些細なことでも必要以上に気になってしまい、恐怖心から積極的に動くことができない自分を「小心者」だと思うことはありませんか?本記事では小心者の特徴や心理・原因、そんな性格を治す方法をご紹介していきます。
「小心者」の読み方は「しょうしんもの」です。 意味は「気が小さい人」「何事も必要以上に恐れてしまう人」となります。 「小心者」の類語には「臆病者」、「怖がり」、「弱虫」などがあります。 あなたの周り、若しくは自分自身が仕事や学校、プライベートでも恐怖心が勝ってしまうあまりに積極的に動けないなんて「小心者」な人はいませんか? 本記事では小心者の特徴や心理・原因、そんな性格を治す方法をご紹介していきます。 小心者な性格を治したいと思う人は是非参考にしてみてください。
小心者な人は新しいことにチャレンジするのが苦手です。 変化を望んでいたり、新たに興味を持ったりすることはあっても「失敗したらどうしよう」とリスクを恐れるあまりチャレンジすることにネガティブになってしまいがち。 そのため今の仕事に不満を感じても転職に消極的になったり、イメージチェンジをしたいと思っていても結局いつも似たような服を買ってしまったり、外食でも限定メニューはスルーでいつも決まったメニューを頼んだりしてしまいます。 新しいことは予想できないことだらけです。中には想定外の出来事にパニックになってしまうなんて人も…
ストレスを溜め込んでしまうのも小心者な人の特徴です。 小心者な人は自分の意見を主張したり、本来の自分を出すのが苦手なためストレスを溜め込んでしまうことが多いです。 本当は嫌なのに嫌と言えなかったり、違うと思っても周りの意見に同調し愛想笑いでその場をやり過ごして自分を押し殺してしまっています。 偽りの自分を演じることで必然的にストレスが溜まってしまうのです。
「ストレスを溜め込む」でも触れましたが自己主張が苦手な人が多いです。 「あれがしたい」「ここにいきたい」と自己主張することで周りからどう思われてしまうかが心配なのです。 周りから評価してもらえない、同調してもらえないことに恐怖心を抱き、自分から発言することをやめてしまいます。 自己主張しないため、納得のいかないことをしぶしぶしなくてはいけないなんてこともあります。 それが更にストレスに繋がることも…
小心者な人は打たれ弱い傾向にあります。 周囲の人間が自分をどんな風に思っているのか、駄目なやつだと思われたくないという思考から周りの目が気になり、少し指摘や注意をされただけでも「やっぱり自分は駄目なやつだと思われているんだ」と必要以上に落ち込んでしまいます。 また一度落ち込んでしまうとズルズル引きずってしまい、回復するまでに時間が掛かってしまうので「いつまで落ち込んでるの?」と呆れられてしまうこともあります。
人見知りな人も多いですね。 小心者な人は新しいものや新しいことに消極的ですが、それは人に対しても同じです。 新たな出会いや関係を築くことにも消極的なので、初めて会う人への警戒心はより強いものに。 直接顔を合わせない電話でもそれは変わらず、初めての人と電話するのも苦手です。 そんな風になかなか打ち解けられないのは、初めから信頼し自分をさらけ出し後に裏切られることへの恐怖心が強いからなのかもしれませんね。
小心者な人は声が小さくなりがちです。 ここでもやはり周りの目が気になってしまい「自分の発言がどう思われてしまうのか」「否定されたらどうしよう」とネガティブな思考は止まりません。 そのため沈黙を守っていても意見や発言が求められる場合があります。 そんな時に「自分の意見が否定されるかも」という思いと「なにか言わなければ駄目なやつだと思われてしまう」という思いの葛藤の結果、声が小さくなってしまいます。 また極度の緊張からスムーズに発言ができず噛んでしまうこともあります。
小心者な人ほど自分が小心者であることを隠そうと強がります。 「小心者」と言われるとどうしても「怖がり」「臆病者」といったマイナスなイメージを持たれると思います。 小心者な人はそんなマイナスイメージを持たれることに恐怖心を抱いているため、見栄を張ったり強がることで小心者であることを隠そうとするのです。 しかし強がって嘘を付いてしまうと、それがバレた時に周りが離れていく原因にもなるので注意しましょう。
あまり他人を信用しないのも小心者な人の特徴でしょう。 裏切られることの恐怖心から素直になれず、他人が信用できません。 そのためあまり友達も多くなく、狭く深い付き合いをしています。 もしかしたらその背景には過去に信用していた人から裏切られたトラウマが原因をとなっているのかもしれません。 また裏切られることへの恐怖心から恋人や友人を束縛してしまいがちに。
自分が失敗したらどうしようなどと常に思考し、日々マイナス思考に陥ってしまいます。 先述した「新しいことにチャレンジできない」のもこのマイナス思考が影響しています。 「私にできるはずがない」「失敗したくない」小心者な人はこういったマイナスな思考が人一倍強い傾向にあります。 マイナス思考が癖づいてしまうと自己肯定感を下げてしまう原因になってしまうので注意しましょう。
一見小心者な人とプライドが高い人は真逆に思えますが、その心理は非常に似ています。 というのも実はプライドが高いことが小心者になってしまう原因となり得るからです。 「周りの人たちから嫌われたくない」「世間から非難されたくない」つまりは馬鹿にされたり、見下されることへの恐怖心から自己主張を控え、小心者になってしまうのです。 馬鹿にされたくない、見下されたくないというのはプライドが高い人の典型ですね。 また自分のやり方を変えられたり、否定されてしまうのも苦手で「自分はこうだから」という固定観念が強く、臨機応変な対応が求められたときや新しい環境になかなか順応できず困ってしまうなんてこともあります。
小心者な人はとても真面目なため責任感は強いでのすが、責任は負いたくないと思っています。 周りから評価され、認められると自然と責任ある仕事も増えてくるものです。 本来それはとても良いことですが、小心者な人は「自分にはできない」「何かあったら全て自分のせいだ」という恐怖心が先行し、リーダーや責任者といった立場を避けがちになったり、推薦されても辞退してしまうことも。 また引き受けたとしてもかなりのストレレスを感じてしまうでしょう。
そもそも自分に自信が持てないというのも大きな原因。 人は誰しもコンプレックスを抱えており、それは自分の容姿であったり、学歴や職歴、性格や能力など人によって様々。 自分でコンプレックに感じてしまうこともあれば、他人から刷り込まれることもあります。 そういったコンプレックスから自分に自信を持つことができず「私にできるはずがない」「ダメなやつだと思われたらどうしよう」という恐怖心がなかなか払拭できず、自己主張が苦手になったり、声が小さくなってしまうのです。
まずは自分を受け入れるのが小心者な性格を改善する近道でしょう。 「恐れること」は決して悪いことではなく防衛本能なので人として当たり前の反応です。 恐怖を感じるからといって「こんなこともできないなんて」「こんなことが怖いなんて」と自分を責める必要はありません。 誰でも持っている感情だと自分を受け入れてあげましょう。 逆に恐怖心が全くないと事故を起こしてしまったり、大きなミスにも繋がる可能性があるので、できればポジティブ:ネガティブ=8:2くらいの割合でいられるとベストかもしれませんね。
エゴではなく社会のため世の中の人のためと思う習慣をつけると多少は恐怖心を軽減することができます。 自分の評価や利益を優先してしまうとリスクを考えた時に「失敗したら自分の評価が下がってしまうからやりたくないな」という恐怖心から行動できなくなってしまったり、いざ行動したとしても失敗してしまった時に挫折してしまいがちに。 しかし恐怖心はあるものの「誰かの役に立つなら」「自分がやらないと始まらない」と思って行動ができれば、例え失敗してしまったとしても「待っている人がいる」ということが力になり、挫折することなく最後までやり遂げることができ、自信に繋がるはずです。 社会のため、人のためにとった行動は決して無駄にはなりません。
いきなり性格を180度変えるのは無理があります。 そんなことをしてストレスを感じてしまえば逆効果、自分に出来ることから少しずつ行動していきましょう。 例えばデメリットを考えてしまったら逆にメリットを考えてみたり、聞き取りやすいように声のトーンを上げてみたり、混乱しないように自分の伝えたいことを事前に整理したり。 すぐに結果を求めようとせずに、少しずつでもコツコツと積み重ねた経験がいつかきっと小心者な性格を改善する役に立つ時がくるでしょう。 無理をする必要はありませんが、まずは行動を起こさなければ何も変えることはできません。
コンプレックスを払拭し自信が持てるように自分磨きをしてみましょう。 例えば外見面でいうと、健康的なボディラインを目指して運動や食事など生活習慣を見直してみたり、ファッションやヘアメイクの勉強をしてみたり、内面でいうと、知識量を増やすために読書をしたり、語学の勉強をしたり、料理の腕を磨くのも良いですね。 努力した分、周りから褒められると嬉しいですし、モチベーションも上がり、目標を達成することで自分に自信もつくので良いことづくめです。 自信をつけることができれば周りの目もあまり気にならなくなり、自分の意見も主張しやすくなるでしょう。
まずは自分を褒めてあげましょう。 「早起きをして〇〇が出来た」「〇〇が出来るようになった」「〇〇を覚えた」など、どんな些細なことでもかまいません。 最初は難しく感じるかもしれませんが、1日1回は褒めるように心がけるといいでしょう。 頭の中には様々な思考があり、考えるだけでは他の思考に押し流されてしまうため、出来れば声に出したり、日記やメモを付けるのがおすすめです。 自分をほめることでポジティブな考え方を身に付けると同時に成功体験を積み重ねることで自信にも繋がります。
『我々の恐れなければならないのは、恐れることそのものである』これは元アメリカ合衆国大統領であるフランクリン・ルーズベルトの言葉です。 この言葉を理解してみると恐怖心を持つことが勿体なく感じるかもしれません。 というのもこの言葉は恐怖心を持って本来出来ることが出来なくなってしまうのが1番恐ろしいことだと説いています。 実際に起こるかもわからないことに恐怖し、何もしなければ何も生まれません。そんなの勿体なくないですか? 例えば風船を成果物とします。風船が割れることを恐れて少ししか膨らませられない、そもそも膨らまそうとしないと成果も出ません。しかし割れることを恐れずに大きく息を吹き込めば大きな風船、成果が生まれます。 せっかく風船を膨らます方法、成果を出す方法を知っているのにやらないのは勿体ないですよね。 恐れるあまりにパフォーマンスが落ちてしまうこと自体が結果として1番恐ろしいことになりかねないということです。
どうしても怖い場合は人に頼りましょう。 虫が触れなくて退治できない、夜道が怖くて一人で歩けないなどどう頑張っても克服出来ないものもありますよね。 そんな時は人に頼っても問題ありません。 むしろ無理やり自分でなんとかしようとした結果、パニックになり二次災害を起こすなんてこともあり得ます。 自分で頑張ろうという心意気はとても素晴らしいですが、無理なときに無理という勇気も必要です。
恐怖心を持つのは防衛本能であり、人として正常である証です。 失敗を恐れることが出来るので「こうしたらこうなってしまうかもしれない」「ここはもう少し詰めた方がいい」とリスク回避することができます。 事前にリスクに気付かずに実践して失敗してしまうよりも、確実ですよね。 臆病であるからこそ、あらゆるリスクを想定して準備をします。 そのため、決断をしなければならない時に正しく自信を持つことができます。
小心者は、とても繊細で傷つきやすいので人の気持ちを理解することが出来ます。 自分が落ち込んだり不安になったりするので、相手がそうなっていると「気持ちわかるよ」と共感することが出来ます。 また人がどのようなことを言われると嫌な気持ちになったり、どのような場面で不安に陥るのかもわかります。 相手の立場になって考えることが出来るので、周りからも信頼されるでしょう。
小心者だからこそ、「じゃあ自信持って出来るように頑張ろう!」と努力することが出来ます。 なんとなく出来てしまって不安にならない人は、「努力しなきゃ」という気持ちになりません。 臆病だからこそ、中途半端な自信を持つことがなく、確固たる自信が持てる自分になろうとするんですよね。 なので努力をして力を得ると、自信がつくだけでなく実力もつきます。 小心者が自信を持つくらいですから、相当ですよね。
小心者は賭けに出たりすることがないので、大きな損失をすることがありません。 確実に一歩ずつ進んでいきます。 賭けに出られるほど気の大きい人は、一度で大きな利益を得ることがありますが、逆もあります。 その時の損失は計り知れませんよね。 小心者は確実な方法を取り準備をしてようやく実践するので、大きな損失どころか小さな失敗をすることもほとんどないでしょう。
今回は小心者の特徴、心理・原因、性格を治す方法についてまとめてみました。 小心者な人はマイナスな思考や恐怖心が人一倍強いために新しいことへチャレンジすることや、人間関係を築くことに消極的になってしまうようですね。 そんな小心者は人はまずは自分を受け入れてあげるのが改善への近道。恐怖心は誰もが持っている感情なので、小心者だからといって卑屈になることはありません。できることからコツコツ行動し、経験値を増やすことで恐怖心も自然に薄れていくでしょう。 しかし、苦手なことも人に頼らず自分で全てやろうと思うと苦しくなってしまいます。どうしても克服できないことは誰かに頼ってもいいという逃げ道があるということも覚えておきましょう。