ビジネスシーンにおいて、相手に失礼をはたらいてしまった場合、それに対してのお詫びは何と言うのが適切でしょうか。”失礼”を表す言葉には、他にも「無礼」や「非礼」があります。では、「失礼」と「無礼」と「非礼」の違いについてご存知でしょうか。使い方がわからないという方も多いのではありませんか。どれも似たような意味かと思いますが、ニュアンスがそれぞれ異なります。そこで今回は「失礼」と「無礼」と「非礼」の意味の違いと使い分けについて解説してきます。意味の違いをしっかりと理解して、正しく使い分けれるようにしましょう。
▶失礼
▶無礼
▶非礼
▶失敬
▶無作法
無作法<失敬<失礼<無礼<非礼 の順で意味が重い
程度の悪さとしては、最大の失態が”非礼”、その次が”無礼”、比較的軽めなのが”失礼”となります。 ビジネスシーンでは、「失礼」「無礼」「非礼」をそれぞれ適切に使うことが必要です。 では、具体的にそれぞれの意味と使い方について解説していきます。
「失礼」の意味は、
となります。 「失礼」は「礼を失う」と書くように、元々はあった礼儀がなくなっている様子を表します。「元々礼儀を知っているが、うっかり礼儀に欠けてしまった」というニュアンスです。 「失礼しました」「失礼いたしました」とした場合は、「相手に対して礼儀を欠いたことに対して許しを得ること」を表します。目上の人に対して使える表現です。 例えば、会議中に咳をしてしまった場合や、どこかを通るときに上司とぶつかってしまった場合など、失礼な振る舞いをしてしまったときに「失礼しました」を言うのが正しいです。 また、「お先に失礼します」「では、失礼」「ちょっと失礼」といったように、相手に対する声かけ、退出時の挨拶言葉としても用います。 「失礼」よりも敬意の程度が軽い表現に「失敬」があります。 「失敬(しっけい)」の意味は、
となります。 「失敬」は「失礼」よりもやや古めかしい表現で、主に、男性が同等や目下の人に対して使います。 「随分と失敬な奴である」「ここで、失敬する」などと用います。目上の人に対して、「失敬します」「失敬いたします」とは言いません。主に、上司が部下と軽くぶつかってしまった際に「失敬」と声をかけるなどと使われます。
例文
「無礼」は「礼儀をわきまえないこと」「失礼」「ぶしつけ」を意味します。 「無礼」は「なめ」とも読めますが、「ぶれい」と読むのが一般的です。 「無礼」は「礼が無い」と書くように、礼儀のない様子を表します。 「無礼」は「失礼」よりも、程度が悪く、礼儀を外れた振る舞いを行うことを指します。 相手や自分が怒ったり、悲しむなどと感情的になるほど礼儀を外れた振る舞いをしたときに使います。 名詞「無礼」もしくは形容動詞「無礼だ」の形で使用されます。 ビジネスシーンでは、接頭語「ご」をつけて「ご無礼」の形で使います。 礼儀を外れた振る舞いをしてしまったことのお詫びの言葉としては、「ご無礼をお許しください」という言い回しがよく使われます。 「無礼」を用いた表現は他にも、「無礼千万」「慇懃無礼」などがあります。 「無礼千万(ぶれいせんばん)」は「これ以上ないくらい甚だしく無礼であるさま」、「慇懃無礼(いんぎんぶれい)」は「言葉や態度などが丁寧すぎて、かえって無礼であるさま」を意味します。 また、「無礼」と同じ意味に「無作法・不作法」という言葉があります。 「無作法・不作法(ぶさほう)」は「作法を心得ないこと」「礼儀にはずれること」を意味します。 「無作法な男だ」「無作法な態度」などと言います。
例文
「非礼」は「礼にそむくこと」を意味します。 「非礼」は「礼に非ざる」と書くように、礼に従わずに反抗したり反対する様子を表します。 「失礼」や「無礼」と違い、”礼儀に反している”ということなので、最大級の失礼に当たります。 ですので、「非礼」は最も礼儀に外れた振る舞いに対してお詫びをするときに使います。 ビジネスシーンでの「非礼」は、始末書を書くレベルの失敗をしたときや、社員の振る舞いによってお客様から苦情がきたときに用います。 主に、会社において部下が失態を起こしてしまった際、上司がお詫びをするときに使うようなイメージです。 「非礼」は自分の礼儀に欠いた振る舞いで起こした大失態を表しているので、「ご非礼」とは言いません。 間違ってしまわないように気をつけましょう。
例文
「失礼」「無礼」「非礼」の英語は、
などの英語が一般的です。
You are too rude!
お前は失礼な奴だな!
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