「感謝してもしきれない」の目上に使える敬語にするには「感謝してもしきれません」と丁寧語を付け加えます。類語には「感謝の念に耐えません」「感謝の言葉もありません」があります。または「ありがとうございます」「感謝申し上げます」などと言い換えることもできます。
「感謝してもしきれない」は、「ありがとう」という感謝の言葉だけでは伝えきれないほど感謝をしているという意味です。 「感謝してもしきれない」で、相手に対する深い感謝の気持ちを伝えることができます。 この場合の「しきれない」は、「感謝の気持ちを伝えきることができない」という意味です。 「感謝してもしきれない」は「感謝できない」と否定しているわけではないので、注意してください。 感謝してもしきれない相手とは、例えば、親や命を救ってくれた恩人など言葉では言い表せない程の気持ちを抱いている人です。
「感謝してもしきれない」は「感謝してもしきれません」で敬語表現になります。 「感謝してもしきれません」は「感謝してもしきれない」に丁寧語の「ます」の未然形+うち消しの助動詞「ぬ(ん)」をつけています。 丁寧語は文章全体を丁寧にする敬語表現です。 したがって、「感謝してもしきれません」は目上の人に使える敬語表現であるといえます。 ただし、目上の人に対して使用する場合、尊敬語や謙譲語といった相手に敬意を示す敬語表現を使用しているほうがより丁寧です。 「斎藤様には○○○をしていただき感謝してもしきれません」など、尊敬語や謙譲語を使用することを心がけましょう。
「感謝してもしきれない」は退職や転職の際の挨拶として使用することができます。 「感謝してもしきれません」で、今までお世話になった方々へ深い感謝の気持ちを伝えます。 例えば、「今春より、〇〇部へ移動することとなりました。こちらの部署では沢山のことを学ばせていただき、感謝してもしきれません」というような使い方をします。 自分を同等の立場の人や、目下の人の使用する表現ではありませんが、会社全体や部署全体へ挨拶する場合は、目上の人に向けて丁寧な表現をしましょう。
例文
「感謝してもしきれない」は、年賀状や手紙で日頃の感謝を伝えることができる表現です。 「感謝してもしきれない」を使用して一年お世話になったことの対するお礼の気持ちを丁寧に伝えることができます。 例えば、「昨年は何かとお世話になり感謝してもしきれません。今年も一年よろしくお願いいたします」というように使用します。 年賀状以外でも、手紙などの文面で日頃の感謝を伝えるのに使用できます。 ただし、しばらく会っていない人にたいして「昨年はお世話になり感謝してもしきれません」といったメッセージを添えてしまうと失礼なので注意しましょう。
例文
「感謝の念に堪えません」は、「抑えきれないほど沸き上がる感謝の気持ち」を表現している言葉です。 「堪えません」は「耐える」に打ち消しの助動詞「ない」をつけた「堪えない」の丁寧語です。 「堪えない」は、「感情などを抑えることができない」という意味です。 「感謝の念に堪えません」は「感謝をしている」という気持ちを強調する言葉であるということであり、「感謝してもしきれない」と言い換えることが可能です。 「感謝の念に堪えません」のほうがかしこまった表現でありフォーマルな場面に適しています。
例文
「感謝の言葉もありません」は、感謝の気持ちを伝えるのに適している言葉が見つからないほどありがたいと思っているという意味です。 「感謝してもしきれない」と同じく、深い感謝の気持ちを言い表す言葉です。 ただし、単体で使うと「ありがたいと思うことが一つもない」と誤解される可能性があります。 単体で使うのではなく「〜をしていただき感謝の言葉もありません」といった使い方をしましょう。 「感謝の言葉もありません」は、「ます」の未然形+うち消しの助動詞「ぬ(ん)」をつけた丁寧語です。 「感謝の言葉もありません」をより丁寧な敬語表現にすると、「感謝の言葉もございません」となります。 「感謝の言葉もございません」は、「感謝の言葉」に「ない」の丁重語の「ござる」と丁寧語「ます」の未然形+うち消しの助動詞「ぬ(ん)」をつけています。 丁重語とは動作の対象ではなく話を聞いている相手に敬意を示すために使用されます。 例えば「昨日から弟の家で勉強をしております」の「おります」は、弟へ敬意を示しているのではなく話を聞いている人に敬意を示している「丁重語」です。 丁重語は自分をへりくだることで相手に敬意を示す謙譲語の一種で「謙譲語Ⅱ」ともいわれます。 したがって、「感謝の言葉もございません」は丁重語+丁寧語の敬語表現であり、「丁寧語」のみ使用している「感謝の言葉もありません」より丁寧で目上の人に使用するのに適しているといえます。
例文
「感謝(の言葉)しかありません」は、「感謝の気持ち以外ない」「感謝の言葉しか出ない」という意味で、相手に対する深い感謝の気持ちを伝える表現です。 ただし、「感謝しかない」という言葉に違和感を覚える人が意外と多いです。 「しか」は限定の意味を伝える副助詞で、「〜しかない」という使い方をするのが一般的です。 本来は、「後少ししかない」というように否定的な意味で使用する言葉であるため「感謝(言葉)しかありません」という表現に違和感を覚えるのでしょう。 「感謝している」という気持ちを伝えたいのだということは伝わりますが、違和感を覚える人もいるので、かしこまった場面では「感謝してもしきれない」や「感謝の念に堪えません」を使用するのが望ましいでしょう。
例文
「感謝の気持でいっぱいです」は、「心が感謝気持ちで溢れそう」という意味の感謝を伝える言葉です。 「感謝の気持ちでいっぱいです」は、丁寧語の「です」をつけた敬語表現です。 目上の人に使用することができる敬語表現ですが、「ある」の丁重語の「ござる」を使用した「感謝の気持ちでいっぱいでございます」とするとより丁寧になります。 ただ、「いっぱい」という表現が幼稚であることから、スピーチなどかしこまった場面で使用する場合は「感謝の念に堪えません」などよりかしこまった表現をするほうが望ましいでしょう。 社内の人に対してなど親しい間柄であれば問題ありません。
例文
「何とお礼を申し上げればよいか」は、「なんと言って感謝の気持ちを伝えればよいかわからないほど感謝をしている」という意味です。 言葉にして上手く伝えることができないほどの深い感謝の気持ちを表す言葉であるという点で、「感謝してもしきれない」の類語表現であるといえます。 「何とお礼を申し上げればよいのか、感謝してもしきれません」など上記のフレーズと組み合わせて使う場合も多いです。
例文
「一生恩に着ます」は、「一生受けた恩をありがたく思い感謝します」という意味です。 「恩に着る」は、「受けた恩をありがたく思う・感謝する」という意味です。 さらに「一生」という言葉がついているので、「あなたに対する感謝の気持ちはずっと忘れません」という意味合いになります。 「一生恩に着ます」は、丁寧語の「ます」を使用した敬語表現なので目上の人に使用することが可能です。
例文
「感恩報謝」の読み方は「かんおんほうしゃ」です。 「感恩報謝」の意味は「恩を感じた人に最高の礼をもって報いること」です。 「感恩」は「受けた恩をありがたく思うこと」、「報謝」にも「人から受けた恩に感謝すること」という意味があります。 つまり、「感恩報謝」は同じ意味の熟語を重ねて意味を強調している四字熟語であり、深い感謝の気持ちを言い表わしているということがわかります。 「感恩報謝」は「感謝」という言葉の語源になっているとも言われています。
「叩頭三拝」は「こうとうさんぱい」と読みます。 「叩頭三拝」の意味は「頭を地につけて何度も拝礼すること」です。 「叩頭」の意味は、「頭で地をたたく」「頭を地につけてお辞儀をする」という意味です。 「三拝」は、三度繰り返してお辞儀をすることです。 「叩頭三拝」は、敬意や感謝の気持ちが非常に深いことを表す四字熟語です。
「恐懼感激」は「きょうきかんげき」と読みます。 「恐懼感激」の意味は「ありがたさに恐れ謹しみ、深く感じ入って心が奮い立つこと」です。 「恐懼」の意味は、「非常に恐れる」という意味で「恐れ謹む」という敬意を示します。 「感激」は深く感じて心が奮い立つことを意味しています。 したがって「恐懼感激」は、何かをしてもらった相手に対して言葉では言い表せないほど心から感謝しているという意味の四字熟語です。
「感謝してもしきれない」の最も一般的な英語は「I can't thank you enough.」です。 そのまま「十分に感謝することができない」という意味です。 「you」の箇所を「her」「him」「Steve」などに変えても使えます。
「感謝してもしきれない」の英語には「How can I thank you?」という表現もあります。 直訳すると「どうしたら、あなたに感謝できますか」です。 「いいや、どうしても感謝しきれない」という反語の意味になります。
「Words cannot describe how much I thank her.」は「言葉では私がどれくらい感謝しているか表現することができない」という意味です。 少し回りくどい言い回しですが、「感謝してもしきれない」という日本語を上手に表現した英語です。