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「ディスる」の意味は?何の略?類語・ディスる人の心理・英語も解説!

「ディスる」という言葉をご存知ですか?「ディスる」という言葉は「悪口を言う」「バカにする」といった意味合いで2000年代に入り使用されるようになった比較的新しい言葉であると言えます。今回は、「ディスる」という言葉の意味や使い方を紹介します。あまりいい意味の言葉ではないので、間違ったつかいかたをしてしまうことがないようしっかりと理解して使用しましょう。

「ディスる」の意味

「ディスる」の意味は「相手を否定する・侮辱する」

「ディスる」は「相手を否定する・侮辱する」という意味で使用される言葉です。 自分自身に対してではなく、自分以外の対象を悪いように言うことを「ディスる」といいます。 日本では2,000年代後半以降「対象となるものを見下して、はじかしめたり、名誉を傷つけるような発言をすること」を、「ディスる」と表現するようになり、主にインターネットで使用されるインターネットスラングとして認識されていました。 今では若者を中心に、日常会話でも多くの人が使用する言葉となっています。

「ディスる」は「ディスリスペクト」の略

「ディスる」の語源は、英語の「disrespect」(ディスリスペクト)です。 「disrespect」は、「尊敬」「重んじる・敬う」という意味の動詞である「respect(リスペクト)」という単語に、「不」の意味がある「dis」をつけた単語です。 「ディスる」は「無礼なことを言う・軽蔑をする」という意味のある動詞である「ディスリスペクト」を略したもので、「disる」と表記されることもあります。

「リスる」は誤用

「ディスる」は、英単語の「ディスリスペクト」を略したものであるため、侮辱したりバカにするといった意味合いで「リスる」と使用することは誤用となります。 「リスる」とは、「respect(リスペクト)」の略で、「respect」は「尊敬する・敬う」という意味のある英単語です。 つまり、「リスる」は「ディスる」の反対の言葉で「相手を尊敬する」という意味の言葉になります。

「ディスる」の語源

「ディスる」は「ディスカウントする」の略ではないので注意

「ディスる」を「ディスカウントする」の略と解釈し、使用してしまうと意味が通じなくなってしまうので注意しましょう。 「ディスカウント」とは「値引きをする」という意味の単語で、一般的に「ディスカウント」という言葉は略さず「レジにて表示価格より三割ディスカウント」というような使い方をします。 したがって、「ディスる」は「値引きをする」という意味で使用される言葉ではありません。

「ディスる」の語源は外国のヒップホップ

「ディスる」という言葉の語源は、外国のヒップホップにあります。 外国のMCによるラップを乗せた音楽形態であるヒップホップミュージックで、ラッパーが有名人や他のミュージシャンをバカにしたり、批判するような内容の歌詞を歌ったことから広まりました。 日本ではあまり見られませんが、海外では相手を侮辱し挑発するようなラップを「diss」といい、侮辱されたラッパーが批判し返すことを「beef」といいます。

「ディスる」の使い方

日本ではテレビ番組「リンカーン」の影響で広まった

元々外国で使用されていた「diss(ディス)」という言葉が日本で広まったきっかけは、TV番組「リンカーン」の影響で広まりました。 「リンカーン」というバラエティ番組内の企画で、練馬を中心に活躍していた「練マザファッカー」というヒップホップ集団の面々が頻繁に「ディスる」というワードを使用していたことが「ディスる」という言葉を浸透させるきっかけになったと言われています。

「ディスる」は人をバカにしたり悪口を言うこと

「ディスる」という言葉は「人をバカにしたり悪口を言う」という場面で使用されます。

  • ディスってる
  • ディスった
  • ディスられる
  • ディスられた
  • ディスって

といったように、自分が対象物をバカにしたり侮辱する場合は「ディスった」「ディスって」などと使用して、反対に自分が批判された場合は「ディスられる」「ディスられた」というように使用します。

「ディスる」は人以外の物にも使用さえれる

「ディスる」という言葉は、人以外の対象にも使用することができます。 例えば、使用している製品の性能が悪いといった場合に、「これは使えない」と文句を言うことを「ディスる」といいます。 その他にも、「このお店の料理は美味しくないから行かないほうがいいよ」などと悪い印象をあたえるような事を言うのも「ディスる」と表現することができます。

いい意味では使われないので使用する相手に注意

これまで説明してきたように、「ディスる」は良い意味で使用される言葉ではありませんので使用する相手に注意する必要があります。 親しい友人間で、「ディスる」という言葉を使うことはあっても、かしこまった場面で目上の人に使用したりするのにはふさわしくありません。 例えば、「それはよくないから注意したほうがいいよ」と注意を促されたといった場合に、悪口を言われたと感じ「ディスられた」などと表現するのは、自分のためを思って注意してくれた人に対してとても失礼です。 そもそも人や物を侮辱したりバカにする表現は、人間関係を築いていく中で避けるべきであると言えるでしょう。

「ディスる人」の心理

「ディスる人」とは、よく人のことを見下してバカにしたり相手を否定するような発言をしてしまう人のことをいいます。 では、よく人を「ディスる人」にはどのような心理があるのでしょうか。

「ディスる人」の心理①自分自身に自信がない

よく人をディスってしまう人の心理の一つに「自分自身に自信がない」ということがあげられます。 「自分は他人よりも劣っている」という劣等感から、他人を見下しバカにすることで優越感を感じようとしてしまう心理が働いているのではないかと考えられます。 例えば、「○○さんは本当に仕事が遅いよね。私はもう終わったけど」というような具合に、他人をディスり相手より優位に立とうとしてしまう傾向があります。

「ディスる人」の心理②承認欲求が強い

承認欲求の強さ」から、何かにつけて他人をディスってしまう人もいます。 「自分のことを認めてもらいたい」と強く思うあまり、無意識のうちに自分と違う考えや価値観の人を否定するような発言をしてしまうのです。 この場合は、感情が優先するあまり思っていることをすぐに口に出してしまうため、本人に「ディスっている」という感覚がない場合も多いです。

「ディスる人」の心理③負けず嫌い

よく人をディスる人には「負けず嫌い」の人が多く、「誰にも負けたくない」という強い気持ちから、自分より成功している人や幸せそうにしている人のあら捜しをしてディスってしまう傾向があります。 例えば、「あの子はかわいいけど性格悪そうだよね」といった見た目がいい人に対してディスることも、自分より優れた容姿をもっている相手に対しての嫉妬心の現れとも言えます。 つまり、よく他人をディスる人には、自分が一番優位な位置にたっていたいという心情があるのです。

「ディスる」と「いじる」の違い

「いじる」の意味は「茶化すこと」「からかうこと」

「いじる」は「面白半分に茶化したり、からかったりすること」を言います。 「ディスる」は相手の「悪口を言う」という感覚ですが、「いじる」は相手の欠点をあえて笑いにするような言い方をすることをいいます。 つまり、「いじる」にはユーモアがあるということであり、例えば「背が低いことをいじる」というような使い方をします。

「いじる」も「ディスる」になり得る

「いじる」と「ディスる」には微妙なニュアンスの違いがありますが、「いじる」と「ディスる」は紙一重であると言えます。 発言した人が「いじる」つもりで笑えるような発言をしても、言われた本人が不愉快な思いをしたり傷ついてしまうようであれば、それは「ディスる」になります。 また、いじるつもりでも「本人がいない影でこそこそ話すのは陰口」となります。 自分自身に悪気がなく、その場で笑いが生まれたとしても相手は傷ついてしまっている可能性もあるますし、トラブルになってしまうこともあるので、発言には十分注意しましょう。

「ディスる」の類語

侮辱する

「侮辱する」は「ぶじょくする」と読みます。 「侮辱する」とは、相手を見下し、言動や動作などによって恥ずかしい思いをさせることをいいます。 例文

  • 一生懸命に努力している人を侮辱する行為は決して許されない
  • 売れる前は、人前で歌うたびにこんな歌が売れるわけがないと侮辱されていた
  • 注意喚起しているだけであって、決して君を侮辱しているわけではありませんよ

バカにする

「バカにする」は、「相手を自分よりも劣ったものとみなして愚か者のように扱うこと」をいいます。 例えば、相手を不愉快な気分にさせて喜ぶことを「人をバカにしている」と表現します。 例文

  • 人をバカにしてばかりいるとそのうち痛い目にあいますよ
  • 今まで自分をバカにしてきた人たちを見返したいという気持ちで働いている
  • 彼女は彼の発言をバカにするように鼻で笑った

「ディスる」の反対語

リスペクトする

「リスペクト」の意味は「尊敬すること、相手を重んじること」です。 尊敬とは価値あるものに価値を認めること、心服し敬意を表すことです。 また、芸術分野では尊敬の意味だけではなく「尊敬しているから影響を受ける、受けた」といった意味もあります。 これは「価値を認める」といった部分に通ずることですが「価値を認め尊敬し、影響を受ける」ということです。 例文

  • 彼の誰に対してもはっきり物を言うところをリスペクトしています
  • 限定品俺の分もゲットしてくれたの?まじリスペクト
  • 彼女に対しての感情はリスペクト以外の何物でもない

「リスペクト」の正しい意味と使い方、類語はオマージュ?英語表現も

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オマージュ

「オマージュ」は「尊敬、敬意」という意味を持つフランス語です。 最近では、パロディ的な意味で「オマージュ」が使われています。 「尊敬し手本としていたために、似たような作風になった作品」という意味で「オマージュ」と言われていました。 それが尊敬していなくても、元ネタがわかる作品で改変されたものや似通わせたものを「オマージュ」と呼ばれるようになりました。 主に、芸術作品や映画などに対して使われています。 例文

  • 彼の作品は、とある芸術家のオマージュ作品がよく見られる
  • 彼女は日本映画の大ファンで、日本映画のオマージュ作品をよく制作している
  • オマージュってある意味パクリだよね

敬服

「敬服」は、「けいふく」と読みます。 「敬服」の意味は「尊敬の念を抱いて従うこと・感心をすること」です。 「敬服」は、日頃から相手に対して感心し、尊敬の気持ちを抱いていることを表現した言葉です。 例文

  • 彼女は何に対しても真摯に取り組む彼の姿に敬服の念を抱いていた
  • 彼がなぜあんなに敬服されているのか私には理解できない

「ディスる」の英語

語源「disrespect」だと「...を軽蔑する」というニュアンス

「ディスる」は英語「disrespect」が語源です。 「disrespect」は名詞だと「無礼、失礼」という意味で、動詞だと「...を軽蔑する」という意味になります。 「悪口を言う」というニュアンスとは少し違うので注意しましょう。

「ディスる」と同じように使うスラング「diss」

「disrespect」から生まれた米国スラングに「diss」があります。 「diss」は日本語の「ディスる」と同じで「...に文句をいう」というニュアンスです。

Don't diss me, man!

おれのことディスるんじゃねーよ!

「非難する、文句を言う」は他にも「complain about」「criticize」など

「diss」以外にも「文句を言う」には、

  • complain about...
  • say bad things about...
  • slander...
  • abuse...
  • speak ill of...

「behind his back」などを目的語のあとにフォローさせると「陰口をいう」という意味になります。

Many people criticize him behind his back.

たくさんの人が彼の陰口を言っている。

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まとめ

「ディスる」という言葉について理解していただけましたか? ✓「ディスる」の意味は「相手を否定する・侮辱する」 ✓「ディスる」は「ディスリスペクト」の略 ✓「ディスる」は人をバカにしたり悪口を言うこと ✓「ディスる」は人以外の物にも使用される   など

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