「種々」とは「種類が多い」という意味です。「しゅじゅ」「しゅしゅ」「くさぐさ」の3つの読み方があります。「種々の事情」「種々ご対応いただき〜」などとビジネスシーンで他の敬語表現と一緒に使うことが多いです。「種々」の同義語には「諸々(もろもろ)」があります。
「種々」の意味は「種類が多いこと」です。 品目がたくさんある様子や、様々な物事があることを指します。 「種々」自体は敬語ではありませんが、堅い語なので敬語表現と併用してビジネスシーンで目上の人に対して使うことができます。主に書き言葉で使います。
「種々」の読み方は「しゅじゅ」が一般的ですが、「しゅしゅ」「くさぐさ」と読む場合もあります。 発音は「しゅ↘じゅ」です。 「くさぐさ」は古文で使われている事が多く、現代文では「しゅじゅ」と読むことが多くなっています。 また「くさぐさ」といった発音から、植物に使われることも多くなっています。 同じ言葉を繰り返す際に使う「々」の記号は繰り返し符号とも言われています。 意味を強調するために使われ、「種類があること」を強調しています。
「侏儒」は「しゅじゅ」と読みます。 意味は「背丈が並外れて低いこと」「見識のない人をばかにして言うことば」です。 「種々」とは同音異義語となっています。
「種々」は「種々の◯◯」の形で使うのが定型句です。 主にビジネスシーンでは
などと使われることが多くなっています。 「種々の事情」を使う場合は多くの事情があるが明言出来ない時に使うことが多くなっています。 ビジネスメールや手紙などにおいて、いろんな諸事情によりといったことを説明する際に使います。 「種々の条件下」は専門的な言葉であり化学などにおいて用いられています。
例文
「種々」自体には敬意が含まれませんので、敬意を込めて使う場合は敬語と組み合わせます。 主に尊敬語である「ご」を用いて、目上の人に対して使います。 よく使われる言い回しには
などがあります。 ビジネスメールでもよく使われています。
例文
「色々」の意味は「種類がたくさんあること、あれこれと」です。 「色々」は「色(いろ)」が由来しています。赤・青・黄が混ざって他の色が誕生することから、色や状態が異なるものを「色々」と表すようになりました。 主に、「色々な◯◯」「色々と◯◯をする」「その他色々」と使います。 「色々な」は音が変化して「いろんな◯◯がある」と使われることもあります。 「色々」は話し言葉として使うことが多いので、ビジネスシーンや文書には不適切です。
例文
「種々」は「多くの種類があること」で、「様々」は「あれこれ異なっていること」という意味です。 「種々」と「様々」は同義語ですが、ニュアンスに違いがあります。 「種々」が種類の多さに重きを置いているのに対して、「様々」はそれぞれが異なっていることに重きがあります。 またビジネスシーンで用いる場合は「様々」の方がより堅い言葉になります。 それぞれが異なっていることを理解していることも含まれるため、多くの場面で用いられています。 「様々」も主に文章で使われています。
例文
「諸々」の意味は「多くのもの、さまざまなもの、いろいろなもの、多くの人」です。 「たくさんの、多くの」という意味で、数多い事柄やものごとを表します。 「種々」と完全な同義語となっています。 ビジネスシーンでもよく使われています。 主に何か理由を明かしたくないときや、物事を特定されたくないようなときに使います。 本当の事を言ってしまうと問題がある場合、言い難い内容の場合は「諸々」を使うようにしましょう。 また「諸々」は「諸般」とも言われます。 「しょはん」と読み、ほぼ同じ意味です。 ただ少々ニュアンスが異なり「諸般」には「あれこれと考え合わせて...」という意味合いが含まれます。 「諸々」よりも曖昧度が高く、マイナスな事柄を表す場合に使うことが多くなっています。
「数々」の意味は「たくさんの物」「数や種類の多いこと」です。 数え上げる数が多いことに用います。 「数々の課題」「数々の挫折」などと使います。 また「数々」を後にして「名勝負の数々」「伝説の数々」とも使います。
例文
「区々」と書いて「まちまち」と読みます。 意味は「ばらばらでまとまりがない様子」「それぞれに違いがあること」です。 主にひらがなで「まちまち」と使われることが多くなっています。
例文
「取々」は「とりどり」「とりとり」と読みます。 「大きな多様性を持つさま」を表し「それぞれ違っていること」「いろいろ」「あれこれ」といった意味があります。 現代ではあまり使われていません。
「種々」を含む三字熟語には「種々相」があります。 「しゅじゅそう」と読み、意味は「さまざまな状態や姿」です。 「人の種々相」「生活の種々相」などと使われています。 それぞれ状態や姿があることを表します。
「種々」を含む四字熟語には「種々雑多」「種々様々」があります。 「種々雑多」は「しゅじゅざった」と読みます。 意味は「多くの種類が混在していること」です。 「種々雑多な職種の人が集まる」などと使います。 「種々様々」の意味は「色々なことがあり、それぞれ異なっていること」です。 「反応は種々様々である」「種々様々の意見が上がった」などと使います。 上記で「種々」の言い換えとして紹介した「様々」は「多くの種類があること」という意味でしたが、名詞に付く「様々」は「それぞれ。各様。各種」という意味です。
「種々選択」といった言葉はありません。 正しくは「取捨選択」です。 「取捨選択」は「しゅしゃせんたく」と読みます。 意味は「悪いものや不用なものを捨て、良いものや入用なものだけを選び取ること」です。 「取捨」は「取ることと捨てること。入用なものを取り、不用なものを捨てること。選び取ること」を意味します。 「選択」は「えらぶこと。適当なものを選び出すこと。良いものを取り、悪いものを捨てること」を意味します。 単に複数から選ぶということではなく、多くの中から必要なものと不必要なものを選ぶという意味合いになります。
「種種御振舞御書」は建治2年に日蓮大聖人が述作した書物です。 読み方は「しゅじゅおふるまいごしょ」です。 『立正安国論』の二難、その後の佐渡流罪や身延入山にいたる過程について書かれています。 日蓮聖人の生涯を知る書物となっています。
「多種多様」は「たしゅたよう」と読みます。 意味は「種類や性質などがさまざまであること」です。 種類が多いことはもちろんのこと、状態や現象などが様々であることを表します。
例文
「千差万別」は「せんさまんべつ」「せんさばんべつ」と読みます。 意味は「さまざまに異なっていて同じではないこと」です。 多くの種類があるといいよりも、それぞれが異なっているということを表しています。
例文
「種々の」は英語で、
などで表現することが可能です。 「various」=「many different」と置き換え可能です。 「種々の事情により」は「for various reasons」になります。 または「due to unforeseen circumstances」などと言っても同じニュアンスが伝わります。「予期せぬ事情によって」という意味になります。
She left the school for various reasons.
種々の事情により、彼女は退学した。
副詞「種々」は「everything」で表現することが可能です。
Thank you for taking care of everything.
種々ご対応いただき、ありがとうございます。
いかがだったでしょうか? 「種々」について理解出来たでしょうか? ✔読み方は「しゅじゅ」「しゅしゅ」「くさぐさ」 ✔意味は「種類が多いこと」 ✔使い方は「種々の事情」「種々の条件下」など