あなたの周りに見栄を張って嘘か本当かもわからない話をしている人はいませんか?本記事では見栄を張る人の特徴や心理、見栄を張る人への対処法や見栄っ張りな性格を治す方法をご紹介します。見栄っ張りな性格を治したい、見えっ張りな人との付き合い方を考えたいと思っている人は是非参考にしてみてください。
「見栄を張る」は「みえをはる」と読みます。 意味は周りによく見せようと、外面を繕うことです。 「見栄」は「外観を飾る、うわべをつくろって必要以上によく見せようとすること」を意味します。 他にも「見栄っ張り」「見栄坊」という言葉があります。
「見栄を張る」の語源は動詞の「見える」が名詞化したものです。 「見栄」は当て字であり、「人に示す」といった意味を持つ「張る」と合わせ、「見栄を張る」という言葉になりました。 歌舞伎用語の「見得を切る」とは関係ありません。 「見得を切る」の意味は「目立つ表情や仕草をすること」です。
見栄を張る人には、自慢をする人が多いです。 それは、相手より優位に立ちたいと思っているからです。 家族や身内の自慢や学歴、職歴の自慢、経済面での自慢など自慢の種類は様々。 ただし、自分よりレベルが上だとわかっている人には自慢はしません。 あくまでも自分が優位に立つことが大事なのです。 また、気になる異性に関心を持ってほしい時に、自分の魅力をアピールする手段として自慢をする場合もあります。
本当はそんなに大したことないことを誇張して話すのも、見栄を張る人の特徴です。 見栄を張る人は同時に劣等感を抱えており、その劣等感を隠すために見栄を張ります。 劣等感を抱えた人は「こうなりたい」という理想の自分を持っているため、その理想と本来の自分とのギャップが大きくなっていくにつれ、生まれた差を埋めるために話を誇張してしまうのです。 辻褄を合わせるために、時には嘘をついてしまうなんてこともあります。
上司や先輩で何度も同じ武勇伝を話してくる人はいませんか? 「昔はすごかった」と過去の栄光を話すことで、自分がいかに優れた存在なのかをアピールしているのです。 そんな人は「すごいと思われたい」「尊敬してほしい」という願望があります。 しかし、過去の話をするということは、現在の自分に満足できていないのかもしれません。 武勇伝を語るのも良いですが、今の自分に自信が持てるよう、現在に目を向けましょう。
見栄を張る人は、マウンティングすることによって、相手を見下し、優越感に浸っています。 マウンティングとは、対人関係において自分の方が相手よりも優位であるとアピールする行為のことで、本来、霊長類の動物が自分の優位性を示すために、相手に馬乗りになる様子から派生した言葉です。 恋人との幸せな日常を事細かにSNSにアップする人や、「良いと思う!私ならないけどね〜」とさりげなく貶してくる人もいます。 なかにはマウンティングをしている自覚がない人もいるので、マウンティングされていると感じたら軽く流しましょう。
プライドが高く、負けず嫌いな見栄っ張りさんは「無知=恥ずかしいこと」と思い込んでいます。 そのため、会話の中で自分が知らないワードが出てきても素直に「それって何?」と聞くことができず、あたかも初めから知っているかのように振る舞います。 また、知らないことで会話の輪に入れないのではないか、仲間外れにされてしまうのではないか、ということも恐れています。 知識がないまま会話を続けても、わからないないままどんどん話が進み、今更わからないとは言えない状況に。 話が噛み合わず、気まずい雰囲気になる可能性もあります。
見栄を張る人はステータスを重要視しているため、自分は相手より上だとアピールします。 自慢をするのもその一つで、例えば、裕福さを示すためにブランド品を身に付けたり、SNSで不特定多数のユーザーに向けて盛れている自撮り写真やお洒落な写真をアップしたりするのも「私、可愛いんです」「こんなお洒落なお店に行っている私って素敵でしょ」というアピールだったりします。 他にも学歴や職歴などの実績で自分の優秀さをアピールする人もいますよね。
自分のミスを受け入れることができず、何かと言い訳をするのも見栄を張る人の特徴と言えるでしょう。 プライドが高いため「自分がこんなミスをする訳がない」「私の他に原因があるんじゃないか」と自分のミスを受け入れることができません。 自分のミスを認めることで、評価が下がったり、相手に優位に立たれることを嫌います。 責任の所在を明らかにしようと躍起になり、なかなか話が前に進まないなんてことも。 見栄を張る人にとって、相手にアドバンテージをとられることはそれほど嫌なことなのです。
見栄を張る人には自己顕示欲が強い人が多く、注目されたい、中心でありたいという心理が働いています。 自己顕示欲とは周りから注目されたい、認められたいという欲求のことで、承認欲求の一種とも言えます。 より注目を集めたいがために、実際よりも話を誇張したり、オーバーリアクションをとったりしてしまうのです。 ただ、あまりにも話を誇張したり、嘘をついてしまうと、相手からの信頼を失ってしまうので注意しましょう。
見栄を張る人は、自慢話や武勇伝を語ることから、「自分に自信があるんだな」と思われがちですが、実は自分に自信がないという人が多いです。 自分のコンプレックスを隠すために見栄を張り、自分を大きく見せるという手段をとっているのです。 偽りの自分を演じた結果、周りにそのイメージが定着してしまい、本来の自分とのギャップに苦しむことになるケースもあります。
見栄を張る人が評価されたい理由は「自分は他より優れている」という根拠がほしいからです。 「上司から期待されている」「コンクールで賞をとった」など、評価されることで他の人との差を実感し、優越感に浸ります。 そして、評価されたことを自慢することで、「私、優秀なの」と周囲にアピールするのです。 逆に評価されないときには、「本気じゃなかったし」と言い訳をして逃げる人もいます。
評価されたいという人の心理の大本には、「人より優れている」という優位に立ちたいという心理があります。 見栄を張る人は、どこか自信がなく、劣等感を抱えているため、相手より優位に立っていることに快感を覚えています。 「あの人よりも優れている」と人と比較することで、自分よりも更に下の人がいると安心するのかもしれませんね。
プライドが高い人は、馬鹿にされたり、見下されることが許せません。 そのため、見栄を張り、自分を大きく見せることで、見下されないよう予防線を張っているのです。 ミスを受け入れられないのもプライドの高さが原因と言えます。 また、自分のやり方を変えられたり、否定されてしまうのも苦手です。 「自分はこうだから」という固定観念が強く、臨機応変な対応が求められたときに困ってしまうなんてこともあります。
負けを認めること、つまり相手より下になることが嫌いです。 必ずしも負けず嫌いという性格が悪いということではありません。 「負けてたまるか」と、競争相手を対等の存在と認め、切磋琢磨し、より良い成果が出ることもあります。 しかし、見栄を張る人は「相手より良い結果を残したい」「負けて見下されたくない」と、評価されることに執着しすぎてしまいます。 「絶対に負けてはいけない」と必要以上に自分を縛ってしまい、ストレスになることも。
話の出だしを大きくしておいて、よくよく聞くと大したことのない話をする人はいませんか? 聞いてほしい、注目してほしい、総じてかまってほしいという心理です。 特に、家族や恋人から普段かまってもらえず、寂しい思いをしている人に多い傾向にあります。 「昨日とんでもないことがあったの!」と言われると「なにがあったの?」と聞かざるを得ないですよね。 かまってもらうためにその流れを利用して、あえて話の入り口を大袈裟にしたり、嘘をついたりしてしまうのです。
見栄を張る人は、自分の弱点を見せるのが嫌いです。 相手に自分の弱点を知られることで、優位に立たれてしまうことを恐れているからです。 自分が優位に立つために、苦手なことも「余裕だ」と見栄を張り、自分の弱点を隠しています。 本当はホラーが苦手なのに、そんな臆病な自分を隠すためにノリノリで「お化け屋敷に入ろう!」と言ったりするのも見栄っ張りですよね。 そんな人が自ら弱点を告白してきたら、「この人はどんな自分も見下さず、受け止めてくれる」とあなたのことを心の底から信頼しているのでしょう。
見栄を張って自慢話をされても、軽く聞き流しましょう。 高価なものを「これは本当に買ってよかった!」「買って正解!」「買わないと損だよ!」と自慢混じりに紹介され、おすすめされるがまま購入し、自分と相性が合わずに後悔することありますせんか? 誇張された話を鵜呑みにしてしまうと、自分が損をすることになりかねません。 ただ、見栄を張る人はしっかり話を聞いていないと「話を聞いていない=なめられている」と解釈し、怒ってしまうこともあるので、「この人はそうなんだ」と自分と割り切って、話を聞きましょう。
年上の人や仕事上のお付き合いをしていく人が見栄を張っていたら、褒めておくのが無難です。 自慢話や武勇伝を語ってきたら、相手が気持ち良く話せるよう「すごいですね!」「さすが〇〇さん!」と相槌を打ちましょう。 褒められたり、評価されることが大好きな見栄っ張りさんは、気持ちよく話ができれば満足します。 味方だと認識されることで、その後の関係も良好に進められるでしょう。
見栄を張る人は人一倍プライドが高いため、そのプライドを傷つけるようなことは避けましょう。 例えば、先輩と食事に行った際に、先輩が奢ると言ってきたら、素直に「ありがとうございます。」「ごちそうさまです。」とありがたく受け取りましょう。 そこで「いえ、自分が払います」と言ったり、実際に会計を済ませてしまうと、よかれと思ってしたことでも相手のプライドを傷つけてしまうことに。 プライドが傷つくと「自分は情けない奴だ」と落ち込んで、ズルズルと引きずってしまいます。
思い切って違う話題を振ってみるのも、見栄を張る人への対処法のひとつです。 本当か嘘かもわからない話を聞いたり、自慢話をされて見下されるのもとても気分が良いとは言えません。 そんな時は「そういえば、新しくできた〇〇ってお店知ってる?」と全く別の話題にして、見栄っ張りさんの話をストップさせましょう。 イライラしながら会話を続けるのは、ストレスですよね。相手を気持ちよくさせるためにストレスを感じるくらいなら、自分を犠牲に必要はありません。違う話題にすり替えましょう。
自分を見下しているとわかる人や、すぐにマウントをとりたがる人と会話をするのも嫌な場合は、距離をおきましょう。 見栄っ張りでもそうでなくても、見下されるのは誰だって嫌なものです。 軽く聞き流す、違う話題を振るなどの対処法をご紹介しましたが、どれも会話をしていること前提です。 しかし、そんな人と会話をすること自体がストレスになってしまう人もいます。中には見下されることで自分に自信が持てなくなってしまう人もいるでしょう。 そんなときは、自分を守るためにも、その人との付き合いを控えましょう。
ハッキリと物申せる関係性なら、相手のために現実を伝えてあげるのもいいでしょう。 見栄を張る人は、自分の弱点を隠すために、日常的に話を誇張したり、嘘をついてしまう癖がついてしまっています。 話を誇張することも、嘘をつくことも犯罪ではありませんが、信頼をなくしてしまう原因となります。 誰からも信頼されなくなってしまう前に、相手の今後のことを考え、悪い癖を治すよう指摘してあげましょう。
人と比べることで自分のレベルがいったいどの程度なのか、周りとの優劣を確認したがります。 見栄を張ってしまう性格を治したいのであれば、まず人と比較することをやめましょう。 価値観は人それぞれ異なります。 例えば、インテリアの見た目にこだわってお洒落な部屋を作ることに価値を置く人もいれば、機能性を重視して生活しやすい部屋を作ることに価値を置く人もいます。 自分の方がおしゃれな部屋を作ったからといって、相手にとってそれが価値がないものだったとしたら勝つのは当たり前なのです。 逆に相手からしたら、機能性がない部屋を作ったあなたの方が劣っていると映ります。 人は人、自分は自分です。人と比較せず、自分の納得いく結果が出せるよう努力しましょう。
周りからの評価ばかりを気にするのはやめましょう。 評価されることに目標をおいても、良いものは生まれません。評価よりも、まず過程を大事にしてみましょう。 すぐに結果は出せないかもしれませんが、自分が経験した失敗も成功も必ず自分の力になっているはずです。 「以前はこうしたらだめだったから、次はこうしてみよう」「あれは使えたから、また使ってみよう」など、積み上げた経験はいつか必ず評価に結びつきます。
背伸びをせずに、ありのままの自分を見せましょう。 ずっと爪先立ちで背伸びの体勢をとるのはしんどいですよね。 それと同じで、おしゃれだ、裕福だと思われたくて、ブランド物を見につけるためにカツカツな生活を送ったり、見下されることが嫌で、できないことをできると言ったりするのも、最初はいいですがどんどん疲れてしまいます。 背伸びをせず、手が届く範囲で自分の人生を楽しみましょう。
見栄を張って嘘をついても、何も良いことはありません。 嘘をついたところで、話を掘り下げて聞かれてしまえば、嘘がバレてしまい、信用を失ってしまいます。 うまく取り繕ったとしても、その嘘を隠すためにまた嘘を重ねて行くことになります。どこかで矛盾をつかれて、結局嘘がバレるなんてことも。嘘を重ねた分、心証が悪くなります。 それを回避するためには、嘘をつくのをやめ、真っ向から相手と向き合いましょう。
見栄を張る人の特徴のひとつに「ミスを受け入れない」と挙げましたが、これは責任感を持つことができれば改善できます。 ミスが受け入れられないのは、プライドの高さから「自分がこんなミスをする訳がない」「私の他に原因があるんじゃないか」という思考によるものです。 しかし、ここで責任感を持って自分のミスとしっかり向き合うことができれば、ミスを受け入れられるはずです。 自分の評価は自分のものですが、同時に、自分のミスも自分のものです。しっかり責任を持ちましょう。
見栄を張ってしまうのは、相手を信頼していないからです。 「自分の弱みをみせたら攻められてしまう」「見下されるんじゃないか」という風に、相手を信頼できずにいるのです。 ならば、自分が心の底から信頼している人と付き合いましょう。 心の底から信頼できる相手であれば、等身大の自分をさらけ出すこともできるはずです。 無理に信用できないような人と付き合わなくてもいいのです。相手の立場からしても、見栄を張って偽られるくらいなら付き合わないと思っている人もいるかもしれません。
全く一から関係を築くのもおすすめです。 「この人は〇〇大学出身」「この人は仕事ができる」という前情報や先入観があると、どうしても比較対象になってしまいます。 まず人と比較してしまう癖を治すためには、リハビリがてら全く知らない世界に飛び込んでみましょう。 相手も前情報や先入観を持っていないので、見栄を張る必要なんてないですよね。ありのままの自分で接することを心がけましょう。
自分は自分のままでいいのだと、自分のことを受け入れてあげましょう。 見栄を張って自分を偽ったところで、ふと本来の自分に戻ったときに虚しくなってしまうだけです。 コンプレックなども全てひっくるめて、「これが自分なんだ」と、自分で自分を受け入れることから始めましょう。 そうすれば、「人より優位な立場に立ちたい」という思考も薄れていき、誰かを見下したり、自分が上であるアピールをすることもなくなっていくはずです。
自分で自分を受け入れた後は、自分に自信を持てるようになりましょう。 そのためにも自分の長所をノートに書き出してみたり、今日上手くいったことや、できるようになったことを日記などに書いてみるのもいいですね。 ただし、見栄を張って偽って作り上げた「理想の自分」ではなく、「ありのままの自分」に自信を持たなければ意味がありません。 本当の意味で自信を持つことができるようになれば、見栄を張る必要なんてなくなりますよね。
今回は見栄を張る人の特徴、心理、対処法、治す方法についてまとめてみました。 見栄を張る人の言動は、劣等感や自信の無さからくるものが原因のようですね。 相手との関係性にもよりますが、プライドを傷つけてしまわないように適度な距離を保って接するのが良いのかもしれません。 見栄を張ってしまう人は、まずは本来の自分を受け入れ、自信を持つことが大切です。 偽りの自分を評価されたところで意味などありません。ありのままの自分で勝負できるようになりましょう。