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「平素より」の意味と使い方、類語「平素は」との違い、言い換えを例文つきで解説

「平素より(へいそより)」は「日頃から」「普段から」のかしこまった言い方です。書き言葉で使うのが主だが、口語で使うことも可能。「平素よりお世話になります」というように通常のビジネスメールの冒頭に使用されることがほどんどです。カジュアルな場面では「いつも」「常々(つねづね)」などと言い換えることができます。

「平素より」

「平素より」の読み方は「へいそ」

「平素」の読み方は「へいそ」です。 「平」は音読みで「ヘイ」、「素」は音読みで「ソ」と読みます。

「平素より」の意味は「日頃から」

「平素」の意味は、「日頃。常日頃。普段。いつも」です。 「平素より」の「より」は「から」のかしこまった言い方です。 「より」は、動作・作用の開始時点を表しています。 したがって、「平素より」は「日頃から」「普段から」という意味になります。 「平素より」は、堅い語なので書き言葉で使うのが主ですが、口語で使うことも可能です。 スピーチなどフォーマルな場面で使用するのに適しています。

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「平素より」と「平素は」の違い

「平素は」と「平素より」には違いがあります。 「平素は」は「過去にあったこと」を表している一方、「平素より」は「過去から現在に至るまで」を表しています。 「平素は」は年賀状や手紙などの定型文として用いられることが多く、「平素より」よりも堅い語で、使用頻度が低いです。 過去の一点に言及するときにのみ、「平素は」を使用します。

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「平素より」と「日頃より」の違い

「平素より」と「日頃より」は同義です。 「日頃より」をかしこまった表現にしたものが「平素より」です。 したがって、スピーチなどかしこまった場面やビジネス文書では「日頃より」より「平素より」を使用しましょう。 同じ会社の上司など身近な存在であれば「日頃より〜」でも問題ありません。

「平素より」の使い方と例文

通常のビジネスメールの冒頭に使う

「平素より」は、「平素よりお世話になります」「平素より大変お世話になっております」が定型句で、ビジネスメールの冒頭に使われます。 例えば、会議などの時間や日程変更・確認・休暇・お詫び・感謝などを伝えるときに、本題に入る前の挨拶で「平素よりお世話になっております(要件〜)」というように普段からお世話になっていることに対するお礼の言葉を述べます。 「平素より〜」というビジネスメールに対する返信は、同じく「平素より〜」にすればよいでしょう。

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「平素より」の例文

  • 平素より、◯◯をご利用いただき、誠にありがとうございます。
  • 平素より大変お世話になっております。田中です。先日の件につきましては、喜ばしい進展がございましたので後ほどご報告のお電話を差し上げます
  • 平素より、ご愛顧を賜り誠にありがとうございます。誠に勝手ながら、本日は18時までの営業とさせていただきます。ご迷惑をおかけして申し訳ありませんが、何卒ご了承のお願い申しあげます
  • 拝啓 田中様。平素よりお世話になっているお客様との合同BBQを先週行いました。天気に恵まれて素晴らしい休日を過ごさせていただきました

新年の挨拶や休業のお知らせにも

「平素より」は、年賀状(新年の挨拶)で使用することもできます。 例えば「平素よりお世話になっております」など、普段のご愛顧に対しての謝意を伝える一言を添えると印象が良いです。 また、ビジネスシーンでは、営業時間や営業日の変更、休業のお知らせなど何か企業からお知らせがある場合にも「平素より」を使用して、顧客に対して日頃の感謝を伝えます。

「平素より」を使った挨拶の定型句

  • 平素より一方ならぬご愛顧を賜り、厚く御礼申し上げます
  • 平素より格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます
  • 平素より格別のお引き立てを賜り誠にありがとうございます
  • 平素より大変お世話になっております。
  • 平素よりご厚情をいただき誠にありがたく存知ます
  • 平素より並々ならぬお引き立てを賜り、深く感謝申し上げます。
  • 平素よりご高誼を賜り、厚くお礼申し上げます。

「平素より」の使う時の注意点

メールでは挨拶文の後は一度改行

「平素より」は、要件を述べる前の挨拶文で使用します。 「平素よりお世話になっています」など挨拶文を書いたら、その後ろは本題を書き始める前に一行改行するのがマナーです。 挨拶文と本題は別物なので、改行せずに書き始めると読みにくくなってしまいます。 特にビジネスメールなどの文章は「わかりやすく」「読みやすく」が基本です。

初対面の相手に対しては使わない

「平素」という言葉は、「普段から・いつも」という意味なので、面識のない人や初対面の人には使うことはできません。 例えば、まだお会いしたことはないが今後お付き合いしていく取引先などへ送る文書で「平素より」と書いてしまうと相手に違和感を与えてしまいます。 面識のない相手へは「はじめてお便り差し上げます」など、全く別の言葉を使う必要があるので注意しましょう。

後に続く文章に気をつける

「平素」は、とても丁寧で少々堅苦しい印象を与える言葉です。なので「平素」を使うときには後に続く表現も丁寧さを持った言葉でないと違和感を与えてしまう恐れがあります。 例えば、「平素よりお世話になってます」では後ろに続く文章が軽いです。正しくは「平素よりお世話になっております」とした方が良いでしょう。 「平素」を使う場合は、後ろの文章も相応しいものにしましょう。

「拝啓」「敬具」を使うとより丁寧

かしこまった文章では、「拝啓」「敬具」を使うとより丁寧になります。 手紙上での「拝啓」は、「伏して(挨拶して)申し上げます」ということになります。 伏していること、そして申し上げている(謙譲語)ことから謙っていることも伝えられる言葉です。 「敬具」は、「敬意を表してつつしんで申し上げた」ということになります。 それに加えて実際に人と会って話をし別れる際に「それでは、また」と言うように、「それでは」といった意味も含まれます。 ただし、「拝啓」「敬具」を使用するのは普段は接点のない上司や先輩、もしくは普段から直接的なやり取りをしていない取引先や他社の上役などに手紙を出すときです。 親しい間柄である相手に対して使うと失礼に当たるので注意しましょう。

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「平素より」の類語・言い換え

いつも

「いつも」とは、「時と場合にかかわらず、常に物事が成立するさま」です。 また、「いかなるときも」「どういう場合も」という意味で使用されます。 「平素よりお世話になっております」は、「いつもお世話になっております」などと言い換えることができます。 ビジネスシーンでも使用されることの多い言葉ですが、「平素より」を使用したほうが堅い表現になります。

常々

「常々」は「つねづね」と読みます。 「常々」の意味は「いつも。普段。常日頃」です。 したがって「平素」と同義であるといえます。 ただし、「常々」は挨拶文の冒頭には使用されません。 「○○さんには常々感謝しております」というような使い方をします。

毎度

「毎度」は「まいど」と読みます。 「毎度」の意味は「そのたびごと。いつも」という意味です。 「平素よりお世話になっております」を「毎度お世話になっております」に言い換えることが可能です。 ただし、「毎度」はフォーマルな場面やかしこまった文章には適しません。 フォーマルな場面やかしこまった文章には「平素より」を使用しましょう。

「平素より」の英語

always

「平素より」の英語は「always」で表すことができます。 「より」「から」という日本語に引っ張られて「from always」などとしないように注意しましょう。

Thank you for always supporting us.

平素よりご愛顧いただき、ありがとうございます。

continued

「継続している」という意味の形容詞(過去分詞形)「continued」を使うこともできます。

Thank you for your continued support.

などと表現することも可能です。

まとめ

「平素」の意味は、「日頃。常日頃。普段。いつも」です。 「平素より」の「より」は「から」のかしこまった言い方です。 「より」は、動作・作用の開始時点を表しています。 「平素より」は、「日頃」「普段」の堅い語なので書き言葉で使うのが主ですが、口語で使うことも可能で、スピーチなどフォーマルな場面で使用するのに適しています。 「平素より」は「平素よりお世話になります」「平素より大変お世話になっております」が定型句で、ビジネスメールの冒頭に使われます。

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