「でしょうか」は「だろうか」の丁寧語です。推量の意味が含まれるため「ですか」よりも柔らかく質問をすることができます。今回は「でしょうか」の意味と敬語、使い方を例文付きで紹介します。また、「でしょうか」を含む表現も合わせて紹介しますのでぜひ参考にしてください。
「でしょうか」を品詞分解すると、断定の助動詞「です」の未然形「でしょ」に、推量の助動詞「う(む)」と疑問の助詞「か」が付いたものです。 「だろうか」を丁寧語を使い、かつ推量することで断定を避けた、丁寧な言い方が「でしょうか」で目上の人に対して使用することができます。
「ですか」は、断定の助動詞「です」に疑問の助詞「か」をつけた言葉です。 「でしょうか」と「ですか」はどちらも丁寧語を使っているので、敬語的には丁寧な度合いは等しいです。 しかし、「ですか」には「でしょうか」のように推量が含まれないため、意味的に「でしょうか」の方が間接的でやわらかい感じになります。
二重敬語とは、一つの語に対して同じ種類の敬語を重ねて使用してしまうことです。 二重敬語は、感情な敬語表現で相手に不快感を与えるため誤用とされています。 「ますでしょうか」は、丁寧語「ます」と「だろうか」の丁寧語「でしょう」に疑問の助詞「か」をつけた敬語表現であるため、二重敬語です。 「できますでしょうか」は「できますか」または「可能でしょうか」に言い換えると正しい敬語表現になります。
「でしょうか」は、疑問や疑念を柔らかく表すことができます。 例えば、「間に合わないですか」は断定的ですが、「間に合うでしょうか」とすると柔らかくなります。 「間に合わないのではないでしょうか」とするとより弱い推量になります。 「そこは寒いんでしょうか」「大丈夫なんでしょうか」というように、案ずる気持ちを丁寧に表すこともできます。
「でしょうか」の例文
「でしょか」を使用することで、「あれは1998年の冬のことだったでしょうか」というように過去の不確かな記憶を頼りに事実を伝えることができます。 ただし、「年末はいかがお過ごしだったでしょうか」というように、過去のことを質問するのは違和感を覚える人が多いです。 過去のこと質問する場合は「だったでしょうか」ではなく「いらっしゃいましたか?」を使用するほうが自然です。
「でしょうか」の例文
「でしょうか」は、婉曲的に反論をする反語にもなります。 例えば、相手が言ったことに対して「私がいつそんなことを言ったでしょうか」「誰がそんなことを信じるでしょうか」というように、婉曲的に反論をすることができます。
「でしょうか」の例文
「でしょうか」は、「なんと素敵なお洋服でしょうか」というように感動を表すときに使用することもできます。 日常会話で感動を表すときに使用することはあまりないかもしれませんが、小説などではよく使用される表現です。
例文
「いかがでしょうか」を品詞分解すると「いかが」+断定の助動詞「です」の未然形「でしょ」に、推量の助動詞「う(む)」と疑問の助詞「か」となります。 「いかがでしょうか」は、相手の現在の気分や状態、感想などを尋ねるときに使用することができる正しい敬語表現です。 「いかがいたしましょうか」は「する」の謙譲語(丁重語)「いたす」を使用した敬語表現です。 丁重語とは、動作の対象ではなく話を聞いている相手に敬意を示すために使用される敬語です。 丁重語は自分の動作をへりくだることで相手に敬意を示す「謙譲語」と同じ種類の敬語で、「謙譲語Ⅱ」ともいわれます。 「いかがなさいますか」は「する」の尊敬語「なさる」を使用した敬語表現です。 「いかがなさいますか」は、目上の人に対して「どうしますか?」と質問するときに使用します。
「よろしい」は「よい」を丁寧にした語です。 「よろしい」の意味は、
となります。 「でしょうか」は、上述しているように断定の助動詞「です」の未然形「でしょ」に、推量の助動詞「う(む)」と疑問の助詞「か」です。 「よろしいでしょうか」の意味は「問題ないでしょうか」「差し支えないでしょうか」です。 「よろしいでしょうか」は、「いいですか」「いいだろうか」と同じ意味ですが、これらよりも丁寧な表現になります。