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「インセンティブ」の意味と使い方を例文と一緒に分かりやすく解説!

「インセンティブ」という言葉の意味と使い方は正しく理解していますか?語源が英語ということもあり、少し分かりづらいですよね。しかし、近年ビジネスシーンでは給与の一形態として「インセンティブ」という言葉がよく使われています。その他にも「インセンティブ」を見聞きする場面が増えてきたように感じます。そこで今回は、イマイチ分かりづらい「インセンティブ」の正しい意味と使い方を簡単な例を一緒に挙げてガッツリ解説していきたいと思います。

「インセンティブ」の基本的な意味

「インセンティブ」という言葉は、英語の名詞「incentive」が由来しています。(英語の「incentive」の使い方に関しては詳しく後述します!)英語「incentive」は、ラテン語で「励ます」を意味する「incentīvus」が語源です。 「incentive」の基本的な意味は「何かの行動を起こさせるために人を刺激すること」です。つまり「動機」を指します。 日本語の「インセンティブ」も基本的な意味は同じで、「動機」という意味になります。

ビジネスにおける「インセンティブ」の意味

ビジネスシーンで「インセンティブ」という言葉は、「働く上でのやる気や仕事の目標達成への内的な意欲を引き出すための外的な動機付けや刺激策」のことを指します。「動機付け」「見返り」「奨励」などと言うことも可。 「内的欲求、内的な意欲」のことは英語で「ドライブ」といいます。 「ドライブ」を刺激する外的な要因が「インセンティブ」にあたります。 この意味から派生して、販売目標や営業ノルマの達成などの成果を上げた社員や販売店に、通常の給与以外に特別に支給する報奨金のことを「インセンティブ」と言います。「インセンティブ・フィー」とも。 例えば、携帯電話の販売店や自動車のディーラーなどは、キャリアやメーカーからインセンティブを受け取っています。 社員に対する「インセンティブ」を導入している企業の給与形態のことを、

  • インセンティブ報酬
  • インセンティブ制度
  • インセンティブ契約

などと表記します。 「インセンティブ制度」=「成果主義」と考えて間違いありません。 「インセンティブ制度」と言った場合は、一般に基本給とは別の”報酬”を与える制度のことを指します。 年功序列が一般的であった日本では元々「インセンティブ」という給与形態の概念はあまり認知されていませんでした。一方、米国や中国などでは、成果を出した分だけ報酬がもらえる「成果主義」=「インセンティブ制度」は以前より当たり前の存在でした。近年では日本の国際化に伴い「インセンティブ制度」が日本でも浸透してきています。 また企業から社員に対しての「インセンティブ」だけではなく、近頃は企業から顧客に対する「インセンティブ」も多く見受けられます。顧客に購買の動機付けを行うキャンペーンやプロモーション、広告などは「インセンティブ・マーケティング」と言われています。 社員に対する「インセンティブ」を「セールス・インセンティブ」、顧客に対する「インセンティブ」を「消費者インセンティブ」と分けて言うこともある。 また、自動車や携帯電話、投資など各分野にそれぞれ「インセンティブ」という考え方も存在します。 それでは「インセンティブ」の具体例を見ていきましょう。

報奨金を意味する「インセンティブ」の具体例 ◯企業から社員に対する「インセンティブ」の例

  • 昇給
  • 昇進、昇格

など ◯企業から社員に対する「インセンティブ制度」の事例

  • 変動賞与制度(成果がボーナスに加算される)
  • 表彰制度(仕事を評価して他の社員の前で表彰する)
  • リーダー制度(実力次第で誰でもリーダになれる仕組み)
  • インセンティブツアー(成績優秀な社員だけで旅行に招待)

など ※「インセンティブ制度」と言った場合は、一般に基本給とは別の”報酬”を与える制度のことを指します。 ◯企業から顧客に対する「インセンティブ・マーケティング」の例

  • ポイント付与(特定の商品を買うとポイントが付く)
  • 紹介割引制度(他の顧客を紹介すると割引される)
  • プレゼントキャンペーン(特定の商品を購買すると懸賞がつく)

など

「インセンティブ」の使い方と例文

「インセンティブ」は名詞として使います。 「動機、刺激」という意味の「インセンティブ」は下記のフレーズで使うことが多いです。

  • インセンティブが働く
  • インセンティブが高まる
  • インセンティブを与える
  • インセンティブを高める

などのフレーズで使うことが多いです。 「報奨金」を意味する「インセンティブ」は下記のフレーズを使用することが多いです。

  • インセンティブを導入する(インセンティブ導入)
  • インセンティブを設計する(インセンティブ設計)
  • インセンティブを付与する(インセンティブ付与)
  • インセンティブを支給する
  • インセンティブによって還元する

それでは「インセンティブ」という言葉を使った例文を見ていきましょう。

◯「動機」という意味の「インセンティブ」の例文

  • 各社員の仕事へのインセンティブを高めるために、週休3日制度を導入しよう。
  • 年功序列では社員の生産性向上へのインセンティブが全く働かない。

◯「報奨金」という意味の「インセンティブ」の例文

  • 基本給に加えて、実績に応じて社員にインセンティブを支給する。
  • 成果をインセンティブによって還元する
  • 欧米人を採用する際は、インセンティブ設計がとても大切だ。

経済学における「インセンティブ」とは

経済学用語で「インセンティブ」と言うと、人が費用と便益を考慮した時の意思決定に変化を与える要因のことを指します。難しい言葉で「誘因(よういん)」とも言います。 人はあらゆる意思決定するときに、費用と便益を考えています。 例えば、都内の会社に勤めているあなたがマイホームを買うとして、東京にするか埼玉にするか悩んでいるとします。 東京にマイホームを買うことの

  • 費用=不動産価格が高いことで
  • 便益=通勤時間が短いこと

埼玉にマイホームを買うことの費用と便益はその逆です。 ここで、勤めているオフィスが東京から埼玉に移転したとします。だとしたらあなたは間違いなく埼玉にマイホームを購入することでしょう。この「オフィス移転」=「インセンティブ(誘因)」です。 オフィスの埼玉移転は、東京でのマイホーム購入のインセンティブの減少を意味します。 経済学用語の「インセンティブ」の意味と使い方はわかりましたか?

「インセンティブ」の類語

「動機、刺激」を意味する「インセンティブ」の類語・言い換え表現を紹介します。

  • 動機
  • 動機付け
  • 動因
  • トリガー
  • 刺激
  • 刺激策
  • 刺激剤
  • 意欲刺激
  • 励み
  • 奨励
  • 見返り
  • モチベーション
  • 促すもの
  • 駆り立てるもの

「インセンティブ」の英語

「インセンティブ」という言葉の語源は英語の「incentive」です。通常は名詞として使われる単語です。 名詞「incentive」は日本語の「インセンティブ」と同じで、「動機、刺激となるもの」という意味で使います。 「have the incentive to...」で「...しようという気持ちみがある」となります。 例文を見ていきましょう。

She had no incentive to work harder after she was refused a promotion.

昇進が見送られ、彼女は働く励みがなくなった。

The abolition of seniority-wage system in Japan give the incentive for young people to work harder.

日本の年功序列制度の廃止は、若者がより一生懸命働く動機付けになるだろう。

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「インセンティブ」は意識高い系ワード?

「インセンティブ」は意識高い系ワードの1つと言われています。 意識高い系ワードとは、日本語でそのまま伝わるのに意識の高い人があえて使用しているカタカナ英語のことを揶揄して言う言葉です。 職場やシチュエーション、一緒に仕事をしている人によっては、カタカナ英語を使うことで敬遠されてしまうことがあるので注意しましょう。

その他の意識高い系ワード

  • アグリー (agree):同意する、支持する
  • アウトソーシング(outsourcing):外注、外部委託
  • アサイン(assign):割り当てる、任命する
  • アジェンダ(agenda):計画、議題
  • アライアンス(alliance):提携、同盟
  • ウィンウィン(win-win):双方に利益となること
  • コストパフォマンス(cost performance):費用対効果
  • コミットメント(commitment):委託、委任
  • コンバージョン(conversion):ウェブサイト上で獲得できる最終的な成果
  • リスケ (reschedule):日程変更、予定延期

さいごに

✔「インセンティブ」の一般的な意味は「動機付け」 ✔「インセンティブ」はビジネスでは「報奨金」の意味で使われる ✔「インセンティブ」は経済学用語としても使用される ✔「インセンティブ」は意識高い系ワードでもあるので、職場によっては多用を避けるべき

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