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「ご了承いただきありがとうございます」の意味と使い方、敬語、言い換えを例文つきで解説

「ご了承いただきありがとうございます(ごりょうしょういただきありがとうございます)」の意味は、事情を理解し承知してくれてありがとうです。ビジネスシーンなどで、相手が自分の事情を飲み込んでくれたことに対する感謝を伝えるときに使います。

「ご了承いただきありがとうございます」とは

意味

「ご了承いただきありがとうございます」は、「ごりょうしょういただきありがとうございます」と読みます。 「ご了承いただきありがとうございます」の意味は、「事情を理解して承知してもらいありがとうございます」です。 「ご了承」に「事情を理解し承知する」という意味があります。 「〜いただきありがとうございます」は、「〜してもらいありがとうございます」という意味で、感謝の気持ちを伝える言葉です。

敬語

「ご了承いただきありがとうございます」は、品詞分解すると「ご」+「了承」+「いただく」+「ありがとう」+「ござる」の連用形「ござい」+「ます」となります。 「承知」についている「ご」は、尊敬を表す接頭辞です。

接頭辞「ご(お)」敬語の種類は文脈によって尊敬語・謙譲語・丁寧語のどれにもなります。

  • 相手の動作を高めて敬意を示すためにつける接頭辞「ご」は、尊敬語
  • 自分の動作をへりくだって相手に敬意を示すためにつける接頭辞「ご」は、謙譲語
  • 言葉をただ丁寧にいうだけにつける接頭辞「ご」は、丁寧語

「ご了承」の「ご」は相手が承知することに対してつけている接頭辞なので、尊敬語になりますが、’「ご〜いただく」で一つの謙譲表現として解釈することもできます。 「いただく」は、「もらう」の謙譲語です。 「ありがとう」は、感謝の気持ちを表す語です。 「ござる」は、「ある」の丁重語です。 「ます」は、丁寧語です。 丁重語は、謙譲語Ⅱとも言われ、へりくだることで相手に敬意を示すという点で謙譲語と同じですが、謙譲語とは違い動作の対象ではなく自分が今話している相手に敬意を示す敬語です。

「ご了承いただきありがとうございます」のより丁寧な言い方

「感謝申し上げます」「お礼申し上げます」だとより丁寧

「ご了承いただきありがとうございます」は、「感謝申し上げます」または「お礼申し上げます」とするとより丁寧になります。 「感謝申し上げます」は、「感謝」に「する」の謙譲語「申し上げる」と丁寧語「ます」をつけた敬語表現です。 「申し上げる」は、本来「言う」の謙譲語ですがこの場合は「する」という意味の補助動詞として使われています。 「感謝」は、ありがたく感じている謝意を表す言葉です。 「感謝申し上げます」で、「感謝しまsy」という意味になり丁寧に感謝の気持ちを伝えることができます。 「お礼申し上げます」は、「礼」を丁寧に言い表すためにつける美化語「お」をつけて、「する」の謙譲表現「申し上げる」と丁寧語「ます」をつけた敬語表現です。 「お礼」は、感謝の気持ちを表す言葉や金品を指す言葉です。 「お礼を申し上げます」で、「感謝します」という意味になり丁寧に感謝の気持ちを伝えることができます。 ちなみに、補助動詞は平仮名で表記するという決まりがあるので、本来は「もうしあげます」と表記するのが正しいですが、慣例的に「申し上げます」と漢字で表記されることが多いです。

「恐縮です」「恐れ入ります」でお詫びのニュアンス

「ありがとうございます」を、「恐縮です」「恐れ入ります」に変えるとお詫びのニュアンスになります。 「恐縮です」は、「恐縮」に丁寧語「です」をつけた敬語表現です。 「恐縮」は、相手からの厚意に対して恐れ多い感謝の気持ちや迷惑をかけたときの謝罪の気持ちを表します。 「恐れ入ります」は、「恐れ入る」に丁寧語「ます」をつけた敬語表現です。 「恐れ入る」は、相手の厚意に対して恐縮するという意味で、相手の厚意に対して恐縮する気持ちを表します。 自分の事情で相手に迷惑をかけてしまった場合には、「ありがとうございます」よりも「恐縮です」「恐れ入ります」のほうが適しています。

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「ご了承くださいまして〜」との違いは?

「ご了承いただきありがとうございます」は、「ご了承くださいましてありがとうございます」ということもできます。 「ご了承いただきまして」は、上述したように「承知してもらい」という意味で、「了承」に尊敬を表す接頭辞「ご」をつけて、「もらう」の謙譲語「いただく」と丁寧語「ます」をつけています。 「ご了承くださいまして」は、「承知してくれて」という意味で、「了承」に尊敬を表す接頭辞をつけて、「くれ」の尊敬語「ください」と丁寧語「ます」をつけています。 「ご了承いただきまして」は謙譲語、「ご了承くださいまして」は尊敬語という違いがありますが、謙譲語と尊敬語に敬意の度合いの違いはありません。 自分の動作に対してなら謙譲語を、相手の動作に対してなら尊敬語を使います。 また、「了承いただきまして」は「承知してもらって」、「了承くださいまして」は「承知してくれて」という意味の違いもありますが、これもどちらが丁寧ということはありません。 しかし、「くださいまして」が「くれ」の尊敬語を使用した命令形であるため「いただきまして」の方が丁寧な響きがあります。

「了承しました」と自分が目上に使うことはできない

「了承しました」の意味は、「相手の事情を理解し承知する」です。 相手から承知してほしいと言われたときの返事として使います。 ただし、「了承しました」を目上の人に対して使ことはできません。 「了承しました」は、相手の事情を理解して認めましたという意味合いなので上から目線に感じられてしまいます。 また、「了承」に丁寧語「ます」の連用形「まし」に過去の終助詞「た」をつけてた敬語表現なので、使用しているのは丁寧語のみです。 丁寧語は、文章全体を丁寧にするものであり目上の人に敬意を示すことはできません。 目上の人に対して使うときは、「承知いたしました(しょうちいたしました)」などより丁寧な敬語表現を使います。

「ご了承いただきありがとうございます」の使い方

ビジネスメールの返信で使う

「ご了承いただきありがとうございます」は、主にビジネスメールの返信で使うことが多いです。 例えば、何か事情があって対応がすぐにできず時間がかかることなどを伝えたときに、「承知いしました」と相手から返事があった場合の返信で、「こちらの都合にもかかわらず、ご了承いただきありがとうございます」など使います。 また、口頭や電話などで使うこともできます。

ビジネスメール例文

納品を遅らせてもらったとき

【件名】 納期遅延の件 【本文】 株式会社マイトオール  営業部 相澤様 株式会社ソウルロディ販売部 吉沢遼太郎です。 平素よりお世話になっております。 さて、納期遅延の件、ご了承いただきありがとうございます。 このたびは、弊社の不手際で御社に多大なるご迷惑をおかけしたこと、深くお詫び申し上げます。 現在も、一日でも早く納品できるよう生産にあたっております。 先日のご連絡には10月15日(金)に納品予定とお伝えしましたが、それに向けましては順調に進行しておりますので、ご安心くださいませ。 二度とこのようなことがないように努めてまいりますので、どうぞ今後ともよろしくお願い申し上げます。 吉沢

資料を借りたとき

【件名】 資料ありがとうございました 【本文】 商品担当 有村様 お疲れ様です。 営業部の菅です。 先日お借りしました資料、9月25日(月)にお返しに伺います。 突然のお願いだったのにもかかわらず、ご了承いただきありがとうございました。 お陰様で参考になる資料が集まり、会議の上で有意義に活かすことができました。 ご好意に心から感謝しています。 まずはお礼方々ご連絡まで。 菅

日程を調整してもらったとき

【件名】 日程調整のお礼 【本文】 株式会社ウンデヴァー 営業部 部長 鈴木敏郎様 平素よりお世話になっております。 ベストファーザー株式会社 佐藤です。 このたびは、打ち合わせの日程についてご面倒をおかけしてしまい、申し訳ございません。 また、勝手なお願いにもかかわらずご了承いただきありがとうございます。 日程をご変更させていただきまして、10月5日(月)にお待ちしております。 ご多忙のところお手数をおかけいたしますが、よろしくお願いいたします。 メールにて失礼ではございますが、日程のご変更のお詫びとお礼を申し上げます。 佐藤

同行してもらったとき

【件名】 ご同行のお礼 【本文】 林田部長 お疲れ様です。相澤です。 本日はご多忙のところ、株式会社HOWHOW様への営業のご同行、快く了承いただきりがとうございました。 林田部長にご尽力いただきたおかげで、無事に契約を受注することができました。 心から感謝申し上げます。 営業に関して、林田部長にご指摘いただきました点について改善できるよう鋭意努力して参ります。 本日はご同行いただき、ありがとうございました。 引き続きご指導ご鞭撻のほど何卒よろしくお願い申し上げます。 相澤

協力してもらったとき

【件名】 ご協力のお礼 【本文】 株式会社眼鏡 営業部 青木純子様 お世話になっております。 株式会社帽子の白木です。 先日、ご紹介いただいた柴田様にご連絡したところ、マーケティングの件について詳しくお話を伺うことができました。 今回の件ではご了承いただきありがとうございます。 青木様にご協力頂いたおかげで、貴重な情報を得ることができました。 重ねてお礼申し上げます。 今後ともよろしくお願いいたします。 メールにて恐れ入りますが、まずはお礼を申し上げます。 白木

「ご了承いただきありがとうございます」の言い換え

ご容赦いただきありがとうございます

「ご容赦」は「ごようしゃ」と読みます。 「ご容赦」の意味は「許す。多めに見る」です。 相手に事情を理解し許すという意味で使います。 「容赦」についている接頭辞「ご」は、尊敬語です。 「了承」には「許す」という意味はないので、例えば納期を遅らせてほしいなどのお願いをしたときは、「ご容赦いただきありがとうございます」のほうが適しています。

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ご承諾いただきありがとうございます

「ご承諾」は「ごしょうだく」と読みます。 「ご承諾」の意味は、「相手の申し出や頼みや聞き入れること」です。 「承諾」に尊敬を表す接頭辞「ご」をつけています。 「ご承諾」は、特に自分の依頼を引き受けてもらう場面や契約を結ぶ際に使用されます。

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ご承認いただきありがとうございます

「ご承認」は「ごしょうにん」と読みます。 「ご承認」の意味は、「あることが正当であると認めること」です。 「ご承認」は、「承認」に尊敬を表す接頭辞「ご」をつけています。 自分の申し出に対して相手が正しいと判断したり、よしと認めてくれた場面で「ご承認いただきありがとうございます」を使います。

ご承知いただきありがとうございます

「ご承知」は、「ごしょうち」と読みます。 「ご承知」の意味は、

  1. 事情などを知ること、わかっていること
  2. 依頼・要求などを聞き入れること
  3. 相手の事情などを理解して許すこと

です。 「ご承知」は、「承知」に尊敬を表す接頭辞「ご」をつけています。 相手に自分の申し入れを理解してもらったり、受け入れてもらったという場合で「ご承知いただきありがとうございます」と使います。

ご了解いただきありがとうございます

「ご了解」は、「ごりょうかい」と読みます。 「ご了解」の意味は、「物事の内容や事情を知り、納得すること」です。 理解してそれを認めるという意味合いも含まれています。 「ご了解」は、「了解」に尊敬を表す接頭辞「ご」をつけています。

ご理解いただきありがとうございます

「ご理解」は「ごりかい」と読みます。 「ご理解」の意味は、「物事がわかること、意味をのみこむこと」です。 「ご理解」は、「理解」に尊敬を表す接頭辞「ご」をつけています。 自分や自社が原因で、相手に迷惑をかけたときなどに相手が理解をし対応してくれたときに「ご理解いただきありがとうございます」と使うことができます。

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