「Never mind.」の正しい意味とネイティブの使い方を解説していきます。何となく「気にしないで、大丈夫だよ」という意味で使っていると相手に大きな誤解を与えてしまう可能性もあるので注意が必要です。 「Never mind.」と「Dont' worry.」の違いに関しても解説します。 「Never mind.」はよくて「Don't mind.」ははなぜ言わないのか、に関してもしっかり解説していきたいと思います。
※音声付き例文がありますので、発音の確認にご活用ください。なお、音声はアメリカ英語になっております。
「Never mind.」は一般的に「心配しないでください、気にしないでください、大丈夫ですよ」と和訳されることが多いですが、これだけでは少し不十分です。 「Never mind.」の正しい意味は「私はそれを重要ではないと思っているので心配しないでください」という意味になります。 お礼やお詫びをしている相手に対して使うのが普通です。「あなたはとても感謝or謝罪をしてますが、私にとっては大したことないですよ、気にしないでください」というニュアンスで使います。親切で気の利いた言い回しですね。 「Never mind.」単体でも使えますが、「Never mind about it.」のように前置詞「about」と一緒に使うことも可能です。 例文です。
"I'm sorry. I lost that hat you gave me." - "Never mind. I can buy you another one anytime."
「ごめんなさい。あなたがくれた帽子失くしてしまいました」-「気にしないでください。いつでも新しいの買えますから」
"Thank you so much for everything." - "Oh, never mind. That's nothing."
「何もかも本当にありがとうございます」-「いえいえ大丈夫ですよ。大したことしてないですから」
「Never mind.」と「Don't worry.」は同義だ、と言ってる人がたまにいますが厳密には違います。 上記でも解説した通り、「Never mind.」は「私はそれを重要ではないと思っているので心配しないでください」という意味でした。 「私は重要ではないと思うから大丈夫だよ」と言うことが許されるのは相手がお礼やお詫びをしているときだけです。 なぜなら、相手が単純に心配していることに対して「Never mind.」というと、言われた側としては「重要じゃないってどういうことよ?私にとってはすごく大切なことなんですけど!」と不快感を抱くからです。 したがって、「never mind」は常に「don't worry」と置き換えが可能ですが、「don't worry」は「never mind」に常に置き換えられるとは限りません 下記の例文の場面は「never mind」というのは不可です。
"What if I fail to pass the exam?" - "Don't worry. You can make it."
「試験に落ちたらどうしよう」-「心配しないで。あなたなら成功するよ」
この例文では、試験は話者にとって重要なことなので、「never mind」と言うと不自然かつ失礼です。
「never mind」というフレーズは、他にも使い方があります。ネイティブは「never mind」をどのように使うのか見ていきたいと思います。
文末に「, never mind...」として、「(前述の内容を強調して)まして...なんて」となります。 否定文で使うことが多いですが、肯定文で使うこともあります。 この和訳を見るだけでは意味が分かりづらいと思うので、さっそく例文を見てみましょう。
This is the best restaurant in Europe never mind England!
ここはヨーロッパで最高のレストランだ!もちろんイギリスでも一番だね。
上記の例文での「never mind」の使い方わかりますか?この例文で指してるのはイギリスにあるレストランです。イギリスにあるレストランがヨーロッパで一番美味しかったら必然的にイギリスでも一番美味しいことになりますよね。(なぜならイギリスはヨーロッパに内包されるからです。あ...イギリスはEU脱退するのか...それでも欧州であることには変わりないですね) この表現は皮肉で使うことが多いです。 この例文の場合は、料理があまり美味しくないで有名なイギリスで、すごい美味しいレストラン(ヨーロッパで一番美味しいくらいのレストラン)があったら、国内では匹敵するレストランなんてないよね!といったニュアンスです。
I had a hard time getting out of bed this moring, never mind getting to work.
今朝はベッドから出るのさえ大変だった。まして出勤なんてね。
上記の例文は否定文で使っています。 この用法の「never mind」は、あくまでも前半で言ってることを強調するために使います。 この例文では、出勤するのは論外で、ベッドから起きるのでさえ大変なくらい今朝は疲れてた(二日酔いだった)というニュアンスになります。
「never mind that...」で「....にもかからわらず」という意味になります。
などと同義です。 この表現はイギリス英語で主に使われ、アメリカ人はあまりこの言い方はしません。
I had to attend the important business meeting never mind that I had the flu.
インフルエンザにかかっていたにもかかわらず大事な会議に出席しなければいけなかった。
「never you mind」で「お前に関係ない、余計なお世話だ」という意味になります。 「Never you mind.」と単体で使うこともできますし、「Never you mind ....」と目的語を置くこともできます。 「It's none of your business.」と同義です。 結構キツい言い方なので、使うときは注意しましょう。
Never you mind what we are talking about now.
今話してる内容はお前には関係ない。
ネイティブは「Never mind.」とは言いますが、「Don't mind.」とは言いません。 なぜでしょうか? この問題はすごく難しいです...笑 意味の観点から解説すると、「never」と「don't」にニュアンスの違いがあります。 「never」は「一度もない」という意味なので、否定文で使うとき「今後一生...しない」という意味合いになります。つまり単純な否定である「don't」よりも時間幅が広いわけです。 例えば、「Never give up.」と「Don't give up.」にも同じことが言えます。「Never give up.」は「一生諦めるな!生きてる間は死ぬまで一生懸命やれ!」と言ったニュアンスです。「Don't give up.」はもっと短期的な意味で使うことができます。「今日は頑張れ」とか「宿題だけは諦めるな」など日常会話で使うには「Don't give up.」が自然です。 相手の謝罪や感謝に対して「大丈夫ですよ」と言う場合は、「今だけではなくて今後もずっと気にする必要ないですよ」というニュアンスなので「Never mind.」が適切です。 それでも「Don't mind.」でも意味は通じるんじゃないと?と思うかもしれません。 意味は通じますが、そのような言い方をそもそもしないので、どちらにせよ不自然です。 これは日本語にも当てはまります。例えば、「歌を歌う人」のことを日本語では「歌手」といいますが、なぜ「歌人」とは言わないのでしょうか?と言われても普通は答えられませんよね。たしかに「歌人」でも意味は何となくでわかるけど、そんな言い方はないんだよね、となりますよね。 全く同じことが「Don't mind.」にも当てはまります。言わないものは言わない笑 「Never mind.」というのは1つの慣用句として確立された言い回しです。素直に「Never mind.」だけ使いましょう。
「Don't mind.」という言い回しはネイティブは使いませんが、「don't mind」というフレーズは違う形で使います。 「I don't mind.」というフレーズはよく使います。 複数の選択肢を提示されたときに、「丁寧にどれでもよいですよ」というときに使います。 ショッピングの際やレストランなどで使います。 「I don't mind.」はカジュアルにいうと「I don't care.」になります。 「Anything is fine.」「It doesn't matter.」なども使うことができます。 「Don't mind me.」もよく使います。 「私のことはお構いなく、ご自由にどうぞ」といった意味です。 人の部屋に入るときなどに使います。
"Which one of these do you want?" - "I don't mind."
「これのうちどれがよいですか?」-「どれでも構いません」
Don't mind me. I'm leaving soon.
お気遣いなく。すぐ出ますので。
「Never mind.」と言われた際の返事はせずに、有難そうにor申し訳なさそうに無言でいるのが無難でしょう。 相手からもらったものを失くして謝罪してるのに、気にしないでいいよと言われ、「Thank you.」というのもおかしいですよね?そんなときは「Hmm...」とか言い、申し訳ない雰囲気を出しておけばよいと思います。 逆にキレる、というパターンもありえます。「I DO mind! It's really important to me!(気にするよ!私にとって大切なものだもん!)」などと言うことは可能です。ですが、そもそも人から貰ったものを紛失してるのは自分なので、キレるのもやめた方がよいと個人的には思います。
本記事の途中でも説明しましたが、「Never mind.」は「Don't worry.」に置き換え可能です。 もう1つネイティブがよく使う表現は「It doesn't matter.」です。 「It doesn't matter.」は直訳すると「関係ない」という意味です。「大したことじゃないので気にしないで大丈夫だよ」という感じで「Never mind.」と同じようなシチェーションで使うことができます。
昔は「nevermind」と「never」と「mind」が組み合わさった名詞も存在していました。 現在ではほとんど使われていませんが、古い書物などではたまに登場するので、一応紹介しておきます。 「nevermind」の意味は2つです。「 attention」と「bussiness」です。「nevermind」はこのどちらからの単語に置き換えることができます。
She pays him no nevermind.
彼女は彼の言うことを聞かない。
It's no nevermind of yours.
あなたには関係ない。
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