「見解」という言葉をご存知でしょうか。「見解を明らかにする」「見解を示す」などとニュースや新聞などで、見聞きしたことがあると思います。なんとなく使われ方から、意味がイメージできますよね。では、「見解」についてしっかりと説明できるでしょうか。知ってはいても、使い方には自身がないと人も多いのではないでしょうか。また、「見解」には「考察」や「意見」や「見方」などと、似たような言葉がたくさんあります。全部を区別するのは非常に難しいですが、正しく使うためにはきちんと使い分ける必要があります。そこで今回は「見解」の意味と使い方、類語との違いについて解説していきます。「見解」をきちんと覚えて、言葉の知識を深めましょう!
「見解」は<けんかい>と読みます。 「けんげ」と読むこともありますが、極めて稀です。 「見」は音読みだと「ケン・ゲン」、訓読みだと「みる・みせる・あらわれる」と読みます。 「見」は「見かた。考え」を意味します。 「解」は音読みだと「カイ・ゲ」、訓読みだと「とく・とかす・ほどく」と読みます。 「解」は「解き明かす」を意味します。 「見解」の意味は「物事に対する見かたや考え方。意見」です。 物事に対する考え方や価値判断・解釈や評価の仕方・見て理解したことを表します。
「見解」は物事に対する自分の考え方や解釈、言いたい事柄を表す場合に使います。 考えを求められその場で即座に返すものではなく、じっくりと考えた上でしっかりとまとめられた意見を「見解」と言います。 「見たものをどうしてそのように理解したのか」ということを「見解」と覚えておくと分かりやすいです。 主に、「見解」は政府などの公式の機関が、公の問題に関して言及するような場面で使うことが多いです。 例えば、「災害対策に関して、専門家の見解が発表された」といった場合は「災害対策についての、専門家の考え方や見かたが発表された」という意味になります。 よく使われる言い方に「見解の相違」があります。 「見解の相違」は「考え方や解釈がお互いに食い違っていること。意見が一致しないこと」を意味します。 言い回しとしては、
などとなります。 それでは例文を見ていきましょう。
例文
「考察」の意味は「物事を明らかにするためによく調べて考えること」です。 「考」は「調べる。調べる事柄」、「察」は「調べて明らかにすること」を意味します。 物事を明らかにするため、しっかりと考えること・よく調べて考えをめぐらすことを表します。 「見解」は「物事に対する考え方や価値判断、解釈の仕方」 「考察」は「物事を明らかにするために、しっかりと調べて考えること」 「見解」と「考察」では意味が異なります。 「結果をもとにどうしてこうなったとのかとじっくり考えること」が「考察」で、「深い考慮」や「推測」というニュアンスが含まれます。 「考察した上で見解を明らかにする」などと言うことができます。
例文
「意見」の意味は、
です。 ある事について持っている考え・ 道理や利害を説いて他人を改めるように忠告することを表します。 「意見を述べる」「意見が分かれる」「少数意見」「後輩が意見した」などと言います。 「意見」は「ある物事についての考え。自分の思うことを述べ、人の過ちを諌めること」 「見解」は「物事に対する考え方や価値判断。解釈や評価の仕方」 「意見」と「見解」はほぼ同じ意味ですが、使い方が少々異なります。 「見解」は公の問題について正式な機関が言及する場合に使いますが、「意見」は私的な考えをを表す場合に使います。 身近に使われている言葉としては、「意見」となります。 例えば、「意見を述べます」とは言いますが、「見解を述べます」とはあまり言いませんよね。 また、「意見」よりも「見解」の方が「熟考した」というニュアンスが強くなります。
例文
「見方」の意味は、
です。 「見方」は「見る方法。ある立場からの考え方。また、その考え」 「見解」は「物事に対する考え方や価値判断。解釈や評価の仕方」 「見方」と「見解」では意味が異なります。 「見方」は、立場ごとの考え方や異なる立場においての考え方の違いを表すときに使います。 「ものの見方」「私の見方」「見方を変える」といったように使います。 「見方」は、「見解」を出す上での方法ということになります。 また、「見方」には「見る方法。見よう」という意味がありますが、「見解」には含まれません。
例文
「解釈」の意味は「文章や物事の意味を、受け手の側から理解すること。また、それを説明すること」です。 「解釈」は「語句や物事などの意味内容を理解し、説明すること。解き明かすこと」 「見解」は「物事に対する考え方や価値判断。解釈や評価の仕方」 「見解」にも「解釈」の意味が含まれますが、「見解」は理解した上でさらに自分の考えを見いだすことになります。 「解釈」は理解するだけに留まります。 例えば、映画などで「なぜAはBを殺したのか」という場合。解釈をする場合は「何かAとBはもめていたのだろう」と思うことで、見解する場合は「二人の間にお金に関するいざこざがあった」と考えることです。 「見解」の方が、より深く考えるという意味になります。 また、「解釈」には「説明する」という意味が含まれますが、「見解」には含まれません。
例文
「所見」の意味は、 1.見たところのもの。見た事柄。観察や診断などの結果 2.考え。意見 です。 「所見」は「極めて簡単な感想」ということなので、「パッと見た感じ」「一見して」などの言葉に言い換えられます。 「所見」は「考え・意見。見た上での判断や考え」 「見解」は「物事に対する考え方や価値判断。解釈や評価の仕方」 「所見」と「見解」は似ている感じがしますが異なります。 「所見」は「見た上での判断や考え」などと、その場でパッと出した考えという意味合いになります。一方で、「見解」は「しっかりと考慮した上でまとめられた考え」を表します。 「見解」の方が、「十分に考えられた」というニュアンスが強くなります。
例文
「所感」の意味は、
です。 事に触れて心に感じたこと・心に感じ思う事柄を表します。 「所感」は「心に感じたところ。感想」 「見解」は「物事に対する考え方や価値判断。解釈や評価の仕方」 「所感」と「見解」では意味が異なります。 「見た結果での考え方や評価」という意味の「見解」の方が、若干客観性が高いです。 「所感」は心に思ったものだけでなく、今後につながるような反省や改善点なども含まれるので、より具体的だと言えます。 「所感」は改まった表現なので、ビジネスシーンで使うことが多いです。
例文
「感想」の意味は「心に浮かんだ思い。感じ」です。 あることについて、感じたり思ったりしたこと・物事について心に感じたことを表します。 「映画の感想を述べる」「読書感想文」「ビールを初めて飲んで見た感想」などと言いますよね。 「感想」は「あることについて、感じたり思ったりしたこと」 「見解」は「物事に対する考え方や価値判断。解釈や評価の仕方」 「感想」と「見解」では意味合いが異なります。 「感想」には好き嫌いや美醜などと個人的な思いが含まれますが、「見解」はあくまでも論理的な考え方であって、個人の思いは含まれません。 例えば、「絵の感想」だったら「絵を見て自分がどう感じたのか」で、「絵の見解」であったら「その絵はどのようにして作られたかなどと考えること」を表します。「見解」の方がやや堅いイメージです。
例文
「見識」は、
です。 「見識」は「物事の本質を見通す優れた判断力。また、それに基づいたしっかりとした考え」 「見解」は「物事に対する考え方や価値判断。解釈や評価の仕方」 このように、「見識」と「見解」では意味が異なります。 「見解」は公の問題に関しての考え方で、「見識」は物事の根本の本質を見通し正しい判断を下す能力ということです。 「見解」というものは人によって異なりますが、「見識」は知識に基づいた判断力のためだいたい人と同じものになります。
例文
「見聞」の意味は「見たり聞いたりすること。みきき。また、そうして得た知識や経験」です。 行動して得たことではなく、見たり聞いたりして知識や知見を得ることを表します。 「見聞」は「実際に見たり聞いたりすること。また、それで得た経験や知識」 「見解」は「物事に対する考え方や価値判断。解釈や評価の仕方」 このように、「見聞」と「見解」では意味が異なります。 例えば、「見解を広める」といった場合は「ある物事に対する自分の考えを周りに広める」ということになりますが、「見聞を広める」といった場合は「見たり聞いたりして、豊富な知識や経験を得ること」を意味します。 主に、「見聞する」「見聞を広める」「見聞が広い」などと使います。
例文
「見解」は英語で、
などになります。 例文です。
From my point of view, you are a piece of shit.
私の見解では、お前はクソ野郎だ。
In my opinion, you are just a fool.
私の見解では、お前はただのバカだ。
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「見解」について理解できたでしょうか? ✔︎「見解」は「物事に対する考え方や価値判断。解釈や評価の仕方」を意味する ✔︎「見解を明らかにする」「見解の相違」「見解を示す」などと使う ✔︎「見解」は政府などの公式の機関が、公の問題について言及する場合に使うことが多い ✔︎「見解」と「意見」は似ているが、「意見」の方が一般的によく使われる