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「あいわかった」の意味と語源、使い方、類語、英語を例文つきで解説

「あいわかった」は「わかった」の改まった言い方で、「承知した」ということを丁寧にいう言葉です。現代ではあまり使用されることのない言葉ですが、時代劇などで耳にしたことがある人は多いのではないでしょうか。今回は「あいわかった」の意味と語源、使い方を解説します。「あいわかった」の類語も合わせて紹介しますのでぜひ参考にしてください。

「あいわかった」とは

意味

「あいわかった」は「わかった」の改まった言い方です。 「承知した」ということを丁寧にいう言葉です。 「よくわかった」「十分にわかった」という意味ではありません。 また、「お互いに理解した」という意味でもありませんので注意してください。 「あいわかった」を「はい、わかった」という返事で使用することもできません。

漢字

「あいわかった」の漢字は「相分かった」または「相判った」です。 「分かる」と「判る」の違いについては、下記の記事を参考にしてください。 ちなみに「あいわかる」の漢字には「相別る」もあるが意味が違うので注意です。 「相別る」とは「互いに別れる」という意味です。 離れ離れになるという意味で使用される言葉なので、「相別る」と表記してしまわないように注意しましょう。

接頭語「相」

接頭語「相」は2つの意味があります。 1つ目は「互いに」「一緒に」という意味です。 両者が同じ立場や関係であることを示します。 例えば「相棒」「相方」「相等しい」といった使い方です。 2つ目は「語調を整えたり、改まったニュアンスにする」です。 例えば「相成る」「相整う」「相済まぬ」といった使い方をします。 「あいわかった」の「あい」は後者です。 「わかった」の語調を整え改まったニュアンスに使用するために「あい」を付けています。

「分かる」「解る」「判る」の意味の違いと使い分け

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「あいわかった」の語源

「あいわかった」は古語です。 「あいわかった」という表現の由来は、日本に古くからある大和言葉です。 「大和言葉」は、日本古来からある言葉で「和語」ともいわれます。 「大和言葉」には、響きの美しさと奥深さがあるという特徴があります。 「相○○」という表現は、日本の古書である『古事記』『万葉集』『古今著門集 』などでも使われています。 「古事記」は最古の歴史書です。「古事記」の中では漢文で「相似たり」「相言わず」といった表現で使用されています。この場合の「相」は「互いに」という意味で使用されています。 また、古事記での「相」は「会う」という意味でも使用されていました。 「万葉集」や「古今著門集」では「相からかひて」など「語調を整えたり、改まったニュアンスにする」という意味で使用されています。

「あいわかった」の使い方と例文

返事で使う

「あいわかった」は、「侍言葉」または「武士言葉」と言われます。 「侍言葉」「武士言葉」は、方言で相手に言いたいことが伝わらないといった問題を解決するために武士の間で使用されていた共通の言語です。 武士の他にも身分が高い存在の人が使用していたと言われています。 「あいわかった」は、侍言葉で了承をした際に「あいわかりもうした」と使用されていました。 「相」が付く侍言葉には他にも「相願候」「相催候」などがあります。 「相」をつける編むらい言葉は「候文(そうろうぶん)」といわれる文章で使用されることが多いです。 候文とは主に手紙に用いられた文語体で、文末に丁寧の補助動詞「候(そうろう)」をつける文章のことをいいます。 「相願候」は「あいねがいそうろう」と読みます。 「強く願います」という意味です。「願う」を改まったニュアンスにする意味で「相」をつけています。 「相催候」は「あいもよおすそうろう」と読みます。 「相催」は「せきたてて集める」という意味で、軍勢を集めるということを改まったニュアンスにする意味で「相」をつけています。

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「あいわかりました」「あいわかりましたか」と使う?

「あいわかった」を丁寧語にすると「あいわかりました」となります。 「あい」+「わかる」+丁寧語の「ました」で目上の人に対して使用することができます。 目上の人に何かを言われて了承をしたときは「あいわかりました」といいます。 ただ、「あいわかりましたか?」と相手に問うような使い方はしません。

「あいわかった」の類語

「あいわかった」の類語・言い換えはかなりたくさんありますが、ここでは武士言葉を中心に紹介します。

わかり申した

「わかり申した」は「わかりもうした」と読みます。 「あいわかり申した」の「申す」は「言う」の謙譲語です。 相手に敬意を示し、丁寧に言う返事が「わかり申した」となります。 「わかり申した」も侍言葉で現代では使用されません。

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仰せのままに

「仰せのままに」は「おおせのままに」と読みます。 「仰せ」とは「言いつけ」「命令」の尊敬語です。 「ままに」は、ある動作や状態の存在を認めて、それに応じて次のことがなされる意を示します。 したがって、「仰せのままに」は「目上の人の言う通りにします」という意味になります。 目上の人の命令や言いつけなどを承知した・従うという返事として使用されます。

御意

「御意」は「ぎょい」と読みます。 「御意」の意味は「身分の高い人の考えや意見」です。 また、目上の発言への同意の返事として使用されることもあります。 この場合は「御意の通り」の略です。 「御意にござります」「御意にございます」で「同意です」になり、相手の意見を肯定することができます。

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「あいわかった」の英語

「あいわかった」の英語は数多く存在します。

  • I get it.
  • I got it.
  • Okay.
  • Understood.
  • I understand that.
  • All right
  • I see.
  • I see what you mean by that.
  • That makes sense.

などです。

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