「ASAP」という言葉を見たことはありますか?ビジネスメールや会議などでよく登場する「ASAP」というフレーズですが、使い方によっては失礼な場合もあるので注意が必要な表現です。今回は「ASAP」の意味や正しい使い方について解説していきます。
※音声付きの例文がありますので、発音の確認に活用してみてください。音声はアメリカ英語になっています。
「ASAP」は「as soon as possible」の略で「(大)至急」「早急に」「できるだけ早く」という意味です。 「ASAP」以外にも「A.S.A.P.」「asap」と書くこともあります。 通常は文末に置きます。「ASAP!」というふうに間投詞的に単体で使うこともあります。 「アズ・スーン・アズ・ポッシブル」と読むのが基本ですが、「アサップ」「エイサップ」と略してそのまま読むネイティブもいます。 「ASAP」という表現はビジネスメールや会議などで使うのが一般的です。 「ASAP」を使用する場面は2通り考えられます ◯相手に命令するとき、お願いするとき ◯自分自身がなるべく早く何々します、と報告するとき それでは例文を見ていきましょう。
Please reply to me ASAP.
大至急返信お願いします。
Please return my call ASAP if you notice.
気づいていたら、至急折り返し電話ください。
Please get this work done asap.
早急にこの仕事を片付けてください。
I'm pretty busy right now, but I'll get back to you asap.
今現在多忙なのですが、なるべく早く返事します。
「ASAP」は日常会話で使うこともあります。用途はビジネスシーンと同じです。 日常会話で家族や友達にお願いするときや「自分がなる早で◯◯したい!」などと表現するときに使います。 ネイティブの若者の間での「ASAP」は、日本語の「なる早」に近いと思います。 特に親しい友人間で使う場合は、これぐらいのニュアンスです。
Hey I've got a lot to talk to you! Wanna see you asap!
ねえ話すことたくさんあるんだけど!なる早で会いたい!
「ASAP」は便利な表現なのですが、使う際に注意点が2つほどあるので、紹介します。
1つ目の注意点ですが、「ASAP」は上から目線な表現です。 上記の例文を「ASAP」のネイティブに聞こえるように和訳すると、、、
Please reply to me ASAP.
取り急ぎ返信するように。
Please return my call ASAP.
早く電話してくれ
文法的にはもちろん問題ないのですが、「ASAP」は結構上から目線で偉そうに聞こえます。 感覚的ですが、略語なのでなんだか軍隊みたいな感じがします。 クライアント先や上司に使うのは避けた方がよいでしょう。部下だとしても結構キツいニュアンスがあるので注意しましょう。 「please」を使ってるのになぜ?と思った方もいるかもしれませんが、「please」だけではビジネスシーンでの丁寧さとしては不十分です。 「ASAP」を「as soon as possible」と書くだけで幾分丁寧な表現になります。 しかしそれだけでもなお不十分です。 その他の解決方法は3つあります。 ①「please」だけではなく下記のような丁寧な依頼表現をすることです。 ビジネスシーンで誰かにお願いするとき英語圏のネイティブは「Could you please...」を一番よく使います ②最後に「Thank you」や「Thank you for your help」を付けると日本語の「よろしくお願いします」といったニュアンスになります。 まだ相手がお願いしたことをしてくれたわけではないのに「ありがとう」というのは少し違和感があるかもしれませんが、英語には日本語の「よろしくお願いします」と完全に一致する表現がありません。なので「Thank you」で代用できます。 ③文頭に下記のような「申し訳ありませんが、」という表現を付ける。 この3パターンを全部使えばかなり丁寧です。1つだけでもだいぶ印象は変わると思います。
①丁寧な依頼表現
②最後に「よろしくお願いします」を付ける
③「申し訳ありませんが、」というフレーズの英語
Sorry to trouble you, but could you please get this work done as soon as possible?
申し訳ないですが、この仕事を大至急終わらせて頂けませんか?
2つ目の注意点は、「ASAP」は期限が不明確です。 上司に「ASAP」と言われているのだから、他のすべての仕事を止めてやるかと思いきや、、、アメリカンの感覚としては一概にそうとも言えません。 「ASAP」と言われてその仕事が完了していなくても、欧米人は定時になったら帰宅する可能性が大です。一週間後に経過を聞いても「他にも仕事があるから忙しかったので、できなかった」などと言われてしまうこともザラにあるでしょう。 ですから「ASAP」ではなく前置詞「by」を使って、期限を明確にすることをオススメします。 「ASAP」という表現の曖昧さは、欧米全体で問題になっており、ニューヨーク・タイムズ誌もこの話題を取り上げる程です。
Can you get this work done by Friday midnight?
金曜日中にこの仕事終わらせてくれない?
「ASAP」以外にもビジネスシーンで便利な略語を紹介します。
「FYI」は「For your information」の略で、「参考までに」「一応言っておくと」という意味です。 「フォー・ユア・インフォメーション」「エフ・ワイ・アイ」「フアイ」などと読みます。 SNSなどで本当はどうでもよいことなのに、「FYI」を使うという一種のギャグはよく見かけます。
FYI. You should check this out.
参考までに。これ確認してみてください。
「pls」「plz」は「please」の略です。 「please」はスペルが長いので、よく使われます。
「IOW」は「In other words」の略で、「つまり」や「要するに」という意味です。
「IMO」は「in my opinion」の略で、「私の意見では」という意味です。
「division」の略で、「部署」や「部門」という意味で使われます。
それぞれ「To Be Announced」と「To Be Determined」の略で、「内容は決まっているが発表は後日のもの」と「まだ内容が未定のもの」という意味で使われます。
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