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「言っていた」の敬語は?類語や「言ってた」との違いも解釈

「言っていた」は、誰かが言っていたことを伝える「伝聞」で使用されます。今回は「言っていた」の敬語表現について解説します。「言っていた」の言い換え表現や英語表現も合わせて紹介しますのでぜひ参考にしてください。

「言っていた」とは

「言っていた」の意味

「言っていた」は、「言う」の連用形「言って」+「いる」の連用形「い」に過去の助動詞「た」がついた言葉です。 「言う」は「口を動かして思っていることを言葉で話すこと」で、「言っていた」で自分が他の人から聞いた話を相手に伝える時に使用する表現になります。 例えば、電話などAさんに「今日は欠席すると伝えてほしい」と頼まれた場合に「Aさんは今日欠席すると言っていた」と第三者に伝えることができます。

「言ってた」との違い

「言ってた」は、「言う」の連用形「言って」に過去の助動詞「た」をつけた言葉です。 意味は「言っていた」と同じですが、「言ってた」は口語的であるため文章で書くのには適しません。 とくにビジネス文書などかしこまった文章では「言っていた」を使用しましょう。

「言っていた」の敬語

尊敬語は「おっしゃっていた」「言われていた」

「言っていた」の尊敬語は「おっしゃっていた」「言われていた」です。 「言う」の尊敬語は「おっしゃる」です。 「おっしゃる」を過去形にすると「おっしゃった」「おっしゃっていた」となります。 「言われる」は、「言う」に助動詞の「れる」がついた言葉です。 助動詞の「れる」には「自発」「受け身」「可能」「尊敬」の意味があるため、「言われる」で尊敬語として使用することができます。 「言われる」を過去形にすると「言われた」「言われていた」となります。 尊敬語に丁寧語を組み合わせて「おっしゃっていました」「言われていました」とすることも可能です。 丁寧語とは文末につける「ます」「です」のように文章全体を丁寧にする敬語表現です。 丁重語を組み合わせて「おっしゃっておりました」「言われておりました」とすることも可能です。 丁重語とは動作の対象ではなく話を聞いている相手に敬意を示すために使用されます。 例えば「昨日から弟の家で勉強をしております」の「おります」は、弟へ敬意を示しているのではなく話を聞いている人に敬意を示している丁重語です。丁重語は「謙譲語Ⅱ」とも言われます。 言っていた本人が目上の人で、その旨を伝える相手も目上の人の場合は、尊敬語+丁重語を使います。

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「おっしゃっていらっしゃいました」は二重敬語

「おっしゃっていらっしゃる」は二重敬語です。 二重敬語とは、一つの語に同じ種類の敬語を重ねて使用してしまうことをいいます。 「言っている」の「言う」を「おっしゃる」に、「いる」を「いらっしゃる」にそれぞれ変換しているから正しいと主張する人もいますが、間違いです。 「言っている」の「いる」はあくまでも「言う」の補助動詞であり、独立した動詞ではありません。「言っている」で一つの動詞です。 よって、本動詞と補助動詞を別々に敬語変換するのは誤りです。

謙譲語は「申していた」「申し上げていた」

「言っていた」は謙譲語にすると「申していた」「申し上げていた」となります。 「申す」は「言う」の丁重語です。 「申す」で話の聞き手や読み手に対する改まった気持ちを表すことができます。 「申す」を過去形にすると「申した」「申していた」となります。 「申し上げる」は「言う」の謙譲語です。 「申し上げる」は高めるべき人物に何かを言うときに使用します。 過去形にすると「申し上げた」「申し上げていた」となります。 自分が目上の人に何かを言っていたときは謙譲語を使用します。 その旨を伝える相手も目上の場合は、「申し上げておりました」というように謙譲語+丁重語を使用します。

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丁寧語は「言っていました」

「言っていた」の丁寧語は「言っていました」です。 「言う」に丁寧語の「ます」をつけています。 書物で著者や登場人物が言っていた場合は、これでいいでしょう。 ただし、丁寧語には尊敬語や謙譲語のように相手を敬う意味はありませんので、目上の人に対して使用する場合は「言っていました」では丁寧さに欠けます。 目上の人に対しては、「おっしゃっていました」や「申していました」を使用しましょう。

「言っていた」の言い換え

聞くの謙譲語「お聞きした」「伺った」「拝聴した」など

「お聞きした」は、「聞く」に接頭語の「お」をつけた言葉です。 接頭語の「お(ご)」の敬語の種類は文脈によって尊敬語・謙譲語・丁寧語のどれにでもなりえます。 目上の人が聞くならば「聞く」の「お」は尊敬語です。 自分が目上の人に聞くならば「お」は謙譲語になります。 「聞く」という言葉をただ丁寧にいうだけなら「お」は丁寧語です。 「お聞きした」は自分が聞いたことを伝える言葉なので接頭語の「ご」は謙譲語です。 「○○さんからお聞きしました」というように、伝聞で使用することが可能です。 「伺う」は「聞く」「伝え聞く」「尋ねる」「訪問する」「行く」の謙譲語です。 「○○さんから伺った」という使い方で、自分が○○さんから聞いたということをへりくだって伝えることができます。 「拝聴」は、「はいちょう」と読みます。 「拝聴」は「聞く」の謙譲語で、「つつしんで聞く」という意味です。 ビジネスシーンでの「拝聴した」は主に、目上の相手のプレゼンテーションや講演・取引先の話を聞いたと伝えるときに使われます。 ただし「拝聴」は主に書き言葉として使うので、口語ではあまり使いません。

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その他

ビジネスシーン

ビジネスシーンで「言っていた」という伝聞を伝える場合は、

  • ということです
  • といわれております
  • とのことでございます
  • といった次第です
  • という見解です
  • という状況です
  • の傾向がうかがわれる
  • の傾向があります
  • の傾向が強いです
  • のようです
  • する模様です
  • という情報がございます
  • という情報を賜っております
  • と述べています
  • と提唱しています
  • と書いています
  • と主張しております
  • と話しています
  • と断定しています
  • と分析しています
  • と検証しています
  • と結論づけています
  • と喝破しています
  • と考えているようです。

と言い換えることが可能です。 また、

が、◯◯さんの見解です。 〜が、◯◯さんの見立てです。 〜が、◯◯さんの意見です。 〜が、◯◯さんの主張です。 〜が、◯◯さんの持論です。 というように名前を入れて伝聞をすることもできます。

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日常会話

日常会話で「だそうです」と言い換えられる言葉には下記です。

  • 〜らしい
  • 〜みたい
  • と思われる
  • 〜っぽい

「言っていた」の英語

said

「言う」の英語は「say」です。 「言っていた」は過去形なので「said」で表すことができます。

I heard that...

「彼女が〜と言っていた」は言い換えれば「私は〜と聞いた」です。 よって、「I heard that...」でも言い表すことが可能です。

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