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「ご了承いただき」の意味と使い方、敬語、言い換えを例文つきで解説

「ご了承いただき(ごりょうしょういただき)」の意味は、「事情や意向を理解し、受け入れてもらい」です。ビジネスシーンでもよく使用される敬語表現ですよね。今回は「ご了承いただき」の正しい意味と使い方を例文付きで紹介します。英語表現も合わせて紹介しますのでぜひ参考にしてください。

「ご了承いただき」とは

意味は「事情や意向を理解し、受け入れてもらう」

「ご了承いただき」は、「ごりょうしょういただき」と読みます。 「ご了承いただき」は「了承」に接頭辞「ご」と「いただき」をつけた言葉です。 「了承」の意味は「理解して、相手の意向を受け入れる」です。 「了」は、「終わりになる」「明らか」「はっきりとさとる」、「承」は「前のものを受け継ぐ」「相手の意向を受け入れる」という意味です。 「いただく」は「もらう」という意味なので、「ご了承いただく」は「事情や意向を理解し、受け入れてもらう」という意味になります。

「ご了承」の意味と使い方!「ご容赦、ご理解」との違い、類語、英語表現も紹介

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敬語は尊敬語+謙譲語

「ご了承いただく」は、「了承」に敬語を表す接頭辞「ご」と、「もらう」の謙譲語「いただく」を使用した敬語表現です。

接頭辞「ご(お)」の敬語の種類は文脈によって尊敬語・謙譲語・丁寧語のどれにでもなります。

  • 目上の人の動作を高めて敬意を示すためにつける接頭辞「ご」は尊敬語
  • 自分の動作をへりくだって相手に敬意を示すためにつける接頭辞「ご」は謙譲語
  • 言葉を丁寧にいうためにつける接頭辞「ご」は丁寧語(美化語)

「ご了承いただく」は、相手に理解・納得をしてもらうことを言い表す言葉なので、「了承」に付く接頭辞「ご」は尊敬語です。 相手に動作には尊敬語を使い、それをしてもらうという自分の動作には謙譲語を使った、大変丁寧な敬語であり、ビジネスシーンなどで目上の人に問題なく使用することができます。

「ご了承いただき」の使い方と例文

「ご了承いただき、ありがとうございます」とお礼で使う

「ご了承いただき」は、お礼で使う敬語表現です。 目上の人に何か依頼し相手が了承してくれた場面で使用します。 「ご了承いただき」の後ろに感謝の表現を続きます。 お礼の表現には、

  • ありがとうございます
  • ありがとうございました
  • 誠にありがとうございます
  • 感謝申し上げます
  • 心より御礼申し上げます

などがあります。

「ご了承いただき」の例文

  • 閉店時間の変更にご了承いただき、ありがとうございます。
  • 作業風景の撮影にご了承いただき、感謝申し上げます。
  • こちらの勝手な都合にも関わらず、ご了承いただき心より御礼申し上げます。

「ご了承いただきます」とは使わない

「ご了承いただき」は、「ご了承いただきます」という使い方はしません。 「ご了承いただきます」は、「情や意向を理解し、受け入れてもらいます」という意味なので一方的な表現になってしまいます。 ただし、「ご了承いただきました」は使う場面はあります。 例えば「○○様にはご了承いただきました」と、了承を得たことを目上の人に報告する場面などで使用します。

「ご了承くださり」との違いは?

「ご了承くださり」は、尊敬表現「ご(お)〜くださる」を使用した敬語表現です。 「ご」と「くださる」が使われているので二重敬語と主張する人もいますが、慣習的に組み合わせて使うので現代では正しい敬語表現とされています。 「ご了承ください」は尊敬語のみですが、「ご了承いただく」は尊敬語+謙譲語なので、後者の方が若干丁寧な度合いが高いといえます。 しかしながら、「ご了承くださり」も目上の人に使って全く問題のない表現です。

「ご了承いただき」の依頼表現

ご了承ください

ご了承くださいは、「了承」に尊敬を表す接頭辞「ご」と、「くれ」の丁寧語「ください」を使用した敬語表現です。 「了承をしてほしい」と依頼をするときに使用することができます。 ただし、「ください」が命令形であるため、一方的なニュアンスがあり、目上の人に使用するには丁寧さに欠けます。 取引先の相手や上司など敬意を示すべき相手に依頼をする場合は、より丁寧な敬語表現を使用しましょう。

「ご了承ください」の例文

  • 終了予定時刻は変更になる場合がございますので、予めご了承ください。
  • 場所によっては激しく水しぶきがかかる場合があります。予めご了承ください。

ご了承くださいませ

「ご了承くださいませ」は「了承」に尊敬を表す接頭辞「ご」と、「くれ」の丁寧語「ください」に「ませ」をつけた敬語表現です。 「ませ」は「丁寧な気持ちを込めて、相手にある動作を要求する意」を表します。 「くださいませ」とすることで、「くれ」を丁寧にするだけでなく柔らかい印象を与えることができます。 「ご了承ください」よりも柔らかい印象になります。 ただし、「くれ」を使用した命令文であることには変わりはありません。 やはり目上の人に使用する場合はより丁寧な敬語表現を使用するべきでしょう。

「ご了承くださいませ」の例文

  • 予定より早く終了することがございます。ご了承くださいませ。
  • システムメンテナンスにより、返信が遅れる可能性がございますのでご了承くださいませ。

ご了承願います

「ご了承願います」は、「了承」に尊敬を表す接頭辞の「ご」、「願う」に丁寧語「ます」をつけた敬語表現です。 「願います」は、「〜をお願いします」という意味で、依頼をするときに使用する言い回しです。 ただし、「ご了承願います」は正しい敬語表現ですが、「願います」が「願う」という言葉の丁寧語であり謙譲語ではないという点が、丁寧さに欠けます。 目上の人に使用する場合は、より丁寧な敬語表現を使用するほうが望ましいです。

「ご了承願います」の例文

  • 天候によってはスケジュールを変更させていただきますことをご了承願います。
  • 物語を盛り上げる為に実話より誇張している場面もありますが、ご了承願います。

ご了承いただけますか

「ご了承いただけますか」は、「了承」に尊敬を表す接頭辞「ご」と「もらう」の謙譲語「いただく」と丁寧語の「ます」と疑問の助詞「か」をつけた敬語表現です。 「ご了承いただけますか」で、「了承してもらえますか?」と相手に丁寧に依頼をすることができます。 「ご了承いただけますでしょうか」は、「了承」に接頭辞「ご」をつけて、謙譲語「いただく」と丁寧語「ます」とさらに丁寧語「でしょう」と疑問の助詞「か」を使用しています。 「ご了承いただけますでしょうか」は、丁寧語を2つ使用した二重敬語です。

「ご了承いただけますか」の例文

  • 先日相談させていただいた件、ご了承いただけますか。
  • イベントの日程についてですが、下記の理由により変更をお願いしたく存じます。ご了承いただけますか。

ご了承いただきたく存じます

「ご了承いただきたく存じます」は、「ご了承してもらいたいと思います」という丁寧な依頼表現です。 「ご了承いただきたく存じます」は、「了承」に尊敬を表す接頭辞「ご」をつけて、「もらう」の謙譲語「いただく」と「思う」の丁重語「存じる」に丁寧語「ます」をつけた正しい敬語表現です。 「いただきたく」の「たく」は、希望を表す助詞「たい」の連用形です。 連用形とは文字通り、「用言(動詞・形容詞・形容動詞)に連なる」という意味です。 「丁重語」とは、動作の対象ではなく話を聞いている相手に敬意を示すために使用される敬語表現です。 丁重語は、自分をへりくだることで相手に敬意を示す謙譲語と同じ種類の敬語で「謙譲語Ⅱ」ともいわれますが、厳密には謙譲語とは種類の異なる敬語表現です。

「ご了承いただきたく存じます」の例文

  • ご不便をおかけして申し訳ありませんが、ご了承いただきたく存じます。
  • A社よりご依頼の件につきましてご了承いただきたく存じます。

ご了承いただければ幸いです

「ご了承いただければ幸いです」は、了承に尊敬をあらわす接頭辞「ご」と、「もらえれば」の謙譲語「いただければ」、「幸い」に、丁寧語「です」をつけた敬語表現です。 「いただければ幸いです」で「もし...してもらえれば嬉しいです」という意味になります。 この「ば」は接続助詞で仮定を意味します。 仮定表現を使うことで、相手がその行為をできるかどうかわからないというニュアンスになり、より丁寧な(より間接的な)表現になります。 「いただければ幸いです」の方が「いただける幸いです」より意味的に(敬語では同程度)丁寧で、より謙虚な表現です。 また、「ご了承いただければ幸いに存じます」だと「了承してもらえると幸いに思います」という意味になるので、さらに丁寧になります。

「ご了承いただければ幸いです」の例文

  • イメージ画像となりますので実物と異なる場合がありますのでご了承いただければ幸いです。
  • 取引の内容に関しましては、予告なく変更される場合があります。予めご了承いただければ幸いです。

ご了承いただきますよう、よろしく〜

「ご了承いただきますよう、よろしく〜」は、「了承してもらうよう、よろしく〜」という意味です。 「ご了承いただきますよう、よろしく〜」は、「了承」に尊敬を表す接頭辞「ご」をつけて謙譲語「いただく」と丁寧語「ますよう」を使用した敬語表現です。 「いただきますよう」は、断定する意味を避け柔らかいニュアンスでお願いすることができます。

  • ご了承いただきますよう、よろしくお願いいたします
  • ご了承いただきますよう、よろしくお願い申し上げます

という使い方をします。 「お願いいたします」は、「願い」に、尊敬を表す接頭辞「お」と、丁重語「いたす」、丁寧語「ます」を付けた形です。 「お願い申し上げます」は、「願い」に、尊敬語を表す接頭語の「お」と、「言う」の謙譲語の「申し上げる」、丁寧語の「ます」で、相手に依頼をするときに使用する丁寧な敬語表現です。 どちらも目上の人に使える敬語ですが、「お願いいたします」よりも「お願い申し上げます」のほうがフォーマルな響きがあります。

「ご了承いただきますよう、よろしく〜」の例文

  • 弊社は〇日までお休みをいただきます為、返信がおくれる可能性がございます。ご了承いただきますよう、よろしくお願いいたします。
  • お席に限りがございますので、お待ちいただく可能性があります。予めご了承いただきますようお願い申し上げます。

「ご了承いただき」の類語・言い換え

ご承諾いただき

「ご承諾いただき」は「ごしょうだくいただき」と読みます。 「ご承諾いただき」は、「承諾」に尊敬をあらわす接頭辞「ご」をつけて「もらう」の謙譲語「いただく」を使用した敬語表現です。 「承諾」の意味は「相手の申し出や頼みを聞き入れること・引き受けること」です。 特に自分の依頼を引き受けてもらう場面や、契約を結ぶ際に使用されます。

「ご承諾」の意味と敬語、読み方、例文、類語「ご快諾/ご了承」との違い

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ご承知いただき

「ご承知いただき」は、「承知」に尊敬を表す接頭辞「ご」と「もらう」の謙譲語「いただく」を使用した敬語表現です。 「承知」という言葉には

  1. 事情などを知ること、わかっていること
  2. 依頼・要求などを聞き入れること
  3. 相手の事情などを理解して許すこと

という意味があります。 相手に自分の申し入れを理解してもらったり、受け入れてもらったという場合で「ご承知いただき」と言い換えることができます。

「ご承知おきください」意味、使い方、類語「ご了承」との違い、英語

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ご了解いただき

「ご了解いただき」は、「了解」に尊敬を表す接頭辞「ご」と「もらう」の謙譲語「いただく」を使用した敬語表現です。 「了解」の意味は「物事の内容や事情を知り、納得すること」です。 「理解してそれを認める」といったニュアンスも含まれています。 例えば、相手に「工事のため片側通行であることを理解してもらう」という場面などで「ご了解いただき」を使用します。

ご理解いただき

「ご理解いただき」は「ごりかいいただき」と読みます。 「ご理解いただき」は、「理解」に尊敬を表す接頭辞「ご」と「もらう」の謙譲語「いただく」を使用した敬語表現です。 「理解」の意味は「物事がわかること、意味をのみこむこと」です。 「ご理解いただき」は、ビジネスにおいて自分や自社が原因で、相手に迷惑をかけたときなどに相手が理解をし対応してくれた場合に使用します。 「ご理解」とは単に「物事を分かってもらう」という意味ですが、「ご了承」は「相手に物事を分かってもらった上で受け入れてもらう」という点で異なります。 必ずしも言い換えることができるというわけではないので注意しましょう。

「ご理解」の意味と使い方、類語「ご了承・ご容赦」との違い、敬語、英語表現

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ご容赦いただき

「ご容赦いただき」は「ごようしゃいただき」と読みます。 「ご容赦いただき」は、「容赦」に尊敬を表す接頭辞「ご」と「もらう」の謙譲語「いただく」を使用した敬語表現です。 「容赦」の意味は「許す。多めに見る」です。 相手に事情を理解してもらい許してもらったという場面で「ご容赦いただき」を使用します。 「ご了承」には「許す」という意味がないという点で「ご容赦」とは異なります。

「ご容赦ください」の読みと意味と使い方を例文付きで紹介!類語や英語も

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ご快諾いただき

「ご快諾いただき」は「ごかいだくいただき」と読みます。 「ご快諾いただき」は「快諾」に尊敬を表す接頭辞「ご」と「もらう」の謙譲語「いただく」を使用した敬語表現です。 「承諾」の意味は「相手の申し出や頼みを聞き入れること・引き受けること」です。 上司や取引先など目上の人がこちら側の意向や要望などを受け入れてくれたときの感謝を述べる場面などで「ご承諾いただき」を使用します。

「ご快諾」の意味とビジネスでの使い方、「ご承諾」との違い、例文、類語、英語

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お含みおきください

「お含みおきください」は「おふくみおきください」と読みます。 「お含み起きください」は、「含みおく」に尊敬を表す接頭辞「お」と丁寧語「ください」を使用した敬語表現です。 「含みおく」の意味は「心に留めておく」「ある状況を考慮に入れる」「念頭におく」という意味です。 「お含みおきください」は「心に留めておいてください」という意味合いで、相手に念を押すようなニュアンスで使用されます。

敬語「お含みおきください」の意味と使い方!メールの例文、類語、英語も紹介

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「ご了承いただき」の英語

understand

「了承」の英語は「understanding」です。

Thank you for your understanding.

ご了承いただき、ありがとうございます。

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