「無間地獄」とは仏教用語で「大罪(五逆罪)を犯した者絶え間ない苦しみを受ける地獄」を意味します。「むげんじごく」と読みますが「無限地獄」と表記するのは誤りです。「むけんじごく」とも読みます。「無間」は絶え間なく続くの意、「地獄」は生前に悪事を働いた者が落ちて攻め苦しめられる所です。「阿鼻地獄(あびじごく)」とも。
「無間地獄」は「むげんじごく」と読みます。 「むけんじごく」とも読まれます。 「むげん」を「無限」にした「無限地獄」は誤用ですので注意しましょう。 意味は「絶え間ない苦しみを受ける地獄」です。 「無間」の意味は「絶え間ないこと」「ひっきりなしであること」です。 「地獄」の意味は「死後の世界のひとつで、生きているうちに悪いことをしたものが死後に罰を受けるために送られる世界」です。 ちなみに無間地獄には、64の目を持って火を吐く4由旬の鬼が18人います。これを獄卒(地獄の看守)と言います。 1由旬11〜14kmと言われているので、鬼の背丈が44km以上あることになります(何じゃそりゃ)。 しかも、この無間地獄では熱鉄の山を登らされたり毒や火を吐く大蛇に責めさいなまれたりします。舌を引っ張り出されて鉄釘で打たれたりします。 そんな無間地獄での刑期は約349京2413兆4400億年に当たるそうです。その間ずっと炎に焼かれ痛めつけられ苦しんでいなければいけないわけです。まさに地獄…。
「無間地獄」の語源は仏教語です。 仏教における「八大地獄」の中で最も恐ろしいとされる地獄が「無間地獄」です。 また「阿鼻地獄(あびじごく)」とも言います。 「五逆」「謗法」を犯した者が落ち、絶え間なく苦しみを与えられる場所です。 「五逆」は「五逆罪」のことで「父を殺す、母を殺す、聖者を殺す、仏身を傷付ける、僧の和合を破る」を指します。 「謗法」は「仏教の正しい教えを非難攻撃をすること」です。 ちなみにDJのアビーチ(Avicii)の由来は「無間地獄」です。 「無間地獄」と同じ意味を持つ「阿鼻地獄」を意味するサンスクリット語の「Avici」から来ています。
「無限地獄」は、一般的に「絶え間なく苦しい状況が続くこと」「大変な状況から抜け出せないこと」をたとえて使われています。 負の連鎖が続いてどうにもならない時に「まるで無間地獄だ」などと使います。 主な言い回しは
などなります。
例文
「無間地獄」の同義語は先ほども説明したとおり「阿鼻地獄」となります。 「絶え間なく苦しい状況が続くこと」といった意味での類語には
などがあります。 「負の連鎖」の意味は「悪い出来事が連続して起こること」「一つの物事が悪い方向にいったことで、他の物事も悪い方向にいく連鎖的な反応のこと」です。 「八方塞がり」の意味は「どの方法も塞がれており、手の打ちようがないこと」です。 陰陽道の「どの方向に向かってもすべての不吉の結果を招くこと」から転じています。 「泣きっ面に蜂」の意味は「悪い目に遭ってる時にさらに別の悪い目に遭うこと」です。 不幸や災難が重なることを指します。
例文
「無間地獄」の対義語には
などがあります。 「天国」の意味は「神様や天使などがいる天上の世界」です。 比喩的には「苦難のない場所」「心配のない環境」として使われています。 「幸甚」の意味は「何よりの幸せ」「この上ない幸せ」です。 「◯◯していただければ幸甚」の形でビジネスシーンでよく使われています。
例文
「無間地獄」の英語は「Avīci」です。 「地獄」を意味する一般的な英語は「hell」です。
いかがだったでしょうか? 「無間地獄」について理解出来たでしょうか? ✔読み方は「むげんじごく」 ✔意味は「絶え間ない苦しみを受ける地獄」 ✔「絶え間なく苦しい状況が続くこと」のたとえとして使う ✔類語は「負の連鎖」「悪循環」など