「であれば」は、前に述べた事を仮定した場合、そこから導かれる論を伝える際に使う接続詞的な表現です。ビジネスシーンでも使用されることが多いですよね。今回は「であれば」の意味と正しい使い方を解説します。「であれば」の敬語への言い換えや類語も合わせて紹介しますのでぜひ参考にしてください。
「であれば」は、前に述べた事を仮定した場合、そこから導かれる論を伝える際に使う接続詞的な表現です。 「であれば」を品詞分解すると、「で」は断定を表す助動詞「だ」の連用形、「あれ」は「ある」の未然形、「ば」は仮定を表す接続助詞となります。 「であるなら」「であるならば」「であらば」としても意味は全く同じです。 「であらば」は文語的な響きのある語です。
「であれば」は「○○○であれば、△△△します」というように、「もし○○○だったら、△△△をします」という仮定を表す接続詞として使います。 例えば「忙しいようであれば、明日また連絡します」というように、相手の状況を聞くような場面で使用されます。 また、「可能であれば○○をしてほしい」というように、「可能だったら、○○をしてほしい」と依頼をする表現として使用されることも多いです。 ちなみに「〜であれ〜であれ」は「ば」がないので意味が変わります。 「〜であれ〜であれ」は、「そのいずれも判断や影響をされないこと」を表す「でも」「〜であっても」と同じ意味です。 「であれ!」ならば命令文にもなります。
例文
「であれば」は、「もし」と組み合わせて使うこともできます。 「であれば」自体が仮定を表す言葉なのですが、「もし〜であれば」「もしも〜であれば」と「もし」「もしも」という言葉を加えると、仮定のニュアンスが強くなります。 例えば「もし、イベント当日が雨なのであれば」というように確定していない未来を話すときに使用されます。
例文
「であれば」は、文頭で使うことも可能です。 ただ、前の文に対して「であれば〜、」と続けることで「〜だったら」という意味になります。 なので、必ず「〜であれば」が受ける内容が前の文章になければ使用できません。 口頭でも、「であれば〜、」と相手の言ったことに対して何かを推奨する表現として使用されることも多いです。
例文
「であれば」は、敬語表現ではありません。 ビジネスシーンなどかしこまった場面で使用する場合は、「でしたら」と言い換えましょう。 「でしたら」は、丁寧語の「です」を使用している丁寧な表現です。 尊敬語や謙譲語を使用しているわけではないので相手に敬意を示すことはできませんが、丁寧な表現なので、目上の人に使用することができます。
例文
「であれば」は敬語表現ではありませんが、他の箇所を敬語表現にすればビジネスシーンや目上の相手に使用することが可能です。 例えば、「○○様がいらっしゃるのであれば」というように、謙譲語を使用したり、「○○なさるのであれば」というように「する」の尊敬語を使用することで、相手に敬意を示すことができます。
「であれば」の同義語は「ならば」です。 「ならば」は「それなら」という意味で、仮定を意味する接続詞的な表現です。 例えば「AならばB」という使い方で、「AだったらB」という意味になります。 口語よりも、論文などかしこまった文章で使用されることが多いです。
仮定を表す接続助詞には、「ば」の他にも「と」「ても」「ところで」があります。 「と」は、仮定の事柄に対して、そうなるのが当然である事柄が後に続きます。 例えば「走ると早い」という使い方です。 「ても」は、仮定の事柄に対してそうなることが当然ではない事柄が後に続きます。 例えば「走っても間に合わない」という使い方です。 「ところで」も、仮定の事柄に対してそうなることが当然ではない事柄が後に続きます。 例えば、「走ったところで間に合わない」という使い方です。
「であれば」は仮定を意味する表現なので、英語では「if」を使います。 「If A, B.」で「AであればB」という意味です。 「B if A.」と逆の順番にすることもできます。 「If A, then B.」としても意味は同じです。
If she is late again, she will get fired.
また遅刻であれば、彼女はクビになるだろう。
「可能であれば」は
Can you send me the document today if possible?
可能であれば、資料を今日送ってくれますか?
冒頭で使う「(そう)であれば」は英語で、
Is this your first time? If so, please feel free to ask me any questions!
今回が初めてですか?であれば、私に何でも聞いてください!
「であれば」について理解を深めていただけたでしょうか。 「であれば」について最後に簡単にまとめます。