「due to」という表現を知っていますか?「due to」は原因・理由を表すイディオムですが、その他にも意味がありますので使い方を解説します。「because of」「thanks to」「owning to」など類似表現も多数存在します。今回は「due to」の意味と使い方を徹底解説します。
※音声付き例文がありますので、発音の確認に活用してください。音声はアメリカ英語になっております。
「due」は形容詞で「何かが予定されている時」に使います。 この「due」に不定詞の「to」をつけ、「be due to + 動詞の原形」の文型で、「主語が...する予定だ」という意味になります。
The train is due to arrive in Tokyo at ten.
電車は東京に10時に到着予定だ。
「to arrive」を付けなくても同じ意味になります。
The train is due at the station at ten.
電車は東京に10時に到着予定だ。
「for 名詞」という形でも「due」は使えます。
I'm due for promotion this spring.
私はこの春昇進の予定だ。
学校の宿題などの提出期限で「due」という表現を必ず使います。
This homework is due tomorrow, okay?
この宿題は明日が期限です、いいですか?
「due to」で「<金銭・報酬などが>当然支払われるべき」という意味にもなります。 アメリカ英語では「to」が省略されることがありますが、正式な表現ではないので、使用は避けた方がよいでしょう。
He did not get money due to him for his work.
彼の仕事に対して支払われるべきお金を彼は得ていない。
She couldn't get the praise that was due to her.
彼女は得るべき賞賛を得ることができなかった。
「due to」は全く違う意味も持ちます。 「due to」で一番よく使う意味は原因・理由を表すときです。 「...のためで、...ために」を意味します。 「due to」は基本的に怪我、失敗、事件、事故、予期せぬ出来事など、よくない理由に対して使います。 原因・理由を示す「due to」はとてもフォーマルな表現で、ビジネス文書や論文を書くときに適しています。 「because of」のように前置詞句的に使うことが多いですが、「be動詞・名詞」の直後に「due to」がくることもあります。 「due to」は文頭、文末どちらでもOKです。
Today's match was put off due to the rainy weather.
雨天のため、今日の試合は延期された。
Due to a technical problem, the car suddenly stopped and its driver died.
技術的問題で、その自動車は突然止まり運転手は死んだ。
The band broke up due to the vocal's brainwashing issue.
ボーカルの洗脳問題で、バンドは解散した。
行きつけのお店が突然閉まっていたりすると下記のような標識がドアのところに貼られていたりします。
We are closed today due to the power cut. Sorry for the inconvenience.
停電のため本日はお休みさせて頂きます。ご迷惑をおかけして申し訳ありません。
下記2つの例文のように、「be動詞」のあとすぐに「due to」を持ってくることもできます。
Mistakes are mainly due to carelessness.
間違いはほとんど不注意で起こる。
Her absence is due to illness.
彼女は病欠です。
「due to」以外にも「原因・理由・要因」などを示す英語表現は多数存在します。 良い理由にも悪い理由にも使える「because of」や良い理由のみで使う「thanks to」など、状況によって使い分けが必要なので、1つずつ解説していきます。
「because of」も「〜が理由で」という意味で、ポジティブ内容の理由にもネガティブな理由にも汎用的に使用可能です。 口語でも最もよく使われ一番無難な表現です。 「due to」より「because of」はフランクなニュアンスです。 「because of」は文頭、文末どちらでもOKです。 英語圏の若者は「because」を「cuz」や「cos」などと省略して表現することもあります。 発音も「コーズ」「コズ」などと略して読みます。
The company went public only in four years because of its employees' hard work.
従業員の努力で、その会社はわずか4年で上場した。
Because of an injury, the team captain couldn't play in the match.
怪我で、チームキャプテンは試合でプレイすることができなかった。
「owing to」はネガティブな内容の原因で使います。 口語的にあまり使われることはありません。「due to」と同じくフォーマルな表現です。 「because of」の方が圧倒的によく使われます。 「owning to」の「own」は自動詞で「借金がある」という意味なので、このフレーズはネガティブな印象があります。
I couldn't attend owing to illness.
体調が悪くて、出席できなかった。
「thanks to」はポジティブな内容の理由を示し、「...のおかげで」という意味になります。 「thanks」が「感謝」を意味する言葉なので、ポジティブなニュアンスがあるフレーズです。 ネガティブな内容の理由と一緒にあえて使うことで皮肉を表現することもあります。 「thanks to」も文頭、文末、どちらでも大丈夫です。
I got a new job thanks to Steve.
スティーブのおかげで、新しい仕事に就くことができた。
上記の例文は、スティーブへの感謝を強調するために下記のように表現することもできます。
It's thanks to Steve that I got a new job!
スティーブのおかげなの!わたしが新しい仕事を見つけられたのは!
The baby is awake thanks to your shouting!
誰かさんがデカイ声を出したおかげで、赤ん坊が起きちゃったじゃないの!
「as a result of」で「...の結果」という意味になります。 ポジティブな内容の原因、ネガティブな内容の原因、どちらも使えます。
As a result of the car accident, she was out of work for a couple months.
交通事故の結果、彼女は数ヶ月仕事ができなかった。
「by reason of」も文字通り「...が理由で」という意味になります。 ポジティブな内容の原因、ネガティブな内容の原因、どちらも使えます。
My boss retains enormous influence in the company by reason of his position.
私の上司は、彼のポジションが理由で社内で巨大な影響力を保持している。
「on account of」も原因を示すフレーズです。 「on account of」は好ましくない原因にのみ使い、「of」のあとには「事・物」しかきません。 「人」をおきたい場合は「because of」「thanks to」を使いましょう。 この「account」は「根拠」という意味です。 「on this acount」「on that account」で「これが原因で」というフレーズもあります。
On account of the heavy rain, the people in the village suffered a flood.
ひどい雨が原因で、その町の人々は洪水に見舞われた。
「on the grounds of」も原因を表す表現です。 この「ground」は「地面、基礎、基盤」という意味で、「on the grounds of」で「依拠」というニュアンスです。 良い理由でも悪い理由でも使います。 「on the grounds that...」と文章が続くパターンもあります。
Many critics have objected to the proposal on the grounds of the cost.
たくさんの評論家がコストが原因でその提案に反対した。
「attribute A to B」で「Aの原因をBに帰す」という意味になります。Aには良い内容も悪い内容もきます。 「because of」のように前置詞句的に使うのではなく、「attribute」は文章の動詞になります。
She is so modest that she attributed her success to good luck.
彼女は謙虚なので、彼女の成功は幸運だったからだとしている。
「for the sake of」を原因を示すフレーズと勘違いしてる方がたまにおられますが、「for the sake of」は「...ために」という意味で、原因・理由を示す表現ではありません。
I tried to get the bag for the sake of my wife, but I could not buy it because it was sold out.
嫁のためにカバンを買おうとしたが、売り切れていたので買えなかった。
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