「ご理解いただけますと幸いです(ごりかいいただけますとさいわいです)」は、事情をわかり、飲み込んでもらえると嬉しいという意味です。ビジネスメールなどで相手にこちらの事情をわかってほしいと伝える場面で使います。例えば「ご迷惑をおかけしますが、ご理解いただけますと幸いです」などと使うことができます。
「ご理解」は「ごりかい」と読みます。 「ご理解」の意味は、「物事がわかること。意味を飲み込むこと」です。 「理解」についている「ご」は、尊敬を表す接頭辞です。
接頭辞「ご(お)」敬語の種類は文脈によって尊敬語・謙譲語・丁寧語のどれにもなります。
「ご理解」の「ご」は、相手が理解することに対してつけている接頭辞なので尊敬語になりますが「ご〜いただく」で一つの謙譲語と解釈する場合もあります。
「いただけますと」は、「してもらうと」という意味です。 「いただけますと」は、「もらう」の謙譲語「いただく」に丁寧語「ます」と接続助詞「と」をつけた言葉です。 「ご理解いただけますと」で、「事情をわかり、飲み込んでもらうと」という意味なります。 「いただく」は漢字で「頂く」と書きますが、「いただけますと」は平仮名で表記します。 「頂く」の本来の意味は「物をもらう」です。 「いただきますと」のように、本来の意味とは違う意味で使う場合は平仮名で使うのが正しいです。
「幸いです」は、「さいわいです」と読みます。 「幸いです」は、「自分にとって嬉しいことです」という意味です。 「幸せ」に丁寧語「です」をつけた敬語表現です。 よって、「ご理解いただけますと幸いです」は「事情をわかり、飲み込んでもらえると嬉しいです」という意味になります。
「ご理解いただけますと幸いです」は、主にビジネスメールで使います。 口頭や電話対応で使われることもあります。 「ご理解いただけますと幸いです」を使う場面は、こちらの事情を理解し飲み込んでほしいとお願いをするときです。 クッション言葉と一緒に使うことも多いです。 例えば、
などと、文中で使います。 また、「ご理解いただけますと幸いです。よろしくお願いいたします」などとメールの文末に結びの言葉として使うこともあります。
【件名】 営業時間変更のお知らせ 【本文】 株式会社アイウエオ 芦戸真那様 いつもお世話になっております。 株式会社タチツテトの営業部桐島です。 このたびは、弊社営業時間変更のご連絡でメールをいたしました。 弊社営業時間(平日9:00〜19:00)につきまして、以下の通り変更いたします。 ご迷惑をおかけしますが、ご理解いただけますと幸いです。 〈変更後の営業時間〉 平日8:00〜18:00 〈対象店舗〉 平塚店 藤沢駅前通り店 平戸店 緑谷駅東口店 よろしくお願い申し上げます。 桐島
【件名】 夏季休業のお知らせ 【本文】 いつも弊社サービスをご利用いただき、ありがとうございます。 株式会社BOMBの山下です。 本年の夏季休業が以下の日程で決定いたしましたので、お知らせいたします。 休業期間中のお問い合わせに対するご回答は、8月19日以降になります。 ご不便をおかけいたしますが、ご理解いただけますと幸いです。 休業期間:8月13日(月)〜8月19日(日) 8月20日(月)午前10時から平常通り営業いたします。 よろしくお願いいたします。 山下
【件名】 商品資料発送のご案内 【本文】 株式会社MELON 総務部 佐野千冬様 平素よりお世話になっております。 株式会社ITIGOの千堂です。 早速ではございますが、ご依頼いただきました商品資料を本日配送いたしましたのでお知らせいたします。 発送日:10月6日(火) 到着予定日:10月7日(水)午後 送付内容:商品資料一式 サンプル品 なお、商品の価格については変更になる可能性がございますので、ご理解いただけますと幸いです。 ご不明な点やご質問などございましたら、千堂までお気軽にお問い合わせくださいませ。 千堂
【件名】 商品開発会議のお知らせ 【本文】 営業部 各位 お疲れ様です。 開発部 龍宮寺です。 表題の件、下記の通り商品開発会議を行います。 ご多忙のところ恐れ入りますが、ご出席いただけますと幸いです。 参加不可の場合は、今週中に開発部龍宮寺(内線005)までご連絡ください。 日時:10月15日(水)14:00〜15:30 場所:3階会議室A 場所については、変更となる可能性がございますことをご理解いただけますと幸いです。 ご不明な点などございましたらお申し付けください。 よろしくお願い申し上げます。 龍宮寺
【件名】 商品開発会議場所変更のお願い 【本文】 営業部 各位 お疲れ様です。開発部龍宮寺です。 10月15日(水)に3階会議室Aにて予定していた商品開発会議ですが、社内研修の日程と重なってしまったことにより、下記の通り場所を変更することになりました。 なお、時間の変更はございません。 日時:10月15日(水)14:00〜15:30 場所:10階会議室B ご迷惑をおかけして大変恐縮ですが、ご理解いただけますと幸いです。 龍宮寺
【件名】 エレベーター点検のお知らせ 【本文】 株式会社HANATABA 各位 標題の件につきまして、下記の通り実地いたしますのでお知らせいたします。 日時:令和3年9月16日(木) 午前11:00〜12:00頃まで 点検中、エレベーターはご使用になれませんので、ご理解いただけますと幸いです。 ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願い申し上げます。 株式会社エレベーター 担当 点検課 伊藤忠司 TEL 045-123-456
【件名】 新商品取り扱いについて 【本文】 サシスセソ株式会社 営業部 綾瀬様 いつもお世話になっております。 株式会社SYATYOUの南です。 標題の件ですが、9月5日付けで送っていただきました資料、確かに拝受いたしました。 弊社との新商品取り扱いのご提案をいただきまして、誠にありがたく光栄に存じます。 早速社内で検討させていだきましたところ、今回は誠に残念ではございますが、貴意に添いかねる結論となりました。 弊社は現在、経費の見直しを図っておりまして、社内で使う製品については現状維持という方向で 動いております。 せっかくのお申し出にお応えすることができず誠に申し訳ございませんが、ご理解いただけますと幸いです。 今後とも末長いお付き合いを何卒よろしくお願い申し上げます。 まずは取り急ぎお知らせいたします。 南
【件名】 お問い合わせ頂いた件について 【本文】 株式会社お飲み物 営業部相 澤様 この度は、弊社製品についてお問い合わせいただきありがとうございます。 お飲み物サポート担当の八百万と申します。 ご質問いただいた弊社製品「○○○」に含まれている成分についてですが、 只今担当者が不在にしておりますので、担当者が戻り次第改めてご連絡いたします。 お待たせしてしまい大変恐縮ですが、ご理解いただけますと幸いです。 今しばらくお待ちくださいませ。 八百万
【件名】 チケット予定数終了のお知らせ「卍オーケストラコンサート2021」 【本文】 日頃より、チケットぶあをご利用いただき誠にありがとうございます。 次の公演は、好評につきチケット枚数を終了いたしました。 なお、当日券の販売予定はございませんので、ご理解いただけますと幸いです。 「卍オーケストラコンサート2021」 たくさんのご応募、ありがとうございました。 みなさまのご来場、心よりお待ちしております。 チケットぶあ
【件名】 ご注文いただいた商品について 【本文】 お世話になっております。 ネットショップNET商品担当の北山と申します。 先日は当店でのご注文ありがとうございました。 ご注文いただきました商品のご用意ができましたので、本日発送いたしました。 商品ページにも記載しておりますが、当商品は、返品を承ることができませんのでご理解いただけますと幸いです。 この度は、ご購入いただき誠にありがとうございました。 今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。 ネットショップNET URL:http://netdeuruyo.com 店舗連絡先 netdeuruyo@kodomo.jp
「ご理解いただけますと幸いです」と似た敬語表現に「ご理解いただければ幸いです」があります。 「いただけますと幸い」は、上述したように「もらう」の謙譲語「いただく」に丁寧語「ます」と接続助詞「と」をつけた敬語表現です。 「いただければ幸い」は、「もらう」の謙譲語「いただく」に仮定を表す接続助詞「れば」をつけた敬語表現です。 「いただければ幸い」で「してもらえたら嬉しい・ありがたい」という願望を表す丁寧な言い回しになります。 どちらも目上の人に対して使える丁寧な敬語表現ですが、「いただけますと幸いです」は謙譲語と丁寧語を使った敬語表現で、「いただければ幸いです」は謙譲語のみを使った敬語表現であるため、「いただけますと幸いです」のほうがより丁寧です。
「ご理解いただけますと幸いです」は、「ご理解いただけましたら幸いです」ということもできます。 「いただけましたら幸い」は、「もらう」の謙譲語「いただく」に丁寧語「ます」と仮定の接続助詞「たら」をつけた敬語表現です。 「いただけましたら幸いです」で「してもらえたら嬉しい・ありがたい」という願望を表す丁寧な言い回しになります。 「ご理解いただけますと幸い」と「ご理解いただけましたら幸い」は、どちらも謙譲語と丁寧語を使った敬語表現なので丁寧の度合いは同じですが、「ご理解いただけましたら幸い」の方が仮定の意が強く控え目な響きがやや大きいです。
「賜りますと幸い」は、「もらう」の謙譲語「賜る(たまわる)」に丁寧語「ます」と接続助詞「と」をつけた敬語表現です。 「賜りますと幸い」で、「もらえると嬉しいです」と依頼をする丁寧な表現になります。 「いただけますと幸い」と「賜りますと幸い」は、どちらも「もらう」の謙譲語と丁寧語「ます」を使用した敬語表現ですが、「賜る」が、「いただく」より一段と恐れ多いという気持ちを込めた謙譲語として用いられるため、「賜りますと幸い」のほうが丁寧でよりかしこまった表現です。
「幸いです」の類似表現には「幸甚に存じます(こうじんにぞんじます)」があります。 「幸甚に存じます」は、「幸甚」に丁重語「存ずる」と丁寧語「ます」をつけた敬語表現です。 「幸甚」は、「何よりの幸せ」「この上ない幸せ」「最上級の幸福」「幸せの極み」「大変ありがたい思う」という意味です。 「存ずる」は、「思う」の丁重語です。 丁重語とは謙譲語Ⅱともいわれ、へりくだることで相手に敬意を示すという点で謙譲語と同じですが、謙譲語とは違い、動作の対象ではなく自分が今話している相手に敬意を示す敬語です。 「幸甚に存じます」で、「この上なく幸せに思います」という意味になります。 丁寧語のみを使った「幸いです」よりも、丁重語と丁寧語を使った「幸甚に存じます」のほうが丁寧な敬語表現です。 また、「幸い」よりも「幸甚」のほうが堅い表現であるためフォーマルな場面に適しています。 ただし、かしこまりすぎて仰々しい印象を相手に与え、かえって失礼になってしまうので、社内の人に使う場合は「幸いです」のほうが適しています。
「ご理解ください」は、「理解」に尊敬を表し接頭辞「ご」と、「くれ」の尊敬語「ください」をつけた敬語表現です。 正しい敬語表現ですが命令文なのでやや上から目線で、目下の人や同等の立場の人に対して使うのは問題ありませんが、親しくない上司や社外の人に対して使うのは避けた方がよいでしょう。 「ご理解くださいませ」とすると柔らかいニュアンスになります。 「くださいませ」は、「ください」に「ませ」をつけた敬語表現です。 「ませ」は「丁寧な気持ちを込めて、相手にある動作を要求する意」を表します。 「くださいませ」とすることで、「くれ」を丁寧にするだけでなく柔らかい印象を与えることができます。
「ご理解いただけますか」は、「理解」に尊敬を表す接頭辞「ご」と、「もらう」の謙譲語「いただく」に丁寧語「ます」と疑問の終助詞「か」をつけた敬語表現です。 「ご理解ください」では一方的なニュアンスがありますが、「ご理解してもらえますか」と疑問形にすることで、柔らかい依頼の表現になります。 「ご理解いただくことは可能でしょうか」は、「理解してらうことはできるだろうか?」と可否を確認する表現で、依頼をするときに使用される正しい敬語表現です。 しかし、やや強意的であるためビジネスシーンでは使用を避ける人もいます。
「ご理解願います」は、「理解」に尊敬を表す接頭辞「ご」と、「願う」に丁寧語「ます」をつけた敬語表現です。 「ご理解願います」も正しい敬語表現ではありますが、「願います」が「願う」という言葉の丁寧語であるという点で丁寧さに欠ける(謙虚な態度が感じられない)表現であるため、親しくない上司や社外の人に対して使うは避けた方が無難です。 上司や社外の人に使用する場合は、「お願いいたします」などより丁寧な敬語表現を使用しましょう。
「ご理解のほどよろしくお願いいたします」の「ご理解のほど」は、「理解」に尊敬を表す接頭辞「ご」をつけて、断定を避ける表現の「ほど」をつけた敬語表現です。 「ご理解のほど〜」とすることで、相手に強制することなく謙虚に依頼をする表現になります。 「よろしくお願いいたします」の「よろしく」は、相手に強く依頼したり感嘆する気持ちを表します。 「お願いいたします」は、「お願いする」の謙譲語+丁重語+丁寧語です。 「お」は謙譲語で、動作の対象を敬う接頭辞です。 「いたす」は丁重語で、聞き手・読み手を敬う補助動詞です。 丁重語とは、謙譲語Ⅱともいわれ、へりくだることで相手に敬意を示すという点で通常の謙譲語と同じですが、動作の対象ではなく聞き手・読み手に敬意を示す敬語です。 「お願いいたします」の「ます」は丁寧語です。 「いたす」は漢字で「致す」と書きますが、補助動詞は平仮名で書く決まりがあるので「お願いいたします」と平仮名で表記するのが正しいです。
「ご理解くださいますようお願いいたします」の「ご理解くださいますよう」は、「理解」に尊敬を表す接頭辞「ご」をつけて、「くれ」の尊敬語「ください」と丁寧語「ます」、婉曲表現の「よう」をつけています。 「お願い申し上げます」は、「お願いする」の謙譲語「お願い申し上げる」に丁寧語「ます」をつけた敬語表現です。 「申し上げる」は「言う」の謙譲語ですが、この場合は「する」という意味の補助動詞になります。 補助動詞は平仮名で書くという決まりがあるので、本来は「お願いもうしあげます」と書くのが正しいですが、「お願い申し上げます」は慣例的に漢字にすることが圧倒的に多いです。 「ご理解いただきますよう〜」とすることもできます。 「ご理解いただきますよう」は「理解」に尊敬表す接頭辞「ご」をつけて、「もうらう」の謙譲語「いただく」と婉曲表現の「よう」をつけています。
「ご理解いただきたく存じます」は、「理解」に尊敬を表す接頭辞「ご」をつけて、「もらう」の謙譲語「いただく」と「思う」の丁重語「存ずる」、丁寧語「ます」をつけた敬語表現です。 「ご理解いただきたく存じます」で、「理解してもらいたいと思います」と柔らかくお願いをする表現になります。 「ご理解いただければと存じます」とするとより丁寧です。 「いただければ」は、上述した通り「してもらえたら〜」という仮定の表現で願望を表す丁寧な言い回しです。
「ご容赦」は「ごようしゃ」と読みます。 「ご容赦」の意味は、「ご容赦」の意味は「許す。多めに見る」です。 相手に事情を理解し許すという意味で使います。 「容赦」についている接頭辞「ご」は、尊敬語です。 「理解」には「許す」という意味はないので、例えば納期を遅らせてほしいなどのお願いをするときは、「ご容赦いただけますと幸いです」のほうが適しています。
「ご了承」は「ごりょうしょう」と読みます。 「ご了承」の意味は、「事情を理解し承知する」です。 「了承」に尊敬を表す接頭辞「ご」をつけています。 「ご了承いただけますと幸いです」は、事情を知ったうえで、さらに納得してほしいとお願いをするときに使います。