「知性(ちせい)」と「知能(ちのう)」は、似ている言葉ですが意味が違います。「知性」の意味は、明白な答えがない問いに対して、その答えを探求する能力です。例えば「彼は知性に富んでいる」などと使います。「知能」の意味は、明白な答えがある問いに対して、素早く適切な答えを導く能力です。例えば、「知能を発達させる」などとつかいます。「知能」は、動物やコンピューターなどに対しても使うことができます。
「知性」は「ちせい」と読みます。 「知性」の意味は「感覚によって得た物事を整理・判断して、新しい認識を生み出す精神の働き」です。 「知」は「物事を見通して考える力」という意味で、「知覚」「感知」などの熟語が使われています。 「性」は「生まれながら持っているもの」という意味で、「天性」「性能」という熟語があります。
というような使い方をします。 知識を身につけて、物事を整理し考える能力が「知性」です。答えがはっきりしていない物事に対して、その答えを追求することを表します。 例えば、「知性のある人」ならば、判断力・思考力・想像力・理解力など様々な能力が優れている人を指します。
例文
「知能」は「ちのう」と読みます。 「知能」の意味は「物事を明確に理解して、判断する頭の働き」です。 「知能」は「知識」と「才能」のことです。「智能」と表記することもできますが、一般的に「知能」を用います。 答えが存在している問いに対して、素早く適切な答えを出す力を「知能」と言います。
というような使い方をします。 「知能」は、人以外の犬や猫などの動物に対して使うこともできます。「あの犬は知能が高い」「チンパンジーの知能」などと言います。 最近では「人工知能(AI)」という言葉を耳にすることが多いと思います。「人工知能」とは「学習・記憶・推論・判断など、人間が持っている機能を模倣したコンピューターシステム」のことです。
例文
「知性(ちせい)」とは、明白な答えがない問いに対して、その答えを探求する能力のことです。 対して「知能(ちのう)」とは、明白な答えがある問いに対して、素早く適切な答えを導く能力のことです。