「すこ」とはインターネット上で「好き」という意味で使われるスラング。 2012年にニコニコ動画に投稿された実況動画に、ある閲覧者が「ここすき(好き)」というコメントを「ここすこ」とタイプミスして投稿したことが由来とされる。
「すこ」は「好き」という意味のインターネット用語です。 「好き」という言葉より間接的で軽いニュアンスがあります。 ニコニコ動画で2012年に投稿された実況プレイ動画で、ある閲覧者が「ここすき」とコメントするところを「ここすこ」とタイプミスして投稿してしまったことが起源とされています。 キーボードで「i」と「o」が隣に位置するため、「suki」を「suko」とタイピングしてしまったんですね。 他の閲覧者にツッコまれながらも、真似する人が増え、ネット掲示板やSNSで広く使用されるようになりました。 「すこだw」という表現は2015年4月に掲示板2ちゃんねるの板なんJに書き込まれてから流行っています。 ミスタイプから生まれたネット用語には他にも「おk(OK)」「おこk(OKOK)」などがあります。 「すこ」はツイッター上ではアニメのキャラクターやアイドルに対して多く使われています。
「すこ」を「すごい」の略だと勘違いしている人が少なからずいますが、それは誤りです。 たしかに「すごい」を「すご」と略して表現しますし、「すご」と「すこ」は似ていますよね。 しかしタイピングにおいては「sugo」と「suko」つまり「G」と「K」は遠くにあり、ミスタイプしたとは考えにくいですよね。 パソコンのキーボードが「かな入力」に設定されていた場合はこのミスタイプは大いに考えられますが、おそらくローマ字入力だったと思われます。
「すこ」は基本的にひらがな表記します。 「ねこ」を「ぬこ」としたり、「オススメ」を「オヌヌメ」としたりするように、微妙に文字を変える遊び感覚も反映されています。 「好こ」とは書きません。 「好個」と当て字のように漢字表記することもありません。 「好個」は「こうこ」と読み、「ちょうどよいこと。適当なこと」という意味です。 「好個の人物」「好個の材料」「好個の研究テーマ」などと使います。
「すこ」には様々な言い回しがあります。 語尾に足すパターンですと、
などがあります。 また、
などといったりもします。 「逆すこ」は「逆にすき」という意味です。 強調形ですと、
などがあります。 「すこ」の動詞形だと
「すこ」の例文
「すこ」を含む表現には「すこ民」「すこすこ砲」というネットスラングがあります。 「すこ民」には2つの意味があります。 一つ目は「好きなことに対して『すこ』と言う人たち」という意味です。単に「○○が好きな人たち」「○○のファン」という意味合いでも使います。 2つ目は「『すこ』という言葉を使いネットを荒らす集団」です。 好意を抱いていないYouTuberに対して、嫌味で「すこ」とコメントすることから「すこ民」と呼ばれるようになりました。 「とうふげーむず」というゲーム実況のYouTuberに「とうすさん、すこだw」とコメントされたのがキッカケとされています。 そして、YouTube上における評価システムの「低評価」を大量に増やすためのツールを「すこすこ砲」といいます。 そこから転じて、「すこ」という言葉を使わなくても、ネットを荒らす行為を「すこる」ということがあります。 荒らされることを「すこられる」ともいいます。 ちなみに「荒らし」の英語スラングは「troll」です。
「すこ」に似たGK語に「好きピ」があります。 「好きピ」は「好きなピープル」の略で、「好きな人」のことをさす言葉です。 恋愛相手だけではなく、仲の良い友達や好きな芸能人に対しても使います。 対象は複数の場合も単数の場合もあります。
「ラブい」は「大好き」と「ラブラブな」の2つの意味があります。 「ラブい」の語源は文字通り「Love」ですね。それに「い」を付けて形容詞にしたものです。 「彼ピッピのことがラブい」なら「彼氏のことが大好き」の意味ですし、「ラブいカップル」なら「ラブラブなカップル」という意味になります。
里芋の一種である八ツ頭芋の酢漬けした料理を「すこ」といいます。 福井県大野市の特産品です。 「すこ」を使った炭酸飲料水に「すこサイダー」があります。
「すこ」は愛知県の方言で「頭」という意味にもあります。 「すこたん」という場合もあります。 どちらもあまり丁寧な表現ではありません。 例えば「でりゃあ すこがええ」で「めっちゃ頭いい」という意味になります。
関西で「すこい」と表現する「ずるい」という意味になります。 「すこいやつ」などと使います。 江戸弁風にいうと「こすい」です。 同じく関西で使われ、似た意味の言葉に「いけず」があります。 「いけず」の意味と使い方は下記の記事で詳しく書いたのでぜひ参考にしてみてください。
古い表現では「すこ」は「すこし」の略語として使用されていました。 「すこと」の形で副詞として使います。 「すこと拝見したい」などと使います。
「すこ」という苗字の方が日本にいらっしゃいます。 漢字は「須古」「須子」となります。 それぞれ200人〜300人いらっしゃると言われています。 主に中国地方や九州地方に在住しておられます。
「スコー」とはデンマークの生物物理学者です。 1997年にノーベル化学賞を受賞しました。
「すこ」を含む日本語には「すこやか」があります。 「すこやか」は「病気せず、丈夫なこと。健康なこと」を意味します。 「すこやか」の漢字は「健やか」です。 「健か」とすると「したたか」の意味になるので注意です。
「すこ」を含む日本語には「すこぶる」もあります。 「すこぶる」の意味は「程度がはなはだしいさま」です。 「すこぶる」の正しい使い方は下記の記事で解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
「すこ」という言葉はネットスラングであるため、当たり前ですが、かしこまった場面では使用することができません。 また、ネット上であっても「すこ」という表現が嫌いだという人も少なくありません。 よって、使用する場面やタイミングを配慮して使うのが無難といえるでしょう。