「多種多様」の意味は「種類や性質がさまざまであること」です。「多種」は「種類が多いこと」、「多様」は「さまざまなようすであること」を意味し、「種」と「様」のそれぞれに「多」を添えて意味を強めた言葉です。類語には「千差万別」があります。
「多種多様」の読み方は「たしゅたよう」です。 「多」は音読みで「タ」、「種」は音読みで「シュ」、「様」は音読みで「ヨウ」と読みます。
「多種多様」の意味は、「種類や性質がさまざまであること」です。 とても同一とは扱えないほど、さまざまな種類や性質があることを「多種多様」といいます。
「多種多様」は、「多種」と「多様」という二つの熟語を組み合わせてできています。 「多種」は「種類が多い」という意味です。 「多様」は「様々な種類があること・変化に富んでいること」という意味です。 したがって、「多種多様」は同じ意味のある言葉を重ねることで「通常よりも沢山の種類・様子がある」ということを言い表わしている四字熟語であるといえます。
「多種多様」は、「多種多様な○○」という形で使用することができます。 例えば「多種多様な人々」は、「年齢・性別・国籍は勿論のこと、色々な考え方をもった様々な人がいる」ということを言い表わした言葉です。 ビジネスシーンなら、例えば「多種多様な商品」「多種多様なお客様」というように、沢山の種類の商品を取り揃えていることや、色々なタイプのお客様に対応していることを言い表すことが多いです。
例文
「多種多様」は「多種多様だ」「多種多様である」という終止形で使用することもできます。 「〜は多種多様だ」「〜は多種多様である」というように使用します。 「である」は、断定の助動詞「だ」の改まった言い方です。 「である」は、論文などかしこまった文章で使用されることが多いです。
例文
「多種多様」は「多種多様に○○する」というように、副詞的に使うこともできます。
例文
「多種多彩」は「たしゅたさい」と読みます。 「多種多彩」の意味は「物事の種類が多く、変化に富んでいること」 「美しいものが多くあること」を言い表す四字熟語です。 「多種多様」と同じく「種類が沢山あること」を言い表す四字熟語ですが、「多種多彩」には「多彩」という熟語が使われていることから「種類が多くで賑やかな」というニュアンスがあります。
「三者三様」は「さんしゃさんよう」と読みます。 「三者三様」の意味は「やり方や考え方などが、人それぞれで違うこと」です。 考えや性格・やり方などは、人によってそれぞれ違っていることを言い表す四字熟語です。 「三者三様」は意見や証言の食い違いなどで、別々の趣旨の発言がされたときなどに使われます。 それ以外にも、魅力や欠点などと、人と人との色々な違いを言い表します。 人の考えや、やり方に対して使用する四字熟語であり、「多種多様」のように「色々な種類がある」という意味では使用されません。
「千差万別」の読み方は「せんさばんべつ」です。 「千万」とは「きわめて数が多いこと」という意味の熟語です。 「差別」とは「異なること」という意味の熟語です。 この場合は「差をつけて不当に扱う」という意味ではありません。 「千差万別」で「それぞれが様々に異なっていること」を言い表す四字熟語になります。 種類がいろいろとあり、違いもそれぞれあることを指します。 物の種類や形態、品質などを指したり、また出来事の内容やタイミング、それに対する人の思い方などが異なることを言い表すことができます。
「十人十色」は「じゅうにんといろ」と読みます。 「十人十色」の意味は「人の好むところ、思うところ、なりふりなどが一人一人みんな違うこと」です。 十人いれば、十通りの考えや嗜好があるという意です。 「十色」の「色」は、思想・性格・趣味・嗜好などを表しています。 考え・好み・性質などが、人によってそれぞれに異なることを表します。 ”人によって異なる”ということを表現したい場合に「十人十色」という四字熟語を使用することができます。 「多種多様」とは異なり、人に限定して使用する四字熟語です。
「種々様々」の読み方は「しゅじゅさまざま」です。 「種々様々」の意味は「色々なことがあり、それぞれ異なっていること」です。 「反応は種々様々である」「種々様々の意見が上がった」などと使います。 「多種多様」と同じ用に、「種々様々な意見が集まる」などと使うことができます。
「種種雑多」は「しゅじゅざった」と読みます。 意味は「多くの種類が混在していること」です。 「種々雑多な職種の人が集まる」などと使います。 「多種多様」と意味は同じですが、多種多様には「混在している」というニュアンスはありません。 色々な種類が混ざっているということを伝えたい場合に「種々雑多」を使用します。
「有象無象」は「うぞうむぞう」と読みます。 「有象無象」の意味は 宇宙にある有形無形のすべて この世のどこにでもいる平凡で種々雑多な人々 です。 「多種多様」は、ネガティブな意味で使用されることはありません。 「有象無象」は、価値のない物や人の意にも使用することができるため、ネガティブな意味合いで使用されることもあります。
「多様」は「たよう」と読みます。 「多様」の意味は「様々な種類があること」「変化に富んでいること」です。 「多種多様」と「多様」は同義です。
「多岐にわたる」は「たきにわたる」と読みます。 「多岐」は「物事が多方面にかかわりをもっていること」です。 色々な面に関係があることを「多岐にわたる」といいます。 「多種多様」とは異なり、「種類が多い」というよりは「範囲が広い」という意味で使用されます。
「多種多様」の英語には「various」があります。 「various」は「多くの違う」という意味で、幅広く使うことができます。
He is dealing with various problems.
彼は多種多様な問題を扱っている。
「diverse」は「色々な種類の人や物事」「多様な」という意味で、「多種多様」の英語表現として一番しっくりきます。
A diverse group of people are working in the lab.
研究所では多種多様な人たちが働いている。