「レギュレーション」という言葉をご存知でしょうか?聞いただけではパッと意味が出てこないという方も多いのではないでしょうか。今回は、「レギュレーション」の意味と使い方を解説します。また、「レギュレーション」と似た意味で使用されている「ルール」との違いや、言い換え表現も紹介しますのでぜひ参考にしてください。
「レギュレーション」の意味は、「規則・禁止事項」です。 例えば、「○○をしてはいけない」という守らなければいけない制限や禁止事項を「レギュレーション」といいます。 「決まりごと」という意味合いでは「ルール」と似ていますが、すべての決まりが「レギュレーション」に当てはまるわけではありませんので注意が必要です。 「レギュレーション」は法律的な力が強いため、破ってしまうと罪にとらわれるようなことに対して使用されることが多い言葉です。
「レギュレーション」の語源は、英単語の「Regulation」です。 「regulation」は、「取り締り」「規制」「規則」「規定」という意味のある単語です。 この単語の由来はラテン語からきていて、「支配する」「厳密な決めごと」というニュアンスが含まれています。 動詞は「regulate」で「〜を規制する」という意味になります。
It is against a city regulation to park on this street.
この通りに駐車するのは条例違反です。
Europe might need to regulate the number of refugees they accept.
ヨーロッパは彼らが受け入れる難民の数を統制する必要があるかもしれない。
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「レギュレーション」は、一般的に「社内規定」や「就業規則」などの意味で使用されることがほとんどです。 「レギュレーション」は、必ず守らなければいけない規則という意味合いで「社内規定」や「就業規則」などにたいして「レギュレーション」と使っている企業も多く、現代では一般的なビジネス用語として使用されます。 また、「レギュレーション」は業種によってニュアンスの違いがあります。 「レギュレーション」の業種別の違いについては後述しますので、そちらを参考にしてください。
「ルール」は、「規則」や「統治」という意味のある言葉です。 以前から行われてきたおりや、習慣のようになっている事柄といった「決まりごと」のことを「ルール」といい、社会で生活していく上で「秩序や機能を維持するために定められているもの」です。 例えば、スポーツを行う上でのルールなどのように、物事を上手く進ませるための決まりごとなどを「ルール」といいます。
「ルール」と「レギュレーション」は、守らな切ればいけない決まりを表現している言葉であるという点においては、同じ意味をもつ言葉ですが、微妙なニュアンスの違いがあります。 「ルール」は、「家族とのルール」「友達とルールを決めた」というように「決まりごと」というニュアンスで使用されることが多く、日常的にも幅広く使われている言葉で、破っても法で裁かれることはありません。 一方「レギュレーション」は上述したように、法律的な意味合いが強いため破ってしまうと罪に問われてしまう可能性があります。 「レギュレーション」は「ルール」よりも厳格なイメージであるということを頭に入れておくとわかりやすいでしょう。
英語でも「rule」と「regulation」は同じように使い分けられています。 英語でも、というより、英語での使い分けがそのまま日本語のカタカナ語にも影響しています。 英語では「rules and regulations」という言い回しがよく使われます。「規約」という意味です。 ちなみに「regulations and rules」とはしないと注意してください。
IT・WEB制作分野における「レギュレーション」は、アプリ政策やweb政策をするうえでサービスの品質管理を目的として定められている設定や設計内容のことをいいます。 製作をしていくうえで細かなレギュレーションを定めておくことにより、一定の品質を維持し続けることができます。
医療の世界では、「ダウンレギュレーション」という形で使用されます。 「ダウンレギュレーション」は薬の投薬などの刺激によって神経の伝達を弱める調節のことをいいます。 例えば、アルコールの過剰摂取など過度な刺激により、神経伝達物質やホルモンなどへの応対が低下することを「ダウンレギュレーション」といいます。 日本語では「下方抑制」とも言われます。
「建築設計」における「レギュレーション」とは、建設節設計を行ううえで守るべき基準やマニュアルのことをいいます。 建設を行う都市や地域によって、高さの制限があったりその場所によって異なる安全基準があります。 建設において、そういった建築設計の規定を「レギュレーション」といいます。 また、企業全体で統一された店舗設計基準のマニュアルも「レギュレーション」になります。
「スポーツ」におけるレギュレーションは「試合や大会の決まりごと」のことをいいます。 例えば「サッカーは手を使ってはいけない」というのは、スポーツの「ルール」になりますが、「レギュレーション」は「その競技を運営するにあたっての規則や規定」のことをいいます。
F1における「レギュレーション」は、 競技の規約である「スポーティング・レギュレーション」 技術の規約である「テクニカル・レギュレーションン」 があります。 F1では、できるだけ健全にレースを行うために例えば使用していいエンジンの種類が決められているなど守るべき規定があり、レギュレーションを破ってしまうとペナルティを課せられてしまいます。 F1におけるレギュレーションは、技術の進歩による危険性を回避するために頻繁に改定されています。
ゲームにおける「レギュレーション」は、ゲームのルールやアミューズメント施設を利用するさいの「ルール」を意味していることがほとんどです。 単に、「ルール」と言い表す場合もありますが、参加する人数が多い場合など公的な意味合いを強めたい場合など、厳格なルール厳守が求められる場面で「レギュレーション」を使用します。
「遊戯王」「ポケモンカード」は、それぞれのカードゲーム公式のルールに沿って遊びを楽しむものですが、基本的な「遊び方のルール」とは別に公式のイベントなどで行われる競技プレイ用の特別なルールを「レギュレーション」といいます。 つまり、家庭で楽しむような場合は「ルール」で、たくさんの人があつまる大会では「レギュレーション」と呼ばれる特別な大会での決まりを守らなければいけないということです。
「ロゴデザイン」のレギュレーションは、「ロゴを使用するにあたって守るべきのルール」のことをいいます。 「ロゴ」を印刷したりなど使用する場合に、作者の思い描くイメージや意図を壊してしまうことがないように、色味を指定したり、縦横の余白を指定するといった使用上の決まりが「レギュレーション」です。
「レギュレーション」は民泊などにおいては、「ハウスルール」と同じ意味で使用されます。 「ハウスルール」とは、泊める側が宿泊する人にたいして守ってもらいたい決まりごとのことをいいます。 例えば、「土足で家にあがらない」「禁煙」というようなゲストとのトラブルを未然に防ぐためのルールをさしています。
「規則(きそく)」は、「行為や事務手続きなどが、それに基づいて行われるようになった事柄」または「物事の秩序」のことを言います。 人の従うべき準則で、文章によって規定されたものが「規則」にあたります。 例文
「法令(ほうれい)」とは、「法律」と「命令」のことで、条例や規則などを含めて表現していることもあります。 一般的に、「日本国憲法」や「最高裁判所規則」「訓令」とったものを「法令」といいます。 例文
「規定(きてい)」は、「物事を一定の形に定めること」をいいます。 つまり、「法令の条文として定める」など「決まりごとやその内容」を「規定」といいます。 例文
「レギュレーション」という言葉について理解していただけましたか? ✓「レギュレーション」の意味は「規則・禁止事項」 ✓「レギュレーション」の意味は「規則・禁止事項」 ✓「レギュレーション」は「ルール」に比べ法的な意味合いが強い ✓「レギュレーション」は業界によって様々な意味をもつ など