1. TOP
  2. 日本語
  3. カタカナ語
  4. 「アンニュイ」の意味とファッションでの使い方、語源、類語・対義語、英語表現

「アンニュイ」の意味とファッションでの使い方、語源、類語・対義語、英語表現

「アンニュイ」という言葉をご存知でしょうか。「アンニュイ」は「神秘的で儚げな雰囲気」である場合に褒め言葉として使用される言葉ですが、本来は「退屈・気怠い」というマイナスの意味で使用される言葉であるということをご存知でしょうか?今回は、「アンニュイ」という言葉の意味と使い方を例文つきで紹介します。また、「アンニュイ」の対義語や類語、英語表現も紹介しますのでぜひ参考にしてください。

「アンニュイ」の一般的な意味と使い方

「アンニュイ」の意味「けだるい・倦怠」

「アンニュイ」の1つ目の意味は、「けだるい・退屈」で、倦怠感を表現しています。 肉体的な疲労で元気がないというのではなく、「気分が晴れない」「やる気が起きない」というような気持ちの面で感じているマイナスの気持ちが「元気がない」と見てわかるように表面に現れているというイメージです。

「アンニュイ」の語源はフランス語の「Ennui」

「アンニュイ」の語源は、英語であると思われがちですが、フランス語の「Ennui」です。 フランス語の「Ennui」は「物憂いげな様」「けだるい様」で、退屈そうにしている様子や、めんどくさそうにしている様子を言い表しています。 つまり、フランスで「Ennui」という言葉を使用するとマイナスな意味となります。

「アンニュイ」の文学での意味と使い方

19世紀末のヨーロッパの風潮である精神的倦怠期

文学の世界では「アンニュイ」は19世紀末のヨーロッパの風潮を表す「倦怠感」「倦怠期」などを指します。 これから紹介するファッションでの「アンニュイ」の使い方とは大きく異なるので、注意してください。

アンニュイな風潮が生まれた歴史的な背景

19世紀末ということで「世紀末」という一つの時代のピリオドが人々の生活への疲れ、産業革命による生の空虚などが影響しています。 この風潮が近代のフランス文学に大きな影響を与えています。

「アンニュイ」のファッション業界での意味と使い方

「アンニュイ」のもう一つの意味は「神秘的・ミステリアス」

「アンニュイ」のもう一つの意味は「神秘的・ミステリアス」です。 日本でカタカナ語として「アンニュイ」を使用する場合は、「神秘的である」「落ち着いた雰囲気である」というようにポジティブな意味合いで使用されます。 現代の日本の若者が「アンニュイ」と言った場合は、ほとんどこの意味で使っていると考えて間違いないでしょう。

「アンニュイな雰囲気」は褒め言葉

日本では「アンニュイ」は「アンニュイな雰囲気」というように主観的な観点で使用されます。 「アンニュイな雰囲気」とは具体的に

  • 色気がある
  • 色白
  • ミステリアスで知りたくなる
  • 儚げで守りたくなる
  • クール

というような独特の落ち着いた雰囲気のことをいい、「アンニュイな雰囲気」は褒め言葉になります。

「アンニュイな髪型・メイク」は「儚げでオトナの雰囲気のある髪型・メイク」

「アンニュイ」は、美容業界でも使用される言葉です。 「アンニュイな髪型」「アンニュイなメイク」は、どこが儚げで大人っぽい雰囲気の髪型やメイクのことをいいます。 例えば、髪型でいうと

  • 黒髪でロングヘア
  • パーマなどでラフにしたヘアスタイル

というように、ミステリアスな透明感のある雰囲気のある髪型のことをいいます。 「アンニュイなメイク」は、

  • 色素が薄く見える明るい色のベースメイク
  • アイランインはひかない、もしくはぼかすように
  • アイシャドウは暗めor赤やピンクといった暖色系

というように、濃くアイシャドウをぬったり、バサバサなつけまつげをつけるようなメイクではなく、ナチュラルでぼんやりとしたセクシーさがあらわれたメイクのことをいます。

「アンニュイ女子」「アンニュイ男子」は儚い雰囲気を醸し出す男女

「アンニュイ女子」「アンニュイ男子」は、「アンニュイな雰囲気がある人 」で、いきいきと活力にあふれる人とは正反対の人のことをいいます。 つまり、「儚い雰囲気を醸し出す男女」をそれぞれ表現した言い回しで、「アンニュイ」は男性に対しても、女性に対しても使用できる言葉ということになります。

「アンニュイ」をネガティブな意味で使用する場合も

「アンニュイ」という言葉は、日本ではポジティブな意味合いで使用されることが多いですが、ネガティブな意味合いで使用されることもあります。 例えば

  • アンニュイな表情だけど、何か嫌なことでもあったの?
  • 今日はなんだかアンニュイな1日だったな・・・

というように、なんとなく暗い雰囲気や気怠そうといった表現としても使用されます。

「アンニュイ」の例文

例文 「アンニュイ女子は儚げなところが放っておけない気にさせられる」 「彼女は恋人と別れてからアンニュイな雰囲気が出ている」 「彼はどちらかというとアンニュイな顔つきをしている」 「来週はアンニュイをテーマに撮影をすることになっている」 「小松菜奈風アンニュイメイクに挑戦してみた」 「黒髪にしてからアンニュイさが自然と出るようになった」

「アンニュイ」の類語・言い換え表現

「退屈」

「退屈」は「たいくつ」と読みます。 「退屈」の意味は「当面することがなく、時間を持て余すこと」または「あきて、嫌になること・興味が持てないこと」をいいます。 相変わらずの状況が続き、飽き飽きとしてしまうことで出てくる気怠いと思う感情や雰囲気に対して「退屈」という表現を使用します。

例文 「毎日同じことを繰り返しているだけの毎日に退屈をしていた」 「子どもは静かな環境だとすぐに退屈をして、騒ぎ出してしまう」 「あまりの長編に次第に集中力がなくなり退屈になってしまった」

「倦怠」

「倦怠」は、「けんたい」と読みます。 「倦怠」の意味は「飽きて嫌になること」「心身が疲れてだるいこと」です。 同じ物事が長く続いて飽きてしまう・嫌気がさしてしまうという意味や、だるさを感じるというような身体の調子の悪さを表現する言葉です。 また、「やる気がでない」「集中力」がもたないといった精神的に「だるい」と感じてしまう症状も「倦怠感」などと表現されます。

例文 「交際を初めて、3年が経ったところで倦怠期に入り気づけば自然消滅をしていた」 「日々に倦怠を感じていたので、仕事を休み思い切って旅に出ることにした」 「朝目覚めると全身の倦怠感があり、熱をはかると高熱が出ていたので病院へ行くことにした」

「無為無聊」

「無為無聊」は「むいぶりょう」と読みます。 「無為無聊」は「無為」という言葉と「無聊」という2つに言葉を組み合わせた言葉です。 「無為」は、「自然のままで作為的でないこと」「変化しないもの・自然」という意味であり、「無聊」は「退屈で気が晴れない・楽しめない」という意味があります。 つまり、「無為無聊」は「何かつまらないものによって退屈だと感じること」を意味する言葉であるということになります。

例文 「長時間の会議に社員一同、無為無聊となり集中力を欠いていた」 「毎年行き先も変えずに無為無聊な家族旅行に行くことが苦痛だった」 「無為無聊を感じているなら新しいことに挑戦してみるべきだ」

「憂鬱」

「憂鬱」は「ゆううつ」と読みます。 「憂鬱」とは「気が晴れ晴れしないこと」を指します。 「憂鬱」も「アンニュイ」の類語となります。

例文

  • 今日は雨だから、なんとも憂鬱だ。
  • 明日はあの豚野郎と面談があるので、憂鬱なのだ。

「アンニュイな雰囲気」の類語は「物憂げ」「憂い含んだ」

「アンニュイな雰囲気」の類語は「物憂げ」「憂い含んだ」です。 ・「物憂いげ」 「物憂げ」は「ものうげ」と読みます。 「物憂げは、「物憂い」という言葉に接続詞の「げ」を付けた言葉で、「なんとなく気がふさいで憂鬱な・けだるい雰囲気」であることを表現している言葉です。

  • 「憂い含んだ」

「憂い含んだ」は、「うれいをふくんだ」と読みます。 「憂いを含んだ」の意味は「心を痛めているような・心配をしているような様子」です。

例文

  • 物憂げに座っている彼女から目が離せなくなっていた
  • 写真に写っている彼は、いつもとは違い物憂げな表情をしていた
  • 物憂げな横顔はとても素敵でした
  • 憂いを含んだ表情をしていた彼女に思わず声をかけた。
  • 憂いを含んだ眼差しで彼を見つめていた。
  • 今日のメイクのポイントは憂いを含んだ艶っぽい目元です。

「アンニュイ」の対義語

「熱中」

「熱中」の意味は「ある物事に夢中になること」です。 他のことを忘れて、1つの事に心を注いでいる様子を言い表した言葉です。

例文 「食事や寝ることを忘れてしまうこど仕事に熱中していた」 「謎を解明するためにとにかく研究に熱中していた」 「彼女が今まで何かに熱中している姿を見たことがなかったので驚いた」

「没頭」

「没頭」は「何もかも忘れて、ある物事に熱中すること」を指します。 「没頭」は、「精神的に憂鬱で何も集中できない様子」を表した「アンニュイ」の対義語となります。

例文

  • 彼は仕事を疎かにし、趣味に没頭した。
  • 没頭することがなく憂鬱な若者がたくさんいる。

「活発」

「活発」の意味は「元気で勢いのよい様子・勢いよく盛んである様子」です。 「元気のない儚げな様子」を言い表した「アンニュイ」とは反対に、「行動活動などが生き生きとしている様子」を「活発」と表現します。

例文 「幼い頃からよく活発な子だと言われて育ってきました」 「この学校ではクラブ活動が活発に行われているところが魅力だ」 「○○さんは2019年から女優業を活発に行っていく方針である」

「アンニュイ」の英語

ennui

フランス語「ennui」が語源の「アンニュイ」は、英語でもそのまま「ennui」で使うことができます。 英語「ennui」も「倦怠」「倦怠期」というニュアンスになります。 「アンウィー」と発音します。イントネーションは「ア」にかかります。

Many Japanese husbands and wives in their forties are at the stage of ennui in married life.

多くの40代日本人夫婦は結婚生活で倦怠期の状態にある。

get bored

もっと簡単に「倦怠」を「get bored」と表すこともできます。

They got bored with each other.

彼らは倦怠期にさしかかった。

↓ ビジネスパーソンにおすすめの英会話教室・オンライン英会話に関してまとめましたので、興味のある方はぜひご覧ください。

ビジネス英語を本気で学びたい人に絶対にオススメの英会話教室を紹介!

WURK

まとめ

「アンニュイ」という言葉について理解していただけましたか? ✓「アンニュイ」の意味は「けだるい・退屈」「ミステリアス・神秘的」 ✓「アンニュイな雰囲気」は褒め言葉として使われる ✓「アンニュイ」をネガティブな意味で使用する場合もある ✓「アンニュイ」の類語は「倦怠」「退屈」など

オススメの記事

「期待に応える」の意味と使い方、類語、「期待に添う」との違い

WURK

「近日中」に今日・当日は含む?正しい意味とビジネスでの使い方、読み方、類語を紹介!

WURK

「御礼申し上げます」の意味とメールでの使い方、読み方、類語、例文、英語表現

WURK

「取り急ぎご報告まで」は上司には失礼?意味と正しい使い方、返信の仕方、英語表現を解説!

WURK

「ご厚志」の意味と読み方、お願い・お礼・紹介の仕方、「寸志」との違い

WURK

「ください」と「下さい」の違いと使い分け

WURK

「なるほどですね」は失礼?正しい敬語変換とビジネスでの使い方を解説!

WURK

「たらしめる」の意味とは?使い方や漢字、言い換え、英語表現を解説!

WURK

「ささやか」の意味と漢字は?正しい使い方、類語・言い換え、英語表現も紹介

WURK

「所存です」の意味と使い方!「存じます/次第です」との違い、英語も紹介

WURK

「大変申し訳ございません」のビジネスの使い方!類語や言い換え、英語表現も紹介

WURK

「申し訳ございません」の意味と使い方!「申し訳ありません」との違い、英語も紹介

WURK

「不躾なお願い」を使うと失礼?正しい意味と使い方!類語や英語も紹介

WURK

「ご参考までに」の意味とビジネスでの使い方、敬語、類語、英語表現も!

WURK

「となっております」は間違い?正しい用法とビジネスでの使い方を解説!

WURK

「当職」の意味と弁護士や税理士の使い方、「小職」との違い、類語、英語表現

WURK

「滅相もない」 の意味と敬語、謙遜の使い方、類語「とんでもない」との違い、英語表現も

WURK

トレンド

カテゴリーランキング

  1. TOP
  2. 日本語
  3. カタカナ語
  4. 「アンニュイ」の意味とファッションでの使い方、語源、類語・対義語、英語表現