「exactly」という単語は知っている方が多いと多いと思います。が、実は相槌や疑問文、否定文などでニュアンスが全然違います。また類似表現もたくさんありますが微妙にニュアンスが違います。今回は「exactly」の意味と使い方を徹底解説します。
※音声付き例文を用意しましたので、発音の確認に活用してください。音声はアメリカ英語になっています。
「exactly」を返事で使うと「その通り!」という意味になります。 相手の言ってることに同意を示す間投詞です。 「quite so」「That's correct!」と同義です。 会話での「exactly」の使い方は、基本的に「yes」の強調だと思うと分かりやすいです。
"You like cookies, right?" - "Exactly."
「クッキー好きだよね?」-「好きだよ」
上の例文のように、相手が言ってることが単純に同意するときに「yes」の強調で使ったりします。
"You mean somebody in this room must be the murderer?" - "Exactly."
「この部屋にいる誰かが殺人犯で間違いないってこと?」-「その通りです」
上の例文のように、自分が考えてること感じてること言わんとしてることを言い当てられたときにも「exactly」とよく使います。 例えば、 もの忘れをしていて、 「あれ何だっけ、あの俳優の名前?」 「トム・クルーズでしょ」 「そうそう!」 のときの「そうそう」も「exactly」がピッタリです。 これも自分が言おうとしてることを言い当てられた、というシチュエーションです。
「exactly」は返事だけではなく、普通の肯定文でも使います。 「ちょうど」「まさに」などと訳し、内容や数字などの正確さを表現するために使います。 「ちょうど10人の生徒が、、」「私の家の真向いに、、」など数字や位置、現象などの情報の「正確さ」を強調するために使います。「exactly」を入れずに発言しても文章全体の内容はさほど変わりません。 「what」を修飾することがよくあります。 「exactly the same」で「完全に一緒だ」という意味になり、これもネイティブがよく使うフレーズです。 例文を見てみましょう。
That's exactly what I'm saying.
それがまさに私が言ってることです。
上の文章は「That's exactly my point.」と同義。
Exactly ten people were injured by that accident.
あの事故で、ちょうど10人が怪我した。
The journey took exactly three hours.
旅はちょうど3時間かかった。
A convenient store is exactly across from my apartment.
私のマンションのちょうど向かいにコンビニがある。
Every day is exactly the same and it's boring.
毎日が全く同じで退屈だ。
冒頭部分で紹介した「返事」で使う間投詞の「exactly」も、肯定文を使って丁寧に返答することもできます。 A:You mean somebody in this room must be the murderer? B:Exactly. ↓ A:You mean somebody in this room must be the murderer? B:That is exactly what I wanted to say. と言えばより丁寧な返答になるでしょう。
疑問文や命令文でも「exactly」をネイティブはよく使います。 ニュアンスとしては「正確に」というよりも、発言内容の「強調」のイメージでいいと思います。 疑問文では5W1H(what, who, when, which, where, how)と一緒に使います。 疑問文の「exactly」は「一体」と訳せばよいでしょう。
の2通りの語順があり、どちらも文法的に問題ありません。
Exactly what do you think you're doing?
一体何をしようと考えているわけ?
How exactly are you gonna achieve this?
一体どのようにこれを実現させるの?
疑問文では、相手の考えてることや発言内容が曖昧で不明確なときに「exactly」をつかって「what」や「how」を修飾し、「はっきりして」「正確に伝えて」というニュアンスを強調します。 疑問文を命令文にすると、より鮮明にこのニュアンスが伝わります。 例えば、上司が部下に怒って「おれの言った通りにやれ!」と言ったり、妻が夫の浮気現場を目撃して「どこにいたのか言いなさいよ!」と言ったりするときにも「exactly」は使われます。 「exactly」がなくても同じ意味なのに、命令文であえて「exactly」を使うわけなので、それだけ強調する必要性があるわけです。時にはキレてるときもあれば、メチャクチャ重要なことだったりする、ということです。
Do exactly as I say!
私の言う通りにやりなさい!
Tell me exactly where you have been today! I saw you hanging out with a girl!
今日どこにいたのか言いなさいよ!女の子と遊んでるの見たわよ!
否定文で使う「exactly」つまり「not exactly」には使い方によって3つものニュアンスがありますので、1つずつ解説していきます。
文章で使ったときの「not exactly」の1つ目の意味は部分否定で「厳密にいうと必ずしもそうとはいえない」というニュアンスです。 「完全に正確な」という意味の「exactly」を「not」が打ち消すので、「完全に正確というわけではない」という風に部分否定になります。 例文を見てみましょう。
He is not exactly handsome, but he has some attraction.
彼は必ずしもイケメンではないが、何だか魅力がある。
I do not know exactly when I will be back home.
いつ帰宅できるか、厳密にはわからない。
上記の2つの例文はどちらも、部分否定であることがおわかりいただけたでしょうか?
婉曲とは「直接的な発言を避ける」という意味です。 「not exactly」は好ましくない話題の全否定を和らげるときに使います。 真意は「not...at all」で「全く...ない」になります。 「not exactly」が部分否定なのか全否定なのかは、文脈の中で理解するしかないです。
"She is fucking ugly!" - "Well, she isn't exactly beautiful, but you shouldn't mention that."
「彼女は超ブスだ!」-「そうだね、美人というわけではないけど、そんなこと言うなよ」
「She isn't exactly beautiful」という発言の真意は「She is not beautiful at all」で「全く美人ではない」です。 しかし女性にブスだというのは失礼なので、この人は発言を和らげるために「not exactly」を使っています。
"How was your mid-term exam?" - "It was not exactly difficult."
「中間テストどうだった?」-「難しいって感じではなかったかな」
勉強できない人が勉強ができて空気読める人に、テストどうだったか聞く場合このような会話になるでしょう。 「It was not exactly difficult.」の真意は「It was not difficult at all」または「It was a piece of cake.」(完全に余裕だった)ですが、勉強できない人にそれを言うと自慢してると思われてしまうので、それを避けるために、発言を和らげています。
「not exactly」を間投詞的に使うと、「ちょっと違うかな」「そういうわけじゃないよ」という意味になります。 「Not exactly.」は、ダイレクトに「No!」というとキツイので和らげた発言で「穏やかでていねいな否定」を表現しています。 「Not really.」と同義です。
"So you gave him your laptop?" - "Not exactly. I just lent it to him."
「つまりあなたは彼にノートPCあげたのね?」-「そうではなくて、貸しただけなんですよ」
"You are leaving this company, aren't you?" - "Not exactly. I'm just going on holiday."
「この会社辞めるんでしょ」-「そうじゃないよ。休日をもらうだけだよ」
「exactly」と同じように使う副詞が英語にはたくさんあります。 今回は、
を紹介したいと思います。 間投詞的に使うとすべて「その通り!」という意味になりますが、肯定文で形容詞などを修飾する際には微妙にニュアンスが違いますので、今回は説明していきます。
「absolutely」は「絶対に」「完全に」という意味です。 副詞的に形容詞を修飾する際は、
など、すでに「とても」という意味を含む、比較級を作れない形容詞を修飾することが多いです。イギリス英語に多く、アメリカ人からするとかなりクドい印象を与えます。 間投詞的に使う場合は「その通り!」という意味で「exactly」とそれほど変わりません。 アメリカ人は「exactly」の方がよく使います。
It's absolutely impossible to get this work done in a day.
この仕事を一日で終わらせるのは絶対に不可能だ。
"Do you think so?" - "Absolutely!"
「そう思うかね?」-「まったくその通りですね」
「defintely」は「明確な」という意味の「definite」を副詞にしたものなので、「明確に」という意味です。 「clearly」「obviously」に近いです。 「definite」の語源は「define」で「定義する」という意味です。 なので「(意味的に)明確だ」という意味です。 「exactly」は「数字的に正確だ」というニュアンスです。 似ていますが微妙に違います。
I am definitely against your idea!
わたしはあなたの考えに断固反対です。
"Are you coming with me?" - "Yeah, definitely."
「一緒に来るかい?」-「うん、もちろん」
「precisely」は「正確だ」という意味があり、「exactly」と同義です。 「precisely」は「exactly」より堅い語です。日常会話では「exactly」の方がよく使われます。
The train started at 3 precisely.
電車は3時ちょうどに出発した。
「certainly」は形容詞「certain」から派生しています。 「certain」は「自信がある」という意味ですから、「certainly」は「疑いがなく」「確かに」という意味になります。 間投詞的に使用した場合、同意を示すだけではなく「もちろんです」というふうに承諾を示すこともできます。
This book is certainly not worth reading.
この本は明らかに読む価値がない。
"Can you come and join the meeting tomorrow?" - Certainly.""
「明日の会議来れますか?」-「もちろんです」
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