「参上」と「見参」という言葉をご存知でしょうか。「参上する」「見参する」といったように使います。では、それぞれの意味についてしっかりと理解しているでしょうか。「参上」と「見参」と聞くと、「どこかへ行く」といった意味をイメージしますよね。二つとも似ているので区別することが難しく感じますが、意味が異なります。適切に使うためには、きちんと意味を知っておくことが必要です。そこで今回は「参上」と「見参」の使い分けについて解説していきます。正しく覚えて、上手く使い分けできるようにしましょう!
「参上(さんじょう)」・・・目上の人の元へ行くこと 「見参(げんざん/げざん)」・・・目上の人の元へ行き、対面すること
「参上」と「見参」の意味は非常に似ていますが、微妙に異なります。「見参」は「参上」を意味的に内包しています。 目上の相手のもとに「参上」して、対面することが「見参」となります。 例えば、Aさんが、自分よりも立場が上のBさんに家に行くことは「参上」、行って本人と会うことは「見参」と言います。 「参上」と「見参」はどちらも謙譲語になります。自分自身をへりくだり相手を敬う敬語です。 「見参」の方が日常会話で使うことが少ないので、堅い響きのある言葉になります。
「参上」は<さんじょう>と読みます。 「参」は音読みで「サン・シン」、訓読みで「まいる」と読みます。 「参」は「ある目的があってその場へ行くこと」を意味します。 「上」は音読みで「ジョウ・ショウ」、訓読みで「うえ・かみ・あがる・のぼる」と読みます。 「上」は「上や高い方まで移ること」を意味します。 「参上」の意味は「目上の相手のもとへ行くこと、他人のもとへ行くことをへりくだっていう語」です。 「参上」は「行くこと」を意味します。へりくだった言い方なので、目上の人に使うことができます。 例えば、目上の人を訪問する場合に「そちらへ参上いたします」と使えます。他にも、「参上いたします」「参上したいと存じます」「参上する所存」といった使い方があります。 また、「参上」は「名探偵参上」「ヒーロー参上」「ただいま参上」といったように、ただ単に「その場に姿を見せる」という意味で使うこともできます。 この意味で使われていることも多いので、謙譲語として「参上」を使っても軽い印象を与えてしまう可能性があります。相手や状況によっては、他の表現に言い換えるのが良いです。 「参上」の類語には、「参る」「拝謁する」「伺う」「訪ねる」「姿を現す」「出現する」などがあります。 チンピラやヤンキーなどが公共施設の壁などに落書きするときも「○○参上!」などと書かれていますよね。。 マナー違反ですが、言葉は謙譲語で自分をへりくだっているところが、なんとも矛盾していて笑えます。。
例文
「見参」は<げんざん>と読みます。 「けんざん」「げざん」「げんぞう」と読むこともできますが、「げんざん」と読むのが一般的です。 「見」は音読みで「ケン・ゲン」、訓読みで「みる・みせる」と読みます。 「見」は「人に対面すること」を意味します。 「参」は音読みで「サン・シン」、訓読みで「まいる」と読みます。 「参」は「ある目的があってその場へ行くこと」を意味します。 「見参」の意味は、
です。 目上の相手のもとに行ったうえで、その人と対面することを表します。ただ相手のもとへ行くだけではなくて、対面することも含まれます。「見参」は面会すること・会うことをへりくだった言い方なので、目上の人に使うことができます。 また、立場が上の人が下の者に会ってくれるという意味でも「見参」が使われています。 「見参に入る」という表現があります。これは「身分が高い人と会うこと」を意味します。 「見参」の類語には、「お目にかかる」「馳せ参じる」「面会する」「対面する」などがあります。
例文
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