「体制」「態勢」「体制」は、どれも「たいせい」と読む同音異義語です。「体制」の意味は、社会組織の構成や様式です。例えば「体制を整える」などと使います。「態勢」の意味は、物事の一時的な身構え・対応です。例えば「警戒態勢をとる」などと使います。 「体勢」の意味は、体のかまえ・姿勢です。例えば「体勢を崩す」などと使います。
「体制」の意味は、「社会組織の継続な構成や様式」です。 会社など組織を統一し、運営するための基本原理や・方針や仕組みを「体制」と言います 例えば、「資本主義体制」「経済体制」「新体制」といった使い方をします。 また「一時的な決まりごと」ではなく、継続的に続いている仕組みを指し、「24時間体制」「受け入れ体制」というように一時的な対応ではない場合にも「体制」を使用します。 さらに「体制」には「その時代の社会を支配する権力」という意味もあり、「反体制運動」(社会体制を改革しようとする運動)というような使い方をすることもできます。
例文
「態勢」の意味は、「物事の一時的な身構え・対応」です。 例えば、「緊急体勢」「警戒態勢」といった使い方です。 これは、何かが起きたときのための準備・備えという意味で使われているので「態勢」を使用します。 ただ、上述しているように長期的に継続するものであれば「体制」を使用します。 臨時だったり、短期的な場合は「態勢」を使用するのが正しいです。
例文
「体勢」の意味は、「体のかまえ・姿勢」です。 例えば、体を曲げたり、寝転がったりするというようなや姿勢を「体勢」と言います。 また、「逃げれるような体勢をとる」だと「今すぐに走り出せる姿勢で立っておく」というように「構え」という意味で「体勢」という言葉を使用することもあります。 あくまでも体の形を意味する言葉なので、「体制」「態勢」のように「仕組み」や「準備をする」という意味では使用されません。
例文
「体制(たいせい)」が社会組織の構成や様式を著すのに対して、「態勢(たいせい)」は物事の一時的な身構えや対応を表し、「体勢(たいせい)」は体のかまえや姿勢を表します。 ちなみに「大勢(たいせい)」は、物事の大筋となる形成や成り行きを表します。 テレビなどの放送でも、このように使い分けられています。