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「ロット」は何の単位?意味と使い方とは?FX用語でもある?

「ロット」という言葉をご存知でしょうか?「ロット」は、主に製造業で使用される言葉で、製品を管理する上でとても重要な役割を果たしている言葉です。今回は、「ロット」正しい意味を紹介します!また、「バッチ」との違いや、「ロット」の語源についても紹介しますのでぜひ参考にしてください。

「ロット」とは

「ロット」は「同じ条件で作る製品の生産・出荷の最小単位」という意味の製造業用語

「ロット」は、製造業で「同じ条件で作る製品の生産・販売するときの最小単位」として使用される製造業用語です。 製造業では、1つの商品を1つだけ製造して販売すると、利益が少ないので同種の商品をいくつもいっぺんに製造します。 しかし需要を無視して作りすぎでしまうと、売れ残りが多くなってしまい、在庫過多になってしまいますよね。 「ロット」は製品の在庫過多を防ぎ、利益を得るために、会社において同種の製品を生産・出荷際の最小単位として使用されます。 例えば、一度に100個作らなければ利益がでない製品であれば、その製品は最低でも100個製造しなければならないということであり、最小単位は100となります。 この最小単位である100が「ロット」と呼ばれるものになります。 製造業では、この「ロット」を管理することで製品の損失を未然にふせいだり、製造した製品そのものを管理をすることができるのです。

「ロット」には具体的な定義はなく、企業によって意味合いは変わる

「ロット」には、必ず100個で1ロットにしなければいけないというような具体的な定義はありません。 例えば、12個で12ロットとする会社もあれば、12個を「1ダース」として1ロットとする会社もあります。 このように、企業や製品使用される材料などによって1ロットあたりの数や、意味合いが変わってくるので、「1ロット」といっても一概に「何個だ」という判断ができないので、注意が必要です。

「ロット」の使い方

「製造ロット」は「同じ条件で作られた製品のひとまとまり」

「製造ロット」は、「同じ条件で作られた製品」を指した言葉です。 例えば、シャンプーを製造する工場であった場合、シャンプーという同じ製品を作っていますが、同じ製品だからすべてが同じ製造ロットになるというわけではなく、

  • Aという機械に入れられているシャンプーをボトルに入れたシャンプー
  • Bという機械に入れられているシャンピーをボトルに入れたシャンプー

では、「Aという製造ロット」「Bという製造ロット」という別の製造ロットになります。

「ロット番号」は「同じ条件で作られた製品の番号」

「製造ロット」について上述しましたが、この同じ条件で作られた製品ごとに番号をつけたものを「ロット番号」といいます。 製造日に加えて、製品にこの「ロット番号」をつけることによって、製品の製造から販売までというように、さらに細かい製品の管理が可能になります。 例えば、商品に異物が混入してしまったなどトラブルが起きた場合に、同じロット番号のものを確認することで、不良品の特定を行うことができます。

「購入ロット」は「販売するときに指定する販売数」

「購入ロット」は、製造した商品を販売するときに、取引先に指定する販売数のことです。 「製造ロット」は、製造者側が決めるものでしたが、「購入ロット」は、製造者と購入者が交渉をして変更することも可能です。 例えば、製造者が在庫過多をふせぐために、販売価格を下げる代わりに、購入ロットを増やすといったような調整がおこなわれたりといったことがあります。

「最小ロット」は「製造・販売をするときの最低限の数量」

「最小ロット」は、「製造・販売をするときの最低限の数量」です。 例えば、取引先に納品するときに、いっぺんに20本納品しなければ利益がでないという商品の最小ロットは20本となります。 しかし、必ずも購入者側が20本いっぺんに購入しなければならないというわけではなく、購入価格をあげることで20本以下で取引をすることが可能である場合もあります。

「ロット管理」は「ロットで製品を管理すること」

「ロット管理」とは、製品を製造する上で「同一条件で製造された商品をロットで管理すること」をいいます。 上述しているように、ロット数を変更して損益がでないように利益の管理をすることや、さらに製品にロット番号をつけて製品そのものの管理をしたりすることを「ロット管理」といいます。

「ロット不良」は「該当するロットが不良品になること」

「ロット不良」とは、同一条件で生産された製品(ロット)に、不具合や不良品があり、該当するロットすべてが不良品になってしまうことです。 例えば、1ロット5000個製品を製造をしたとして、そのロットの中の一つに異物が混入してしまったなど事故がおきた場合、同じロットで製造された残りの4900個もすべて不良品になってしまいます。

「カタログロット」は「製品の見本となるロット」

「カタログロット」とは、製品を大量生産する前に、サンプルとして作られるロットのことをいいます。 製造業では、一度に大量の製品を製造するので、初めての製品では量産化を行う前に、設計道理の性能をもっているか・メーカーへの不具合はないかなど、様々な部門で確認が行われます。 この確認のために製造をされるのが「カタログロット」です。 この「カタログロット」は、一般に向けて発売される製品と同等であるといったことから、出来上がったものは、発売前のレビューをいった宣伝に使用されたり、マスメディア向けに新製品の情報として提供されます。

「ロットアウト」は「不良品である可能性のあるロットすべてを不合格にすること」

商品を大量に製造する場合、例えば10000個の商品を販売前に、一つずつ不具合や不良がないか確認することができません。 そういった場合には「抜き取り検査」という全体のロットから一部を抜き取って検査をする方法をとります。 その場合、例えば30個中、1つに不良や不具合が起きたとしても、そのロット全てを「ロット不良」とすることはありません。 「30個検査したら20個不良だった」というような一定の基準を超えてしまた場合に全てロットが不良であるとみなされます。 この、抜き取り検査をした場合に全ての商品が不良であると判断された場合に、ロット全てが不良であることを「ロットアウト」といいます。

「ロットアップ」は「製品の製造・出荷が終了している状態のこと」

「ロットアップ」は、「製品の製造・出荷終了している状態のこと」を言います。 「ロットアップ」の「アップ」は、

  • タイムアップ・・・時間切れ
  • クランクアップ・・・撮影終了

と同じように「終了」という意味で使用されています。 つまり、「製造と出荷が終了している」ということなので、店頭に並んでいるものがなくなってしまったら、手に入れることができないという入手困難な製品です。

「ロット」と「バッチ」の違い

「バッチ」の意味は「一つの生産サイクルで製造される単位」

「バッチ」は、「一回分の量」という意味がある単語で、「一つの生産サイクルで製造される単位」を言い表した言葉です。 つまり、一回の製造工程で製造することができる単位が「バッチ」であり、それをさらに同じ木などのように同じ条件で作られたものを「ロット」といいます。

「ロット」と「バッチ」を使い分けている業界や分野もある

「ロット」と「バッチ」の違いは、

  • バッチ」・・・・一回の製造工程で製造できる数  (例・1日900ロット)
  • ロット」・・・ 同じ条件で製造される製品の数   (例・1ロット100)

となります。 つまり、製造されている商品を全体的に見たものが「バッチ」で、さらに条件などでバッチをさらに細かくわけたものが「ロット」ということです。 例えば、「バッチ生産」「ロット生産」と表現した場合、どちらも同じことを言い表しているということが多いですが、業界や分野によっては別の意味の言葉として使用する業界や分野もあります。

「ロット」は製造業以外でも使用される

金融(FX)

金融(FX)での「ロット」は、「取引の通貨量の総称」として使用されます。 製造業と同じように、1ロットあたりがどのぐらいの通貨であるのか明確な規定はありません。 しかし、だいたいは「1ロット=10万」とすることが多く、例えば1ロット以下では取引を行うことができないといった決まりごとがあります。

物流

製造における「ロット」では、「製造ロット」「最小ロット」がありましたが、物流の場合では、

  • 輸送ロット・・・輸送効率を高めるために輸送物をある程度の量にまとめておくこと
  • 配送ロット・・・配送効率を高めるための配送物をある程度の量にまとめておくこと
  • 保管ロット・・・製品を保管しておくときの同一製品のまとまり

などが存在します。

建築

建築の場合のロットは、「作業をいくつかにわけて行うときの、分割した部分」のことを指します。 例えば、一軒の家を建てる場合に

  • 土台
  • 外装
  • 内装

などのように、いくつかの工程に分割した場合の1塊を「ロット」で表現します。

「ロット」の語源

「ロット」の語源は英語「lot」

「ロット」の語源は英語の「lot」です。 「lot」は「まとまった数量、ひと組」という意味です。 この「lot」という単語は皆さん知っていますよね。

「a lot of」「lots of」の形でよく使われる

「lot」は、

  • a lot of 〜
  • lots of 〜

の形で「たくさんの〜」という意味になります。 この形で覚えている人が多いのではないでしょうか? 「a lot fo...」は直訳すると「ひと組の...」となります。ここから転じて「多くの...」という意味で使われるようになりました。

He eats a lot fo vegetables.

彼は野菜とたくさん摂る。

Your brother looks a lot like you.

お兄さんととても似ていますね。

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「ロット」と似ている言葉

「ロッド(rod)」は「棒、釣り竿」などの意味

「ロット」の「ト」を「ド」に変えてしまうと「ロッド」という別の言葉になります。 「ロッド」は、「棒、釣り竿」という意味で使用される釣り用語です。 「ロッド」は、手元から先端へ行けば行くほど細くなっている棒状の釣り道具のことで、しっかりとした弾力性があり、魚がかかったときの衝撃を吸収し、釣り糸が切れてしまうことを防ぐ機能があります。

「ロト(loto)」は「宝くじ」

「ロト(loto)」は「宝くじ」です。 購入時に、数個の数字を選び、抽選時に自分が選んだ数字と抽選で選ばれた数字が合致すれば当選金をもらうことができるくじです。 ロト7・・・購入時に7つの数字を選ぶ ロト6・・・購入時に6つの数字を選ぶ ミニロト・・・1〜31の中から5つ数字を選ぶ など、様々な種類の「ロト(loto)」があります。

「ロット」を含む言葉

「ロレンツォ・ロット」はイタリアの画家

「ロレンツォ・ロット」は、イタリアの画家です。 主に宗教画を書いていた作家ですが、肖像画も同じように多くの作品を遺していて、76年の人生で、389点もの作品を描きました。 しかし、70代に入ると精神病を患い、貧困のため生活ができなくなってしまい、修道院に住み込みで雑務をする平士をして生涯を終えました。

「ロットワイラー」は犬種

「ロットワイラー」は犬種です。 「ロットワイラー」は、とても大きな体をもつ犬種で、勇敢で筋肉質であるため、牛を倒すことができるとも言われている大型犬です。 アメリカでは警察犬として活躍していることも多く、非常に頭のいい犬です。

「ロットリング」は文房具メーカー

「ロットリング」は、ドイツ産まれの文房具メーカーです。 「正確な線こそ美しい線」とコンセプトに作り出された商品は、現代でも敬称されています。 1989年に発売された一般筆記用具は数々のデザイン賞を獲得し、以降沢山の人達が愛用するようになり、現代でも愛され続けている文房具メーカーです。

「ロットングラフティー」はロックバンド

「ロットングラフティー」は、日本のロックバンドです。 1999年に京都で結成されたツインボーカルの5人編成のバンドです。 「ロットン」という略名で呼ばれています。

「ロットネスト・アイランド」はオーストラリアの島

「ロットネストアイランド」は、オーストラリアのパースの海岸から18キロほどはなれたインド洋に浮かぶ島です。 島全体が国立公園に指定されていて、「世界一幸せな動物」と呼ばれる希少な動物「クオッカ」と触れ合うことができる珍しいしまです。 この希少な動物である「クオッカ」を、島で初めてみた探検家が、ネズミだと思い込みネズミの島「ロットネスト」と呼んだことから「ロットネストアイランド」と呼ばれるようになったと言われています。

「ロット・スポーツ・イタリア(Lotto Sport Italia)」はサッカー・テニス特化のスポーツメーカー

「ロット・スポーツ・イタリア(Lotto Sport Italia)」はサッカー・テニス特化のスポーツメーカーです。 シンボルは「ダブルダイアモンド」で、1973年にサッカー・テニスに特価したシューズブランドとして誕生し、世界で初めて紐なしのスパイクシューズを発明したことでも知られています。 近年では、サッカーやテニス以外のスポーツ分野にも事業を広げており、現在110カ国以上もの国の選手がチームで使用されています。

「ロット王」は「アーサー王物語の登場人物」

「ロット王」は、「アーサー王物語の登場人物」です。 「アーサー王物語」は、トマス・マロリーがまとめたアーサー王中心とする騎士道物語です。 「ロット王」は、この「アーサー物語」の登場人物で、アーサー王に対して義兄にあたる存在です。 一般的には「オークニーロット王」などと表記されています。

まとめ

「ロット」について理解していただけましたか? ✓「ロット」は「同じ条件で作る製品の生産・出荷の最小単位」という意味の製造業用語 ✓「ロット」には具体的な定義はなく、企業によって意味合いは変わる ✓「製造ロット」「最小ロット」「ロット番号」様々な言葉がある ✓ ✓「ロット」は「金融」や「物流」など、製造業以外でも使用される  など

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