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「迎えに行く」の意味と使い方、敬語、類語、英語を例文つきで解説

「迎えに行く」は「人のもとに来る人を待ち受けること」「来てもらうように相手のところまで行くこと」です。今回は「迎えに行く」の正しい敬語表現を詳しく解説します。また「迎えに行く」の類語、言い換え表現や英語表現も合わせて紹介しますのでぜひ参考にしてください。

「迎えに行く」とは

「迎えに行く」の意味は

「迎えに行く」は「むかえにいく」と読みます。 「迎えに行く」の意味は

  • 人のもとに来る人を待ち受けること
  • 来てもらうように相手のところまで行くこと

です。 例えば自宅に友人を招いたときに、最寄り駅まで行って友人を連れて自宅へ行くことを「迎えに行く」といいます。

「迎えに行く」と「向かえに行く」はどっちが正しい?

「迎えに行く」と「向かえに行く」は、「迎えに行く」が正しいです。 「迎」という漢字には「待ち受ける」という意味があり、「歓迎」など人をまちける・むかえるという意味で使用されます。 「向」という漢字には「むく・むきあう・むかっていく」という意味があります。 例えば、「向かい合う」「西へ向かっていく」という使い方をします。 したがって「向かえに行く」は誤用です。

「迎えに行く」の敬語

「お迎えに上がります」「お迎えに伺います」は謙譲語+謙譲語+丁寧語

「迎えに行く」を敬語表現にすると「お迎えにあがります」「お迎えに伺います」となります。 「お迎えに上がります」の

  • 「お」は接頭語
  • 「上がる」は「行く」「訪問する」の謙譲語です。
  • 「ます」丁寧語

です。 「迎えに上がります」でも敬語表現になりますが、「お迎えに上がります」とした方が丁寧です。 接頭語の「お」は謙譲語、「上がる」も謙譲語ですが、二重敬語ではありません。 なぜなら、接頭語の「お」は「迎え」を謙譲語にしていて、「上がる」は「行く」を謙譲語にしているからです。 二重敬語とは、一つの語に対して同じ種類の敬語を重ねて使用してしまうことをいいます。 したがって、「お迎えに上がります」は二重敬語ではないといえます。 「お迎えに上がります」は、「お迎えにあがります」とひらがな表記が一般的です。 「上がる」は「人や動物が低いところから高い位置に移る、のぼる」という意味で使う場合に、漢字表記にします。 「行く」の謙譲語「伺う」を使用して「お迎えに伺います」をすることも可能です。 「お迎えに伺います」は謙譲語「お」+「迎え」+謙譲語「伺う」+丁寧語「ます」の正しい敬語表現です。 「上がる」「伺う」の類語には「参上する」があるが、あまり一般的に使用しません。 また、行くの謙譲語「上がる」は「今すぐご自宅にお届けに上がります」など使用することもあります。

「お迎えにあがります」は正しい敬語?意味は?漢字「上がります」は間違い?

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「参上」と「見参」の意味の違いと使い分け

WURK

「お迎えに参ります」「お迎えいたします」は謙譲語+丁重語+丁寧語

「お迎えに参ります」は、「お」+「迎え」+「参る」+「ます」の敬語表現です。

  • 接頭語の「お」は謙譲語
  • 「参る」は「行く」の丁重語
  • 「ます」は丁寧語

です。 丁重語とは動作の対象ではなく話を聞いている相手に敬意を示すために使用されます。 例えば「明日、弟の家に参ります」の「参ります」は、弟へ敬意を示しているのではなく話を聞いている人に敬意を示している丁重語です。 丁重語は、自分をへりくだることで相手に敬意をしめす謙譲語と同じ種類の敬語で、「謙譲語Ⅱ」とも言われます。 ただし、「迎えに参ります」だと丁重語と丁寧語なので、迎えに行く対象が目上の人の場合は使用不可なので注意しましょう。 謙譲語「お」を付けて「お迎えに参ります」なら、目上の人を迎えに行くときも使えます。謙譲語+丁重語) 「お迎えに参ります」と同程度の丁寧さの敬語は「お迎えいたします」です。 「お迎えいたします」の「いたす」も丁重語で、「ます」は丁寧語なので謙譲語+丁重語+丁寧語で「お迎えに参ります」と同等の丁寧さがあるといえます。

「お迎えに行かれる」は尊敬語+尊敬語

「迎えに行かれる」または「お迎えに行かれる」は尊敬語です。 「お迎えに行かれる」を品詞分解すると「お」+「迎え」+「行く」+「れる」となります。 目上の人が迎えに行くことを言い表わしているので、この場合の「迎え」についている接頭語の 「お」は尊敬語です。 「行かれる」の「れる」は尊敬語 したがって、「お迎えに行かれる」は「尊敬語+尊敬語」の敬語表現であるといえます。 この場合も、「迎え」についている尊敬語と「行く」についている尊敬語になるので二重敬語にはなりません。 また、「お迎えにいらっしゃる」「お迎えにおいでになる」ということもあります。 ただし「いらっしゃる」「おいでになる」は「来る」の意味もあるので、誤解される可能性があります。 「迎えに行く」と明確に伝えたい場合は「お迎えに行かれる」を使用しましょう。

「迎えに行きます」だと丁寧語のみ

「迎えに行きます」は、「迎えに行く」に丁寧語の「ます」をつけた丁寧語です。 丁寧語は「です」「ます」のように文末につけて文章全体を丁寧にする敬語表現です。 目上の人に使用しても間違いではありませんが、丁寧語は尊敬語や謙譲語のように敬意を示すことができないので丁寧さに欠けます。 目上の人に使用する場合は「お迎えにあがります」など敬意を示せる敬語表現を使用しましょう。

「迎えに行く」の類語(言い換え)・熟語

伺う

「伺う」は、「聞く」「伝え聞く」「尋ねる」「訪問する」「行く」の謙譲語です。 「行く」の謙譲語として「伺う」を使うときは、自分から目上の相手に出向くことを表しています。 ただし、「お伺いします」は誤用です。 「伺う」がすでに「行く」の謙譲語なので、「伺う」に接頭語の「ご」をつけてしまうと二重敬語になってしまうので注意しましょう。

ご送迎

「ご送迎」は「ごそうげい」と読みます。 「ご送迎」は「送迎」に接頭語の「ご」をつけた言葉です。 「送迎」の意味は「人を送ることと迎えること」です。 自分が相手を送り迎えすることを言い表すときの「送迎」につく接頭語の「ご」は謙譲語です。 「迎えに行く」は迎えに行くことを指す言葉ですが、「送迎」は迎えだけではなく相手が帰るときに送っていくことも含みます。

ご案内

「ご案内」は、「案内」という言葉に接頭語の「ご」がついた言葉です。 「案内」には、

  • 道や場所など知らない人をそこに導くこと
  • 取り次ぐこと
  • 客を招くこと
  • 物事の事情や様子を知らせること
  • 物事の内部の様子、内情

という意味があります。 一般的に何かを知らせる場面や教える場面で使用されることが多いですが、お客様を迎えて目的地まで導くときに「ご案内いたします」などといいます。 「ご案内」は「迎えに行く」とは意味は異なるため、必ずしも言い換えることができるとはかぎりませんが、目的地まで導くという点で類語であると言えます。

「迎えに行く」の英語

pick up

「迎えに行く」の英語は「pick up」です。 「pick up」にはその他にも多くの意味があるので、興味のある人は下記の記事を参考にしてみてください。

 "選ぶ" の意味はない"pick up"の正しい使い方 - ”pickup”だと「一夜の女」

WURK

I will pick you up at the airport.

空港まで迎えに行くよ。

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