「分かる」「解る」「判る」は、どれも「わかる」と読む同訓異字です。「分かる」の意味は、その事を理解や把握をして物事の内容をはっきりと捉えられることです。「解かる」の意味は、物事の理論や価値が理解できることです。「判る」の意味は、はっきりと見分けることができることです。例えば「数式の答えがわかる」の場合は「解かる」を使います。
▶︎「分かる」・・・モヤモヤしていた物事の筋道や事情が、はっきりとすること ▶︎「解る」・・・物事の理論や価値が、それであると理解できること ▶︎「判る」・・・物事を白黒はっきりつけること。しっかり区別すること
「分かる」が一般的に使われることが多い、一番汎用性が高い言葉です。 「解る」「判る」は「分かる」に置き換えることができるので、どれを使えばいいか迷った時は「分かる」を使いましょう。 また、「解る」「判る」の読み方は常用外漢字となっているので、正式な「わかる」の漢字は「分かる」となります。 私的なメールや手紙では「判る」や「解る」を使えますが、公式な場では「分かる」を使う必要があります。
「分かる」の意味は「事の筋道がはっきりする。了解される。合点がゆく。理解できる」です。 「分」という字は、「見わける。物事の程度や状態。別々になる。全体からわかれた一部」を意味します。 その事を理解や把握をして、自分のものにすること・物事の内容をはっきりと捉えられることを表します。 「分」を用いた言葉に「分別」があるように、頭の中でモヤモヤしていたことをきちんと整理することによって、はっきりとしたことを「分かる」と表します。「味が分かる」「音楽が分かる」「消息が分かる」などと言います。 他にも、相手の気持ちを察する場合にも「分かる」を使います。 「話が分かる」「気持ちが分かる」「冗談が分かる」などと言います。 また、『これ後で片付けておいてね〜』『分かった!』といったように返事としても使います。
例文
「解る」の意味は「物事の意味や価値などが理解できること」です。 「解」という字は、「物事の筋道や意味がはっきりとらえられる。解き明かすこと」を意味します。 そのものの価値が理解できること・物事がそれであると認識できることを表します。 「解」を用いた言葉に「解釈」「理解」「了解」があるように、物事の理論や価値が理解できることを「解る」と表します。 「意味が解る」「解りやすい解説」「正解が解る」「問題が解る」「授業が解る」などと言います。 このように、「解る」は知識を用いて考えを導き出すという場合に使います。 考えて認識できたというときに使うので、「解る」は「分かる」よりも表す範囲が狭くなります。 また、「解る」は「絵画の良さが解る」といったように芸術品に関しても使います。 「時間はかかったものの、やっと理解することができた」という意味です。
例文
「判る」の意味は「明らかになる。判明する」です。 「判」という字は、「はっきり見分ける。区別がはっきりする。疑わしいことに白黒をつける」を意味します。 事実が明らかになったこと・白黒がはっきりと決着したこと・真相が把握できたことを表します。 「判定」「判明」という言葉あるように、判断がつかなかったものをはっきりと見分けることを「判る」と表します。 「違いが判る」「犯人が判る」「真相が判る」などと言います。 他にも、ものの優劣や可否を見分けて決定することができた場合にも「判る」を使います。 「善悪が判る」「良し悪しが判る」「是非が判る」「性別が判る」などと言います。
例文
「わかる」を「理解る」と当て字して使われることがあります。 実際には、「理解る」を「わかる」と読むのは間違いです。 「理解る」という言葉は、初音ミクの「お前らに歌い手の辛さの何が理解るわけ?」というオリジナル曲からきています。 また、「刃牙(ばき)」というアニメでも「理解る」という言葉が登場します。 このアニメでは他にも、「開始め(はじめ)」「続行る(つづける)」「敗北る(やぶれる)」などと当て字が出てきます。 「分かる」や「解る」の代わりに、「手っ取り早く理解る」「すぐに理解る」といったように使われています。 ただ、正式な使い方ではないため相手によっては意味が通じないので、なるべく使用は避けましょう。
「わかる」と読む漢字には「分かる」「解る」「判る」があります。 「分かる」は常用漢字ですが、「解る」「判る」は常用漢字ではないため、公用文や新聞などでは「分かる」を使います。私的なメールや手紙では「解る」「判る」も使うことができますが、考えて認識できたという場合は「解る」、判断がつかなかったものをはっきりと見分けることができたという場合は「判る」というように意味によって使い分ける必要があります。
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