「ご子息」は目上の人の息子を敬う言い方です。「ご」は尊敬語です。自分の息子に対しては使うことができません。自分の息子は単に「息子」とするか「愚息(ぐそく)」「豚児(とんじ)」などの謙譲表現もあります。
「ご子息」の読み方は「ごしそく」です。 「子」は音読みで「シ・ス」、「息」は音読みで「ソク」と読みます。 「ご子息」は「子息」に接頭語の「ご」がついた言葉です。 「子息」の意味は「男の子供」「男の敬称」です。 「ご」は尊敬語なので「ご子息」は「他人の息子の敬称」になります。 上司など敬意を示すべき目上の人の息子を「ご子息」と呼びます。 自分の息子を「ご子息」と呼ぶことはできません。 「ご子息」は子供が未成年でも、成人していても年齢関係なく使用することができます。
他家の娘は「ご息女」です。 「ご息女」は「ごそくじょ」と読みます。 「ご息女」は「息女」に接頭語の「ご」がついた言葉です。 「息女」の意味は「むすめ」「女の愛称」です。 「ご」は尊敬語なので「ご息女」は「他人の娘の愛称」になります。 上司など敬意を示すべき目上の人の娘を「ご息女」と呼びます。 「ご息女」も年齢関係なく使用することができます。
「ご子息」「ご息女」をまとめると、「お子様」「ご子女」などがありますが、どれも問題があります。 「お子様」だと未成年までしか使えません。 親にとって子供はいつまでも子供だが、「お子様」を成人の子供に対して使うのは不自然です。 「ご子弟」だと「子供や弟」という意味なので使用することは可能だが、弟は関係ない場合が多いので、避けたほうが良いでしょう。 「ご子女」の「子女」は「帰国子女」などという表現でも使われているが、男尊女卑のニュアンスがあるので注意が必要です。 「ご子息」「ご息女」をまとめる場合は、「ご子息、ご息女」と並べるのが無難です。
他家の孫を指す言葉には「ご令孫」「お孫さま」「お孫さん」があります。 「ご令孫」は「ごれいそん」と読みます。 「ご令孫」は「れいそん」に接頭語の「ご」をつけた言葉です。 「令孫」は「孫の愛称」です。 「ご」は尊敬語なので「ご令孫」は「他人の孫の愛称」になります。 目上の人など敬意を示すべき相手の孫を「ご令孫」といいます。 「お孫さま」は、「孫」に尊敬語の「ご」と、人を表す語や団体名などについて尊敬を表す「様」をつけた言葉です。 「お孫さん」は「孫」に尊敬語の「ご」と、軽い尊敬や親しみの気持ちを表す「さん」をつけた言葉です。 親しい間柄であれば「お孫さま」や「お孫さん」でも問題ありませんが、敬意を示すべき相手やかしこまった場面では「ご令孫」を使用しましょう。
「ご子息」は、出産祝いや入学祝い、結婚祝いなどで使用されます。 例えば、目上の相手に息子が誕生したという場合は、「ご子息が健やかに成長するようお祈り申し上げます」といった使い方をします。 目上の相手の息子が小学校に入学したなど、お祝いの言葉を述べる場面では、「ご子息○○様が、小学校に入学されるとのこと...」というように「ご子息○○様」と名前を明記することもあります。 目上の相手の息子が結婚を祝う場合は、個人名ではなく「ご子息様のご結婚〜」とします。
「出産祝い」例文
「入学祝い」例文
「結婚祝い」例文
「ご子息様」は「ご」「様」が付いているので、二重敬語だとする見方もあるが、「ご」は尊敬語、「様」は丁寧語とすると二重敬語ではないとすることも可能です。 二重敬語だとしても、慣例的に広く受け入れられているので、手紙や電話で使用しても違和感はなく、かつ相手に失礼な印象も与えません。 特に手紙などかしこまった文章では「ご子息様」を使用することが多いです。 「お子様」や「お孫様」なども二重敬語とされる場合があるが、「お子」や「子様」という言い方は存在せず、「お子様」が普通です。
「ご子息」は「ご令息」「ご長男」「○○様」などに言い換えることが可能です。 「ご令息」の読み方は「ごれいそく」です。 「ご令息」は「令息」に接頭語の「ご」をつけた言葉です。 「令息」の意味は「他人の息子の敬称」です。 「令」は、元々他人の家族などを尊敬していう語です。 「ご子息」よりも「ご令息」のほうが丁寧な言葉であり、お祝いを述べる場合などかしこまった場面では「ご令息」を使うことも多いです。 「ご令郎」という表現もあります。 「ご令郎」は「ごれいろう」と読みます。 「ご令郎」も「他人の息子の愛称」です。 ただし、「郎」には「若い男子」という意味があるため、「ご令郎」は若い男性を指す言葉でもあるので、一般的にはあまり使用されません。 相手の息子が何人かいる場合は、尊敬語を表す接頭語の「ご」をつけて息子のうち最も年長の者を「ご長男」、次男を「ご次男」、三男を「ご三男」ということも可能です。 相手の息子の名前がわかる場合は、「ご子息」ではなく「○○様」と名前で言っても失礼にはなりません。
「お坊ちゃん」は「おぼっちゃん」と読みます。 「お坊ちゃん」は「坊っちゃん」に尊敬語の「ご」をつけた言葉です。 「お坊ちゃん」も「他人の息子を敬っていう語」です。 ただし、「お坊ちゃん」はフランクな表現なので、かしこまった場面には適しません。 さらに、「お坊ちゃん」は「男の子」を指すときに使用される言葉であり、相手の息子が成人をしている場合に「お坊ちゃん」を使うのは不適切なので注意しましょう。
「ご子息」は、他人の息子を敬っていう語なので、自分の息子を「ご子息」ということはできません。 自分の息子を指すときは「せがれ」「愚息」「豚児」を使用します。 「愚息」は「ぐそく」と読みます。 「愚息」の意味は「愚かな息子」という意味で、自分の息子をいう丁重語です。 「豚児」は「とんじ」と読みます。 「豚児」の意味は「愚かな子供」という意味で、自分の子供をいう丁重語です。 「弊息子」という表現を落合陽一さんというメディアアーティストの方が使用していますが、これは正しい日本語ではありません。
「ご息女」の類語は「ご令嬢」「ご長女」「○○様」があります。 「ご令嬢」は、「ごれいじょう」と読みます。 「ご令嬢」は「令嬢」に接頭語の「ご」をつけた言葉です。 「令嬢」は「他人の娘を敬っていう語」です。 「ご息女」と意味は変わりません。 ただし、「ご令嬢」は社長の娘などかなり身分の高い人の娘を差して使われることが多いです。 相手の子供が2人以上いる場合は「ご長女」ということもできますが、「ご次女」「ご三女」は違和感を覚える人が多いです。 名前がわかっている場合は「○○様」と名前を呼びましょう。 また、「お嬢ちゃん」「お嬢さん」「お嬢さま」などと言うこともできます。 親しい間柄であれば「お嬢さん」「お嬢様」でも問題ありませんが、かしこまった場面では「ご息女」を使用したほうが良いです。
「息子」を意味する英語は「son」です。 「ご子息」「せがれ」など、どれも英語では「son」と表します。
How's your son doing?
ご子息はお元気ですか。